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WFD(4) FreeBSD カーネルインタフェースマニュアル WFD(4)

名称

wfd − ATAPI フロッピドライバ (LS-120 フロッピドライバ)

書式

options ATAPI

options ATAPI_STATIC

device wfd0

解説

wfd ドライバは ATAPI フロッピディスクや、典型的な LS-120 スタイルである 120mb/1.4mb フロッピドライブをサポートします。一般的にインタフェースは wd(4), sd(4), od(4) に書かれていることと類似しています。

ブート時に IDE コントローラがプローブされるとき、デバイスを検出するために IDE バスが調べられます。検出されたもののうち ‘Floppy’ かつ ‘removable’ 型 と返されるどのデバイスも wfd ドライバに接続されます。以降では、最初に検出 されたデバイスは wfd0 として接続され、次は wfd1 と以下同様に続きます。

LS-120 ドライブと共に使われるとき、このドライバは次のタイプのフロッピディ スクを読み書きします。

       120mb

1.44mb
1.25mb (PC-9801 シリーズのフォーマット形式)
1.2mb
720kb

パーティション

wfd ドライバはディスクに対し、2 つの階層のパーティションが可能です。一つ 目の層は ‘‘スライス層’’ と呼ばれるもので、ディスク中の FreeBSD 領域と、そ の他のオペレーティングシステムで使用されている領域を分離するために用いま す。2 つ目は、 disklabel(5) による純然たる 4.4BSD のパーティショニングの 実行で、 FreeBSD スライスを独自のファイルシステムに細分するために用いられ ます。さらに詳しい事は、 fdisk(8)disklabel(8) をそれぞれ参照してくだ さい。

初期化されていないディスクが開かれると、ディスク全体まで及ぶ仮想的な FreeBSD スライスによって、スライステーブルが初期化されます。同様に、初期 化されていない (あるいは非 FreeBSD) スライスが開かれると、ドライブおよび スライス全体を含む単一 ‘c’ パーティションによって返されるパラメータで、 ディスクラベルが初期化されます。

使用例

スライスコードを使うかどうかに依存しますが、LS-120/ZIP ディスクを作る事 は、普通より少しばかり複雑です。LS-120 フロッピは一般的にフロッピデバイス と考えられ、スライステーブルを有効にしません。一方、同じドライバを用いる Zip ディスクは、ベンダがハードディスクであるとみなしています。そのため、 互換性のために、スライステーブルを使うべきです。

このドライバは、スライステーブルを用いるディスクと用いないディスクの、両 タイプのディスクを扱います。しかしその互換性のため、一般的にベンダの特性 に合ったディスクを作るべきです。

スライステーブルのない UFS LS-120 ディスクを作るためには、最初にそのディ スクにスライステーブルがないことを確認して下さい。

# dd if=/dev/zero of=/dev/wfd0 count=16

次に、ディスクラベルを書き込みます。

# disklabel -rw wfd0 fd120m

そして、普通通り newfs を行います。

# newfs /dev/rfd0a

スタンダードな 1.44mb のフロッピを LS-120 ドライブに作るためには、同様の 手順に従いますが、 disklabel コマンドを使う時には fd1440 をディスクレイア ウトとして使います。

カーネルの設定

唯一、一つの wfd デバイスが設定ファイルの中に必要です。データ構造は IDE バスで検出されたディスクとして、動的に割り当てられます。

このドライバは wdc(4) IDE/ATAPI ディスクコントローラのドライバにアタッチ されます。また、IDE コントローラが設定されておらず、カーネル内で有効に なっていない限り、動作しません。

バグ

フロッピのフォーマットは、まだサポートされていません。

このドライバはまだベータバージョンです。もし問題が生じた場合は ⟨bugs@FreeBSD.org⟩ と作者に報告してください。

関連ファイル

       /dev/rwfdu

raw モードの ATAPI フロッピ u は、パーティショニングされ ていないデバイスとしてアクセスされます。
/dev/wfdusn
ブロックモードの ATAPI フロッピディスクユニット u スライ ス n は、パーティショニングされていないデバイスとしてアク セスされます。
/dev/rwfdusn
raw モードの ATAPI フロッピディスクユニット u スライス n は、パーティショニングされていないデバイスとしてアクセス されます。
/dev/wfdup
ブロックモードの ATAPI フロッピディスクユニット u の最初 の FreeBSD スライスのパーティション p
/dev/rwfdup
raw モードの ATAPI フロッピディスクユニット u の最初の FreeBSD スライスのパーティション p
/dev/wfdusnp
ブロックモードの ATAPI フロッピディスクユニット un 番 目のスライスに存在するパーティション p
/dev/rwfdusnp
raw モードの ATAPI フロッピディスクユニット un 番目の スライスに存在するパーティション p

関連項目

fdisk(1), wcd(4), wd(4), disklabel(5), disklabel(8)

作者

Junichi Satoh ⟨junichi@jp.FreeBSD.org⟩

歴史

wfd ドライバは、 FreeBSD 2.2.6 で最初に現れました。

FreeBSD January 16, 1998 FreeBSD

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