MT(1) FreeBSD 一般コマンドマニュアル MT(1)
名称
mt − 磁気テープ操作プログラム |
書式
mt [−f tapename] command [count] |
解説 |
mt ユーティリティは、磁気テープドライブへコマンドを与えるのに使われます。 通常、 mt は要求された操作を一度だけ行います。操作によっては count で指定 した回数だけ繰り返し実行できます。なお、 tapename は生の (ブロック型でな い) テープデバイスを指していなければなりません。 使用可能なコマンドは下記のようになっています。コマンドの指定にあたって、 一意に特定するのに必要なだけの文字数は与える必要があります。 |
weof
テープの現在位置に count 個のファイル終端マークを書き込みま す。 smk fsf fsr fss bsf bsr bss rdhpos rdspos sethpos setspos rewind offline, rewoffl erase retension status errstat blocksize density geteotmodel seteotmodel eom eod comp off 前記の認識される圧縮キーワードに加え、テープドライブが使用する 圧縮アルゴリズムをユーザが数値で指定可能です。ほとんどの場合、 単に圧縮を ‘on’ にするだけで、ドライブがサポートしているデフォ ルトの圧縮アルゴリズムを有効にするという望ましい効果が得られま す。そうでない場合 ( status を見て、どの圧縮アルゴリズムを現在 使用しているかを見てください)、サポートされている圧縮キーワー ド (上述) もしくは数値の圧縮値をユーザが手動で指定可能です。 テープ名が与えられていないくて、かつ環境変数 TAPE が存在しない場合、 mt はデバイス /dev/nsa0 を使用します。 mt ユーティリティは、操作が成功したならば 0 の終了値を、コマンドが認識不 能の場合には 1 を、また操作が失敗したならば 2 を返します。 次に示す密度表は、1997 年 11 月 11 の SCSI-3 Stream Device Commands (SSC) working draft の Revision 11 における、 ‘Historical sequential access density codes’ table (A-1) の情報です。 それぞれ密度の符号化方式は次の通りです。 |
0x0 |
||||
デバイスの既定値 |
0xE ECMA 用予約値 値 幅 トラック 密度 コード 型 リファレンス 注 コード 意味 型 意味 ---------------- ---------------- |
NRZI 非 0 復帰、1 で変更 |
R |
リールトゥリール |
||||||
(Non Return to Zero, change on ones) |
C |
カートリッジ |
||||||
GCR グループ符号記録 |
CS |
カセット |
||||||
(Group Code Recording) |
PE 位相符号化 |
(Phase Encoded) |
IMFM 反転修正周波数変調 |
(Inverted Modified Frequency Modulation) |
MFM 修正周波数変調 |
(Modified Frequency Modulation) |
DDS DAT データ記憶装置 |
(Dat Data Storage) |
RLL ランレングス符号化 |
(Run Length Encoding) |
PRML Partial Response Maximum Likelihood 注 1. シリアル記録。 2. パラレル記録。 3. QIC-11 として知られる古い形式。 5. ヘリカルスキャン。 6. American National Standard ではありません。リファレンスは、 メディアフォーマットの工業標準の定義に基づいています。 7. DLT 記録: 直線的に記録されたトラックの組 (DLTapeIII と DLTapeIV(20)) か、トラックの 4 つ組み (DLTapeIV(35) と DLTapeIV(40))。 8. Super DLT (SDLT) の記録方式: 56 個の直列に記録される論理トラック毎に 8 個の物理トラックがあります。 |
環境変数
次の環境変数が存在すれば、 mt に利用されます。 |
TAPE
引数 tapename が与えられていない時、 mt ユーティリティは TAPE 環境変数を調べます。 関連ファイル |
/dev/*wt*
QIC-02/QIC-36 磁気テープインタフェース 関連項目 |
歴史
mt コマンドは 4.3BSD で登場しました。 st(4) ドライバに関する拡張部分は st(1) コマンドとは別のものとして 386BSD 0.1 で登場し、 mt コマンドに FreeBSD 2.1 で含められました。 weof と同義のコマンドであった eof コマンドは FreeBSD 2.1 で破棄されまし た。なぜなら、しばしば eom との混乱があり、非常に危険だったためです。 FreeBSD 10.0 June 6, 1993 FreeBSD 10.0 |