VACATION
Section: User Commands (1)
Updated: $Date: 2002/06/27 23:51:52 $
索引
jman
索引
名称
vacation
- 電子メールの自動応答器
索引
書式
vacation
[-a
alias]
[-C
cffile]
[-d]
[-f
database]
[-i]
[-I]
[-j]
[-l]
[-m
message]
[-R
returnaddr]
[-r
interval]
[-s
address]
[-t
time]
[-U]
[-x]
[-z]
login
索引
解説
vacation
は、メールの送信者に対して、あなたが現在メールを
読んでいない旨を通知するメッセージを返送します。
このメッセージは、デフォルトでは
~/.vacation.msg
です。
各送信者に対するメッセージ送信は、応答間隔中には 1 通しか実行されません
(後述の
-r
を参照してください)。
通常、
.forward
ファイルの中で使われます。
例えば、あなたの
.forward
ファイルの中で次のように記述します。
-
\eric, "|/usr/bin/vacation -a allman eric"
これで、あなた自身 (ここではログイン名が eric であるとします)
にメッセージを送るとともに、
``eric''
もしくは
``allman''
に宛てられたメッセージに自動応答します。
以下のオプションを指定することができます。
- -a alias
-
alias
宛てのメッセージをユーザのログイン名に送られたメールと同様に処理します。
- -C cfpath
-
sendmail の設定ファイルのパス名を指定します。
-U
が指定された場合、本オプションは無視されます。
本オプションのデフォルトは、sendmail の標準の設定ファイルであり、
ほとんどのシステムでは /etc/mail/sendmail.cf です。
- -d
-
エラーおよびデバッグのメッセージを、syslog の代りに標準エラーへ送ります。
本オプションを使用しない場合、正しくない引数や存在しない
login
で
vacation
を呼び出す等の致命的なエラーは、
syslog(8)
を使用して、システムログファイルへ記録します。
コマンドラインのみで使用してください。
.forward
ファイルでは使用しないでください。
- -f filename
-
データベース名として、
filename
を
~/.vacation.db
または
~/.vacation.{dir,pag}
の代りに使用します。
filename
が / で開始しない場合には、~ からの相対となります。
- -i
-
vacation データベースを初期化します。
これは、
.forward
ファイルを変更する前に行なっておく必要があります。
コマンドラインのみで使用してください。
.forward
ファイルでは使用しないでください。
- -I
-
-i
と同じです
(後方互換性のためにあります)。
コマンドラインのみで使用してください。
.forward
ファイルでは使用しないでください。
- -j
-
login がメッセージの宛先のリストにあるかどうかに関わらず
メッセージに応答します。
これによって何が起こるかがわからないなら、このフラグは使用しないでください。
例えば、これによって
がメーリングリストのメッセージに返答し、
その結果あなたがそのメーリングリストから外されるかもしれません。
- -l
-
vacation データベースファイルの内容を列挙します。
この情報には、
アドレスと、それぞれのアドレスにおいて最後に自動応答した時刻を含みます。
コマンドラインのみで使用してください。
.forward
ファイルでは使用しないでください。
- -m filename
-
送信されるメッセージを含むファイルとして、
filename
を
~/.vacation.msg
の代りに使用します。
filename
が / で開始しない場合には、~ からの相対となります。
- -R returnaddr
-
応答のエンベロープの送信者アドレスを設定します。
- -r interval
-
自動応答の間隔を
interval
日に設定します。デフォルトは 1 週間です。間隔を
``0''
に設定すると、全てのメッセージに対して自動応答を行ないます。
``infinite''
(実際には数字以外の文字ならなんでも) を設定すると、
同じ送信者には一度しか自動応答を行ないません。
-r
オプションは、vacation データベース初期化時のみ使用してください (前述の
-i
を参照してください)。
- -s address
-
受け付けるメールの
From
行にある送信者アドレスの代りに、
address
を、vacation メッセージの受信者として使用します。
- -t time
-
無視されます。
Sun の vacation プログラムとの互換性のためだけに存在します。
- -U
-
パスワードファイル中の
login
の検索を試みないようにします。
オプション -f と -m を使用して、
データベースとメッセージファイルを指定することが必要です。
これらのオプションを使用する場合は普通、ホームディレクトリが無いからです。
- -x
-
除外リストを標準入力から読み込みます (行毎に 1 アドレス)。
除外リストに含まれるアドレスから届くメールに対しては、
vacation
は返送しません。
除外リストの要素として
``@domain''
を指定することで、ドメイン全体を除外することも可能です。
コマンドラインのみで使用してください。
.forward
ファイルでは使用しないでください。
- -z
-
vacation メッセージの送信者を、ユーザの代りに
``<>''
にします。
vacation メッセージの送信者を空の逆パスにすることは
standards-track RFC は求めていませんので、RFC 違反となるかもしれません。
vacation
はメールの送信者を決定するために標準入力の 1 行目の
UNIX
``From''
行を読みます。この
``From''
行は
sendmail(8)
が自動的に付加するものです。
login
(もしくは
-a
オプションによって指定された
alias
) がメールの
``To:''
もしくは
``Cc:''
ヘッダになければ、自動応答は送られません。また、
``???-REQUEST'',
``???-RELAY'',
``???-OWNER'',
``OWNER-???'',
``Postmaster'',
``UUCP'',
``MAILER'',
``MAILER-DAEMON''
から (大文字、小文字は区別されません) のメールや、
``Precedence: bulk''
や
``Precedence: junk''
の行がヘッダに含まれているメールに対しても自動応答は送られません。
あなたへのメールの送信者のアドレスは
ホームディレクトリの
.vacation.db
ファイル中で
db(3)
または
dbm(3)
を使用して管理されます。
vacation
または
.vacation.{dir,pag}
ではホームディレクトリに
.vacation.msg
ファイルを置くことによって、
あなたへのメールの送信者へのメッセージを指定します。
このファイルは (ヘッダを含む) 完全なメッセージでなければなりません。
以下に例を示します。
-
From: eric@CS.Berkeley.EDU (Eric Allman)
Subject: I am on vacation
Delivered-By-The-Graces-Of: The Vacation program
Precedence: bulk
わたしは 7 月 22 日まで休暇をとっています。緊急の場合は
Keith Bostic <bostic@CS.Berkeley.EDU> に連絡願います。
--eric
Vacation
(訳註)返答メッセージに日本語を使う場合には、
漢字コードは JIS (ISO-2022-JP) でなければいけません。
索引
関連ファイル
- ~/.vacation.db
-
db(3) 用のデフォルトのデータベースファイル
- ~/.vacation.{dir,pag}
-
dbm(3) 用のデフォルトのデータベースファイル
- ~/.vacation.msg
-
デフォルトの送信メッセージ
索引
関連項目
sendmail(8),
syslogd(8)
索引
歴史
vacation
コマンドは
4.3BSD
から登場しました。
索引
Index
- 名称
-
- 書式
-
- 解説
-
- 関連ファイル
-
- 関連項目
-
- 歴史
-
Time: 07:06:22 GMT, January 12, 2009