MAILADDR(7) FreeBSD 多方面の情報マニュアル MAILADDR(7)
名称
mailaddr − メールアドレスの解説 |
解説
メールアドレスは、このマニュアルページの最後に列挙する、インターネットの プロトコルに基づいています。これらのアドレスは汎用的な書式 |
user@domain |
に従います。ここで domain はドットで区切られた階層的なサブドメインのリス トです。例えば、ある正しいアドレスは以下の通りです。 |
eric@CS.Berkeley.EDU |
アドレス表記のある種の別形式と異なり、これらドメインには経路指定としての 意味は全くありません。それゆえ、このアドレスがインターネットのアドレスと して指定された場合でも、もし他の経路の方が簡便だったり効率的だったりする 場合は、メールはそちらを通ります。例えば、Berkeley の内部では、このアドレ スを指定したメッセージは Berkeley のインターネットゲートウェイを通らず、 おそらくイーサネットを通じて直接 CS へ行くでしょう。 |
省略 |
ある種の状況下においては完全なドメイン名を指定する必要はありません。一般 的に、宛先のアドレスの最初のドットより後の部分が、あなたがメッセージを発 信しようとしている場所と同じドメインである場合は、ドット以降のすべてを省 略して構いません。例えば、‘‘calder.berkeley.edu’’ に所属するユーザは、送 り側と受け側のホストが同じであるため、‘‘berkeley.edu’’ をつけずに ‘‘eric@CS’’ にメッセージを送ることができます。 |
互換性 |
ある種の古いアドレスの書式は以前のメールシステムに互換になるように新しい 書式に変換されます。特に、 |
user@host |
と |
user@host.domain |
はそのまま新しい書式でも許されますが、 |
host.domain!user |
は |
user@host.domain |
に変換され、 |
host!user |
は |
user@host.UUCP |
に変換されます。 これは通常、古くからの UUCP ホストとの互換性を保つために、送信される前に ‘‘host!user’’ 形式に逆変換されます。 |
大文字と小文字の区別 |
ドメイン名 (すなわち、‘‘@’’ 記号の後にあるすべて) は、UUCP ホスト名を例外 として、大文字と小文字をどのように混ぜても構いません。多くのホストはユー ザ名に大文字と小文字をどのように混ぜて使った指定も受け付けますが、著名な 例外としては MULTICS サイトがあります。 |
経路つきアドレス |
ある種の状況下では、メッセージを最終的な送り先に行き着かせるためにいくつ かのホストを経由地として指定することを余儀なくされることがあるかもしれま せん。通常この経路指定は自動的に行われますが、メッセージの経路を手動で指 定した方が望ましい場合も時々あります。それらのリレーを示すアドレスは「経 路つきアドレス(route-addr)」と呼ばれます。これらは以下の構文に従います。 |
<@hosta,@hostb:user@hostc> |
この例は、メッセージがまず hosta に送られ、そこから hostb へ、そして最後 に hostc に送られることを示します。この経路は、hostc へのより効率的な経路 が存在した場合でも、強制されます。 経路つきアドレスはリターンアドレスにしばしば表れます。これは、通例、各ホ ストにおいてソフトウェアが先頭に経路情報を付け加えるためです。実際の送り 主を識別するために、アドレスの ‘‘user@hostc’’ 部分を除いたすべての部分を 無視することができるのが通例です。 [注意: route-addr 構文は、使用しないように RFC 1123 で公式に要請されてい るので使用するべきではありません。] ごく単純な経路指定のために、多くのサイトは「パーセントハック」もサポート しています。 |
user%hostc%hostb@hosta |
は、前の例に示したのと同じ経路を通って配送されます。 |
ポストマスタ |
すべてのサイトは、メールシステムに関する問題報告の送り先である ‘‘postmaster’’ という名前のユーザか、ユーザへのエイリアスを備える必要があ ります。 |
その他のネットワーク |
他のネットワークのうちの一部には、そのネットワークの名前をドメインの最後 の構成要素として与えることによって、メッセージを届けることのできるものも あります。これは 標準の機能ではないので、すべてのサイトでサポートされてい るわけではないでしょう。例えば、CSNET や BITNET のサイトへはそれぞれ ‘‘user@host.CSNET’’ や ‘‘user@host.BITNET’’ として送信できることがしばし ばです。 |
関連項目
Crocker, D. H., Standard for the Format of Arpa Internet TextMessages, RFC822.
歴史
mailaddr マニュアルページは 4.2BSD から登場しました。 |
バグ
RFC822 のグループ構文 (‘‘group:user1,user2,user3;’’) は、古い berknet ス タイルのアドレスと衝突するため、 ‘‘group:;’’ という特別な場合を除いてサ ポートされていません。 経路つきアドレス構文は不愉快です。 UUCP 式と Internet 式のアドレスは礼儀正しく共存できません。 FreeBSD 10.0 June 16, 1993 FreeBSD 10.0 |