GETCONF(1) FreeBSD 一般コマンドマニュアル GETCONF(1)
名称
getconf − 標準設定変数の取り出し |
書式
getconf [−v environment] path_var file |
getconf [−v environment] system_var |
解説 |
getconf ユーティリティは、 POSIX や X/Open のパスの値やシステム設定変数を 標準出力へ表示します。指定された変数が未定義の場合、文字列 ‘‘undefined’’ が出力されます。 コマンドの第 1 の形式は 2 個の必須引数を取り、 pathconf(2) を使用して、 ファイル固有もしくはファイルシステム固有の設定変数を取り出します。第 2 の 形式は 1 個の引数を取り、変数の型に依存して confstr(3) か sysconf(3) を使 用して、システム設定変数を取り出します。拡張として、第 2 の形式を使用して 静的な制限を <limits.h> から取り出せます。 すべての sysconf(3) と pathconf(2) の変数は、先行するアンダスコアやプレ フィックスを含め、適切な標準 C 言語の束縛で定義された目録定数と同じ名前を 持ちます。つまり system_var は ARG_MAX や _POSIX_VERSION であり、それに対 して sysconf(3) での名前は _SC_ARG_MAX や _SC_POSIX_VERSION ということで す。 confstr(3) から取り出された変数は、先行する ‘_CS_’ が取り除かれま す。ですので、 system_var に ‘‘PATH’’ を指定すると _CS_PATH を要求するこ とになります。 |
プログラミング環境 |
−v environment オプションは、 IEEE Std 1003.1-2001 (‘‘POSIX.1’’) プログラ ミング環境を指定し、その環境のもとでの値を問い合わせます。このオプション は現在のところ何もしませんが、32 ビットと 64 ビットの両方の実行環境をサ ポートするプラットフォーム上で将来これが使用されるかもしれません。現在実 行中のプラットフォームがサポートしない環境を指定すると、未定義の結果とな ります。 標準プログラミング環境は次の通りです: |
POSIX_V6_ILP32_OFF32
整数 (int)、long、ポインタ、ファイルオフセッ トが、正確に 32 ビットです。 サポートされた プラットフォーム: 無し。 POSIX_V6_ILP32_OFFBIG POSIX_V6_LP64_OFF64 POSIX_V6_LPBIG_OFFBIG コマンド getconf POSIX_V6_WIDTH_RESTRICTED_ENVS は、基本型の幅がネイティブな C の型 long の幅を越えないような環境を、改行 で区切ったリストにして返します。現在のところ、 FreeBSD がサポートするすべ てのプログラミング環境にはこの特性があります。 confstr(3) 変数のいくつか は、前述の標準プログラミング環境で使うのに必要なコンパイラやリンカのフラ グの情報を提供します。 診断 |
ユーティリティ getconf は、成功すると 0 で、エラーがあった場合は >0 で終 了します。まったく認識できない system_var や path_var を使うと、エラーと みなされ、診断メッセージが標準エラーに書かれます。既知ではあるが、単に未 定義のものに関しては、エラー表示されません。 getconf ユーティリティは、現 在実装されていないものを含め、 IEEE Std 1003.1-2001 (‘‘POSIX.1’’) 用に定 義されたすべての変数を認識します。 |
使用例
コマンド |
getconf PATH |
は、 PATH 環境変数のシステムデフォルト設定を表示します。 コマンド |
getconf NAME_MAX /tmp |
は、 /tmp ディレクトリ中のファイル名の最大長を表示します。 コマンド |
getconf -v POSIX_V6_LPBIG_OFFBIG LONG_MAX |
は、システムが POSIX_V6_LPBIG_OFFBIG プログラミング環境をサポートする場合 には、その環境における C の型 long の最大値を表示します。 |
関連項目
規格
getconf ユーティリティは IEEE Std 1003.1-2001 (‘‘POSIX.1’’) に適合してい ると期待されます。 |
歴史
getconf ユーティリティが最初に登場したのは FreeBSD 5.0 です。 |
作者
Garrett A. Wollman 〈wollman@lcs.mit.edu〉 FreeBSD 10.0 September 18, 2002 FreeBSD 10.0 |