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REFER

名称
書式
解説
オプション
使用法
関連ファイル
環境変数
関連項目
バグ

名称

refer − groff のための参考文献目録プリプロセッサ

書式

refer [ −benvCPRS ] [ −an ] [ −cfields ] [ −fn ] [ −ifields ] [ −kfield ] [ −lm,n ] [ −pfilename ] [ −sfields ] [ −tn ] [ −Bfield.macro ] [ filename... ]

コマンドラインオプションとパラメータの間に、空白を置くことが可能です。

解説

本ファイルでは groff ドキュメントフォーマッティングシステムの一部である GNU バージョンの refer について記述します。 refer.[.] で囲まれ た 引用として解釈される行と、 .R1.R2 で囲まれた引用の処理方法を記述 したコマンドとして解釈される行を除き、 filename... の内容を標準出力にコ ピーします。

各 々の引用では参考文献を指定します。引用では、ある参考文献にのみ含まれ るキーワードの集合を与えることによって、その参考文献を図書目 録 デー タ ベー スから指定できます。また、引用の中でデータベースレコードを指定する ことによっても参考文献を指定できます。これらの方法を組み合わせること も 可能です。

各々の引用において refer はテキストの中にマークを作成できます。このマー クは色々な方法でテキストや他のラベルから区別されるいくつかのラベルか ら 構 成 さ れます。各引用における参考文献をマクロパッケージを使ってフォー マットして出力するための groff コマンドを出力することもできます。そのた めには refer の出力は適切なマクロパッケージを使って処理されなければなり ません。 −ms−me はいずれも適切なマクロです。引用の参考文献を フォー マッ トするコマンドを引用の直後に出力することも、参考文献を蓄積して後で コマンドを出力することもできます。参考文献を蓄積した時、同じ参考文献 が 複数から引用されている場合には、参考文献は 1 つにまとめてフォーマットさ れます。

GNU refer の新しい機能として .R1.R2 の間の行はコマンドとして解釈 さ れ ます。この機能を使用して作成されたドキュメントは、ドキュメントの先頭 に

.de R1
.ig R2
..

の行を追加することにより UNIX refer でも処理できます。この指定によっ て troff.R1.R2 の間をすべて無視します。このオプションによっていく つかのコマンドと同等の効果を得ることができます。これらのオプションは 主 に Unix refer との互換性のためにサポートされているものです。通常はコマ ンドを使った方が便利です。

referrefer の出力を読むコマンドによって生成されるメッセージの 中 の ファ イル名と行番号が正しくなるように .lf 行を生成します。入力が soelim (1) のようなコマンドによって前処理されている場合でも、メッセー ジ 中 の ファ イル名と行番号と生成される .lf 行が正確になるように .lf で始まる行 も解釈します。

オプション

ほとんどのオプションには同等なコマンドがあります (これらのコマンドに つ いては コマンドセクションの説明を参照して下さい)。

−b

no-label-in-text; no-label-in-reference

−e

accumulate

−n

no-default-database

−C

compatible

−P

move-punctuation

−S

label "(A.n|Q) ’, ’ (D.y|D)"; bracket-label " (" ) "; "

−an

reverse An

−cfields

capitalize fields

−fn

label %n

−ifields

search-ignore fields

−k

label L∼%a

−kfield

label field∼%a

−l

label A.nD.y%a

−lm

label A.n+mD.y%a

−l,n

label A.nD.y−n%a

−lm,n

label A.n+mD.y−n%a

−pfilename

database filename

−sspec

sort spec

−tn

search-truncate n

こ れらのオプションは以下のコマンドと同等です。ただし、通常の方法のかわ りにコマンド行で指定されるファイル名が bibliography コマンドへの引数 で あるように処理されます。

−B

annotate X AP; no-label-in-reference

−Bfield.macro

annotate field macro; no-label-in-reference

以下のオプションには同等なコマンドはありません。

−v

バージョン番号を表示します。

−R

.R1 / .R2 で始まる行を認識しません。

使用法

図書目録データベース

図書目録データベースは 1 行以上の空白行で区切られたレコードからなるテキ ストファイルです。各レコードではフィールドは % で始まる行で開始します。 各 フィールドには % に続く 1 文字の名称があります。フィールドの名称には 大文字か小文字のみを使うのが最良の方法です。フィールドの名称の後には 正 確に 1 つのスペースが続かなければなりません。空のフィールドは無視されま す。各フィールドの慣例的な意味は次の通りです。

A

作者の名前。名前の末尾に Jr. のような肩書が含まれる場合はコ ンマでラストネームと区切られていなければなりません。 A フィール ドは複数回現れても構いません。出現する順番は意味を持ちます。 A フィールドか Q フィールドは常に指定するのが良いでしょう。

B

ある本の一部である記事において、その本のタイトルです。

C

出版社の所在地 (都市) です。

D

出版された日付です。出版年に略称を使用してはいけません。もし 出版月を指定する場合は数字による月ではなく、月名を使わなけれ ば な りませんが、最初の 3 文字を指定すれば十分です。 D フィールド は常に指定するのが良いでしょう。ただし、出版の日付が分からな け れば in pressunknown のような値を使うこともできます。

E

ある本の一部である記事において、その本の編集者の名前です。出 版作業が著者のない編集だけのものであった場合、編集者の名前を A フィールドで指定し、 , (ed) または , (eds) を最後の著者の後に指 定しなければなりません。

G

米国政府注文番号です。

I

出版者 (発行人) です。

J

定期刊行物の記事における、その刊行物の名称です。

K

検索に使われるキーワードです。

L

ラベルです。

N

定期刊行物の発行番号です。

O

その他の情報です。これは通常参考文献の末尾に印刷されます。

P

ページ番号です。ページ番号の範囲は m − n で指定できます。

Q

著者が個人でない場合の著者の名称です。これは A フィールド が な い場合にのみ使用されます。 Q フィールドは 1 つのみ使うことが できます。

R

技術報告書番号です。

S

シリーズの名称です。

T

タイトルです。本や定期刊行物中の記事ではこれは記事のタイトル となります。

V

定期刊行物もしくは本のボリューム番号です。

X

注釈です。

AE を除くすべてのフィールドで、あるレコードに複数の特定のフィールド がある場合、最後のフィールドのみが使用されます。

アクセント文字列はアクセントをつける文字に引き続いて指定されなければ な りません。これは AM マクロは −ms マクロとともに使用しなければならないこ とを意味します。アクセント文字列は引用符で囲んではいけません。また、 \ は 2 つでなく 1 つのみ使って下さい。

引用

引用のフォーマットは

.[opening-text
flags keywords
fields

.]
closing-text

となります。

opening-textclosing-textflags のコンポーネントは省略可能です。 keywordsfields のいずれか 1 つのコンポーネントを指定する必要があ り ます。

keywords コンポーネントは keywords に含まれる全ての単語を含む参考文献を 文献データベースから検索するために指定します。もし複数の参考文献が見 つ かった場合はエラーとなります。

fields コンポーネントは参考文献の中で指定されるものを置き換えるか付け加 えるための追加フィールドを指定します。参考文献が蓄積さ れ る 設 定 で、 keywords コンポーネントが空でなければ、追加フィールドはある特定の参考文 献が引用されている最初の部分においてのみ指定されなければならず、その 参 考文献を引用している全ての部分に適用されます。

opening-textclosing-text コンポーネントは bracket-label コマンドに おいて指定される文字列の代わりにラベルを囲むために使われる文字列を指 定 します。これらのいずれもが空でなければ、 bracket-label コマンドで指定さ れている文字列は使われません。この処理は [] フラグを使って置き換 え る ことができます。これらのコンポーネントの前と後につくスペースは意味を 持つことに注意して下さい。

flags コンポーネントはここでの引用の扱いを変更するためのアルファベッ ト 以 外の文字のリストです。 Unix refer はこれらのフラグをキーワードの一部 として処理しますが、それらはアルファベットでないため無視します。以下 の フラグが現在認識されるものです。

#

これは short-label コマンドによって指定されるラベルを label コマンドで指定されるものの代わりに使用することを指示します。 も し ショー ト ラベルが指定されなければ、通常のラベルが使用されま す。普通はショートラベルは auther-date ラベルに使用され、日付と お そらくは曖昧さが取り除かれた文字から構成されます。ここで、 # はラベルの数字によるタイプを示唆するものと考えられます。

[

bracket-label コマンドの中で指定され る 最 初 の 文 字 列 が opening-text の前に置かれます。

]

bracket-label コ マンドの中で指定される 2 番目の文字列が closing-text の後に置かれます。

opening-textclosing-text の中に括弧を含めるのではなく、 [] フラ グ を 使 うことの 1 つの利点は bracket-label コマンドで変更するだけでド キュメントの中で使っている括弧のスタイルを変更できることです。もう 1 つ の 利点として、これらのフラグを使うことによって引用のソートとマージを禁 止する必要がないことがあげられます。

もしラベルがテキスト中に挿入されるべきものであれば、それは .[ 行の前 の 行 に挿入されます。そのような行がない場合には .[ の前に余分の行が挿入さ れて警告が表示されます。

複数の参考文献に対する引用を作成する特別の表記法はありません。ただ引 用 を 1 つの参考文献につき 1 つずつ連続して使用します。引用の間には何も入 れないで下さい。全ての引用に対するラベルは最初の引用の前の行に付加さ れ ま す。ラベルはまたソートしたり、マージしたりすることもできます。ラベル の表記法 <> とコマンド sort-adjacent-labelsabbreviate-label-ranges の 説 明 を 参 照 し て 下 さい。ラベルは引用に空でない opening-textclosing-text がある時にはマージされません。しかし、 opening-text が伴わ ず [ フラグを使った引用がその直後に続く、 closing-text を伴わない ] フ ラグを使った引用のラベルは最初の引用の opening-text か 次 の 引 用 の closing-text が空でない場合においても、ソートとマージを行なうことができ ます。 (もしこれを行ないたくない場合は、最初の引用で closing-text\& としてください。)

コマンド

コ マンドは .R1 で始まる行と .R2 の間に指定されます。これらの行は −R オ プションを使うことによって認識されないようにできます。 .R1 行が認識され た 時、すべての蓄積されている参考文献は消去されます。 .R1 行と .R2 行お よびこれらの間に指定されたものはすべて出力されません。

コマンドは改行か ; によって区切られます。 # からその行の最後まではコ メ ン トとなります (しかし、改行自身は改行としてあつかわれます)。各コマン ドはワードに分割されます。ワードはスペースかタブによって区切られま す。 " で始まるワードは次の " (ただしもう 1 つの " が直後にないもの) までが ワードとして扱われます。もし、次の " がない場合にはその行の最後ま で が ワードとなります。 " で始まるワード中の " のペアはひとつの " として扱わ れます。 " の中では #; は認識されません。行は末尾に \ をつけるこ と によって継続できます。ただし # の後の場合は継続されません。

* でマークされた各コマンド name には name の効果を打ち消す否定コマンド no-name があります。例えば、 no-sort コマンドは参考文献をソートしないこ とを指定します。否定コマンドは引数を取りません。

以下の説明で各引数はひとつのワードとなります。 field はフィールドの名前 となる 1 文字の小文字または大文字です。 fields はそのような文字のシーケ ン ス で す。 mn は非負の数字です。 string は任意の文字列です。 filename はファイル名です。

abbreviate* fields string1 string2 string3 string4

fields のファーストネームを短縮形にします。頭 文 字ともう 1 つの頭文字の間には string1 が挿 入されます。ラストネームとの間には string2 が 挿入され、その他のもの ( vonde のようなも の) との間には string3 が挿入されます。これら の ストリングのデフォルトはピリオドにスペース が続いたものとなります。ハイフンで区切られ た ファー ストネームの中で、名前の最初の部分の頭 文字は string4 (デフォルトはピリオド) に よっ て ハイフンと分離されます。省略形に起因する曖 昧さについては特に考慮していません。 名 前 は ソー トする前およびラベルが構築される前に省略 形にされます。

abbreviate-label-ranges* string

連続した参考文献を参照する 3 つ以上の隣接する ラ ベルは、最初のラベル string 最後のラベルの 順からなる 1 つのラベルに省略されます。これは 主 に数字ラベルにおいて便利です。 string が省 略された場合のデフォルトは です。

accumulate*

各参考文献を出現するたびに書き出 す のではなく、参考文献を蓄積していきます。蓄 積された参考文献はすべての入力ファイルが処 理 され .R1 行が認識された後に、

.[
$LIST$
.]

の形式の参照が指定された時に書き出されます。

annotate* field string

field は注釈です。注 釈は参考文献の最後に

.string

の行の後にパラグラフとして印刷されます。 macro が 省 略されるとデフォルトの AP となります。も し、 field も省略されるとデフォルトの X となり ます。注釈になれるフィールドは 1 つのみです。

articles string...

string... は定冠詞もしく は不定冠詞であり、ソートされる時にはフィー ル ド T の最初では無視されなければなりません。初 期状態では theaan が冠詞として認識 さ れます。

bibliography filename...

図書目録データベー ス filename... に含まれる全ての参考文献を 書 き出します。

bracket-label string1 string2 string3

テ キ スト中で、各ラベルを string1string2 で囲みます。 string2 の直後に string1 が現 れ た場合は string3 に置き換えられます。デフォル トでは

bracket-label \*([. \*(.] ", "

となります。

capitalize fields

fields を大文字とそれに 続 く小文字に変換します。

compatible*

スペースや改行以外の文字が次に続 く場合でも .R1.R2 を認識します。

database filename...

図書目録デー タ ベー ス filename... を検索します。各々の filename に ついて、もし indxbib(1) によって生成された イ ン デックス filename.i が存在すれば、それが代 わりに検索されます。各インデックスは 複 数 の データベースをカバーできます。

date-as-label* string

string はラベルを構成 した後にフィールド D を置き換える文字列を指定 するラベル式です。ラベル式の説明については ラ ベル式の項を参照して下さい。このコマンドは 参 考 文献リストの中で明示的なラベルは使いたくな いが、何らかの方法で日付を修飾することに よっ て 曖昧さを取り除きたい場合に便利です。通常、 テキスト中で使用されているラベルは作者と日 付 の 組 み 合 わ せになります。ほとんどの場合、 no-label-in-reference コマンドも使う必要が あ ります。例えば、

date-as-label D.+yD.y%a*D.-y

は 参考文献中のフィールド D の年の部分に曖昧さ を取り除く文字を追加します。

default-database*

デフォルトのデータベースを 検 索します。これはデフォルトの動作であり、こ のコマンドの否定バージョンが有用です。 refer は 検 索 を行なう必要が最初に出てきた場合、デ フォルトのデータベースを検索するべきかどう か を決定します。そのため no-default-database コ マンドを有効とするためには、それ以前に指定 し ておく必要があります。

discard* fields

参考文献が読み込まれた時、 fields を無効とします。 fields の文字列の定義 は 出力されません。初期状態では fieldsXYZ となっています。

et-al* string m n

ラベル式における式 @ の 評 価での et al の使い方を制御します。著者のシー ケンスを明確にするために必要な著者の数を u 、 著 者の合計が t とすると、最後の tu の著者が string によって置換され、 tum より小さく な く、 tn より小さくないようになります。 デフォルトでは

et-al " et al" 2 3

となります。

include filename

filename をインクルードし、 その内容をコマンドとして解釈します。

join-authors string1 string2 string3

こ れ は どのように作者を連結するかを指定しま す。ちょうど 2 人の作者がある場 合、 string1 によって連結されます。 2 人より多い作者がある 場合、最後の 2 人を除いた作者は string2 で 連 結 され、最後の 2 人の作者は string3 で連結さ れます。もし string3 が省略されると、デフォル ト は string1 となります。もし string2 も省略 されると、デフォルトは string1 となります。例 えば、

join-authors " and " ", " ", and "

は作者の連結をデフォルトの方法に戻します。

label-in-reference*

参考文献を出力する時に、 文字列 [F を参考文献のラベルに定義します。 こ れ はデフォルトの動作です。このコマンドの否定 バージョンが有用です。

label-in-text*

各参考文献においてテキスト 中 の ラベルを出力します。ラベルは bracket-label コマンドに記述されているようにそれを囲むテ キ ス トと分離されます。これはデフォルトの動作で す。このコマンドの否定バージョンが有用です。

label string

string はどのように各参考文献に ラ ベ ル をつけるかを記述するラベル式となりま す。

separate-label-second-parts string

2つの部分からなるラベルをマージする時、2 番目 のラベルの 2 番目の部分を string で最初のラベ ルと分離します。ラベル式については <> のラ ベ ル式の説明を参照して下さい。

move-punctuation*

テキストにおいてラベルの後 の行末の句読点を移動します。ラベルに肩文字 の 数 字を使っていなければ、このコマンドを使うと いいでしょう。

reverse* string

名前が string 中にあるフィー ル ドを逆にします。各フィールド名の後にはいく つのフィールドが逆にされるかを示す数が指定 さ れ ま す。 フィールドにこの数が指定されなけれ ば、そのフィールドは全て逆になります。

search-ignore* fields

インデックスが存在しな い デー タ ベー ス でキーを検索している際に、 fields の内容を無視します。初期状態ではフィー ルド XYZ が無視されます。

search-truncate* n

キーの最初の n 文字が与え られることのみを要求します。実際にデータ ベー ス中で与えられたキーを検索する時には n とキー の長さの大きい方の長さに切られます。初期状 態 では n は 6 です。

short-label* string

string はラベルのもう 1 つの (通常は短縮形の) スタイルを指定するラ ベ ル式です。これは # フラグが引用で与えられてい る時に使われます。 author-date スタイルのラベ ル を使う時、作者は文脈から明らかに識別できる ことがあり、ラベルでは作者を省略したいこと が あります。通常、 short-label コマンドは日付と (多分) 明確な文字のみを含むラベルを指定するた めに使用されます。

sort* string

string に従って参考文献をソート します。参考文献は自動的に累 積 さ れ ま す。 string はフィールド名のリストであり、各フィー ルド名にはソートに使われる名前 に い く つ の フィールドがあるかを示す数字が続きます。 + を 名前のついた全てのフィールドを使うことを示 す た めに使うことができます。また、 . を参考文 献が (一時的な) ラベルを使ってソートされる こ とを示すために使うこともできます。 ( ラベル式 のセクションで一時的なラベルの概念について 説 明しています。)

sort-adjacent-labels*

参考文献リスト中での位 置に従って、テキスト中の隣接しているラベル を ソー ト し ま す。 こ の コ マ ン ド は通常は abbreviate-label-ranges コマンドが与えられ て い る時か、ラベル式に <> 式が含まれている時に 使用するべきです。これは参考文献が累積され て いないと影響がありません。

ラベル式

ラ ベル式は通常もしくは一時的に評価できます。通常評価の結果は出力に使わ れます。一時的評価の結果は一時的ラベルと呼ばれ、通常評価でラベルを明 確 に す る 必 要 が あ る 情報を集めるために使われます。 date-as-labelshort-label コマンドで指定されるラベル式は一時的には評価されません。 通 常 評 価と一時的評価は @*% の式を除いた全てのタイプの式で同じで す。以下の説明は特に指定された場合を除き通常評価に適用されます。

field

field n

fieldn 番めの部分です。 n が省略された場合はデフォルトは 1 となります。

string

string 中の文字は文字通り解釈されます。

@

全ての作者を join-authors コマンドで指定された通りに連結しま す。各々の作者名の全体が使用されます。しかし参考文献が 作 者 で ソー ト されると (すなわち A+ で始まるソート仕様)、作者のラスト ネームが代わりに使用され (これは曖昧さを持ち込みません)、また作 者 の頭文字のシーケンスが全ての作者の代わりに使用されます (これ も曖昧さを持ち込みません)。いくつかの参考文献の i番目の作者にラ ス トネームだけを使うのは他に参考文献がある時には曖昧であると考 えられます。すなわち参考文献の最初の i-1 人の作者が同じで、 i番 目 の作者は同じでないが、 i番目の作者のラストネームが同じである ような場合です。いくつかの参考文献の作者のシーケンスの適切な 頭 文 字のサブシーケンスは、適切な頭文字のサブシーケンスとしてのサ ブシーケンスをもつ作者の別のシーケンスをとる参考文献がある場 合 に は、曖昧であると考えられます。作者の頭文字のサブシーケンスが 使われる場合、残りの作者は et-al コマンドで指定された文字列で置 き 換えられます。このコマンドは頭文字のシーケンスを使うことがで きる以前に満たされる追加の要求も指定できます。 @ は一時的に作者 の 正式の表現に評価され、ソートのために同等かどうかを比較する作 者は同じ表現となります。

%n

%a

%A

%i

%I

参考文献のシリアル番号は % が続く文字に従ってフォーマットさ れ ます。参考文献のシリアル番号はこの参考文献として同じ一時的ラ ベルをもつ先に現れた参考文献の番号に 1 を加えたものとなります。 これらの式は一時的に空の文字列に評価されます。

expr*

この参考文献としての同じ一時的ラベルを持つもう 1 つの参 考文献がある場合、空の文字列でなければ expr となります。これ は 一時的に評価され、空の文字列になります。

expr+n

exprn

expr の最初 (+) または末尾 () の n 文字の大文字か小文 字か数字です。 troff の ( \(’a のような) 特別文字は 1 文字と し て カウントされます。アクセント文字列は保持されますが、合計には カウントされません。

expr.l

expr を小文字に変換したものです。

expr.u

expr を大文字に変換したものです。

expr.c

expr を大文字とそれに続く小文字に変換したものです。

expr.r

expr をラストネームが最初に来るように逆にしたものです。

expr.a

ファーストネームが略称になった expr です。 abbreviate コマンドによって指定されたフィールドはラベルが評価される前に 略 称 にされます。このため、 .a は参考文献の中ではなくラベルの中で のみフィールドを略称にしたい時のみ有用です。

expr.y

expr の年の部分です。

expr.+y

expr の年の前の部分、もしくはそれが年を含んでいなければ expr の 全体となります。

expr.−y

expr の年の後の部分、もしくは expr が年を含んでいなければ空の文 字列となります。

expr.n

expr のラストネームの部分となります。

expr1expr2

expr1 となります。ただし、 expr1 の最後の文字が である場合 は expr2 に置き換えられます。

expr1 expr2

expr1expr2 の結合です。

expr1|expr2

expr1 が空でなければ expr1 となり、それ以外では expr2 となりま す。

expr1&expr2

expr1 が空でなければ expr2 となり、それ以外では空の文字列となり ます。

expr1?expr2:expr3

expr1 が 空でなければ expr2 となりそれ以外では expr3 となりま す。

<expr>

このラベルには 2 つの部分があり、 expr によって分離され て います。 2 つの部分からなり、最初の部分が同じである 2 つの連 続したラベルは最初のラベルに次のラベルの 2 番目の部分を追加し、 separate-label-second-parts コマンド (初期値ではスペースが続く コンマ) によって指定された文字列によって分離すること に よっ て マージされます。その結果のラベルもまた 2 つの部分からなるラベル となり、最初の部分がマージ前の最初の部分となります。さらに追 加 さ れるラベルはこれにマージされます。最初の部分が空であっても差 し支えありません。これは short-label コマンドで使う式で使うこと ができます。

(expr)

expr と同様です。グルーピングを行なうために使われます。

上述の式は順位 (高いものが最初) の順にリストされます。 &| は同じ 優 先順位となります。

マクロインタフェース

各 参 考 文 献 は マ ク ロ ]- の 呼 び出しで始まります。文字列 [Fno-label-in-reference コマンドが与えられていないと、この参考文献のラ ベ ル になるように定義されます。その後一連の文字列の定義が続きます。定義は 各フィールドに 1 つずつで、文字列 [X はフィールド X に対応します。数 値 レ ジスタ [P はフィールド P がページの範囲を含んでいれば 1 にセットされ ます。 [T[A[O の数値レジスタは、 .?! の文字のいずれか で 終 る フィー ル ド TAO に対応して 1 にセットされます。数値レジスタ [E は文字列 [E が複数の名前を含んでいれば 1 にセットされます。参考文献には マ クロ ][ への呼び出しが続きます。このマクロの最初の引数には参考文献の タイプを表す数を与えます。もし参考文献がフィールド J を含んでいると、タ イ プ 1 として分類されます。またフィールド B を含んでいるとタイプ 3、 フィールド GR を含んでいるとタイプ 4、フィールド I を含んでいるとタ イ プ 2となり、これら以外ではタイプ 0 となります。 2 番目の引数はタイプ other, journal-article, book, article-in-book もしくは tech-report のシ ン ボル名です。 bibliography コマンドによって累積もしくは生成される参考 文献のグループは ]< マクロの呼び出しに先行し、 ]> マクロの呼び出しが 続 きます。

関連ファイル

/usr/share/dict/papers/Ind

デフォルトの データベースです。

file.i

インデックスファイルです。

環境変数

REFER

設定された場合、デフォルトのデータベースに優先します。

関連項目

indxbib(1), lookbib(1), lkbib(1)

バグ

ラベル表記法において <> 表記は .char 表記の中では無視されます。

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