XftPattern は名前の集合とそのそれぞれに対応する値のリストを保持する。 それぞれの名前はフォントの属性を指す。 XftPattern はマッチング処理の入力や、特定のフォントに関する情報の保持 に使われる。
XftFont はフォントの一般的な寸法および、 X のコア構造体である XFontStruct のデータあるいは FreeType と X Render 機能拡張のデータへのポインタを持つ。
XftFontStruct は X Render 機能拡張で使われる FreeType フォントに関する情報を持つ。
XftFontSet は XftPattern のリストを持つ。内部的には、Xft はこのデータ構造体を使っ てフォントの集合を保持する。外部的には、Xft はこのフォーマットで フォントのリスト取得の結果を返す。
XftObjectSet は名前の集合を保持する。これはフォントのリスト取得を行う際、 返されるパターンのリスト内にフォントのどのフィールドが置かれるのかを指 定するために使われる。
XftDraw は opaque なオブジェクトであり、コアプロトコルまたは X Rendering 機能 拡張を使って X のドロウアブルをレンダリングするために使われる情報を保 持する。
XftFont * XftFontOpen (Display *dpy, int screen, ...);XftFontOpen は (フィールド, 型, 値) の形式のパターン要素のリストを引き数に取る。 このリストの末尾は 0 である。 この関数はこのパターンと利用可能なフォントを比べ、一致するフォントを オープンする。
使用例:
font = XftFontOpen (dpy, scr,
XFT_FAMILY, XftTypeString, "charter",
XFT_SIZE, XftTypeDouble, 12.0);
この例では 12 ポイントの文字がオープンされる。ポイントサイズは、モニタ の解像度に基づいて自動的に適切なピクセルサイズに変換される。
void
XftTextExtents8 (Display *dpy,
XftFont *font,
unsigned char *string,
int len,
XGlyphInfo *extents);
XftTextExtents8
は文字列 "string" をフォント "font" で描画した時のピクセル単位での
大きさを計算する。
XftDraw *
XftDrawCreate (Display *dpy,
Drawable drawable,
Visual *visual,
Colormap colormap);
XtDrawCreate
は、テキストと矩形を画面に描画するために使う構造体を生成する。
void
XftDrawString8 (XftDraw *d,
XRenderColor *color,
XftFont *font,
int x,
int y,
unsigned char *string,
int len);
XftDrawString8
は、文字列 "string" をフォント "font", 色 "color" で、座標 "x, y" に描画
する。
void
XftDrawRect (XftDraw *d,
XRenderColor *color,
int x,
int y,
unsigned int width,
unsigned int height);
XftDrawRect
は指定した色で矩形領域を塗りつぶす。
config : "dir" STRING
| "include" STRING
| "includeif" STRING
| "match" tests "edit" edits
;
test : qual FIELD-NAME COMPARE CONSTANT
;
qual : "any"
| "all"
;
edit : FIELD-NAME ASSIGN expr SEMI
;
STRING は二重引用符で区切られる。 FIELD-NAME は識別子であり、ASSIGN は "=", "+=", "=+" のいずれかである。 expr には普通の算術演算子と FIELD-NAME を含めることができる。
"dir" は Xft がフォントを検索する場所のリストに指定したディレクトリを 追加する。 リストの順序には特に意味はない。Xft は全てのフォントを同列に扱う。
"include" と "includeif" は、指定されたファイルから追加の 設定パラメータを読み込む。 "includeif" は指定されたファイルが存在しなくてもエラーを出さない。 ファイル名が '~' で始まる場合、そのファイル名はユーザの ホームディレクトリからの相対パスで参照される。
"match" 文の中での評価が全てユーザが指定したパターンと一致した場合、 そのパターンは指定された手順で編集される。
ASSIGN が "=" である場合、パターン中で一致した値は指定された表現に置き 換えられる。 "+="/"=+" は値のリストに対し、指定したフィールドに新しい値を前置/後置する。