「DNSラウンドロビン」の版間の差分
提供: セキュリティ
行1: | 行1: | ||
− | + | [[DNSラウンドロビン]](DNS round robin)は、1つの[[ドメイン名]]に複数の[[IPアドレス]]を割り当てる負荷分散技術の1つです。[[ウェブサイト]]へのアクセスを複数の[[Webサーバ]]へ分散することにより、負荷を分散できます。 | |
− | + | ||
− | + | ||
− | [[ | + | |
読み方 | 読み方 | ||
− | ;[[ | + | ;[[DNSラウンドロビン]]:でぃーえぬえす らうんどろびん |
__TOC__ | __TOC__ | ||
== 概要 == | == 概要 == | ||
− | + | [[DNSラウンドロビン]](DNS round robin)は、1つの[[ドメイン名]]に複数の[[IPアドレス]]を割り当てる負荷分散技術の1つです。[[ウェブサイト]]へのアクセスを複数の[[ウェブサーバ]]へ分散することにより、負荷を分散できます。 | |
− | [[ | + | |
− | + | ||
− | + | ||
== 課題 == | == 課題 == | ||
− | |||
=== 通信の継続性 === | === 通信の継続性 === | ||
− | |||
接続ごとに接続先が異なる可能性があります。 | 接続ごとに接続先が異なる可能性があります。 | ||
接続の継続性が求められる場合、問題が起きるかもしれません。 | 接続の継続性が求められる場合、問題が起きるかもしれません。 | ||
− | |||
=== データの同期 === | === データの同期 === | ||
− | |||
[[ウェブサイト]]などでデータを更新した場合に、分散先のデータベースの内容の同期が追いつかないことが考えられます。 | [[ウェブサイト]]などでデータを更新した場合に、分散先のデータベースの内容の同期が追いつかないことが考えられます。 | ||
書き込みの同期が完了すると予測される時間をクッションページなどで待たせるといった対応が必要でしょう。 | 書き込みの同期が完了すると予測される時間をクッションページなどで待たせるといった対応が必要でしょう。 | ||
− | |||
=== 分散先の負荷を考慮できない === | === 分散先の負荷を考慮できない === | ||
− | |||
負荷の均等な分散ができません。 | 負荷の均等な分散ができません。 | ||
一部のサーバに負荷が集中してしまうかもしれません。 | 一部のサーバに負荷が集中してしまうかもしれません。 | ||
− | |||
=== 分散先サーバの障害が検知できない === | === 分散先サーバの障害が検知できない === | ||
− | |||
[[DNSラウンドロビン]] は、分散先のサーバの状態を取得できないため、分散先サーバのサービスが停止・応答不可能な状態であっても、分散先として割り振ってしまいます。 | [[DNSラウンドロビン]] は、分散先のサーバの状態を取得できないため、分散先サーバのサービスが停止・応答不可能な状態であっても、分散先として割り振ってしまいます。 | ||
解決策として [[ロードバランサ]] の導入が考えられます。 | 解決策として [[ロードバランサ]] の導入が考えられます。 | ||
− | |||
=== 512バイト問題 === | === 512バイト問題 === | ||
− | |||
同一の[[FQDN]]に対して、多くの[[IPアドレス]]を割り当てると、[[UDP]]のパケットのサイズの512byteを超えてしまうと、正常な処理が行えないケースがあります。 | 同一の[[FQDN]]に対して、多くの[[IPアドレス]]を割り当てると、[[UDP]]のパケットのサイズの512byteを超えてしまうと、正常な処理が行えないケースがあります。 | ||
− | |||
− | |||
== ゾーンファイルの設定例 == | == ゾーンファイルの設定例 == | ||
− | |||
<syntaxhighlight lang="bash"> | <syntaxhighlight lang="bash"> | ||
hoge IN A 192.168.0.2 | hoge IN A 192.168.0.2 | ||
行54: | 行35: | ||
hoge 30m IN A 192.168.0.4 | hoge 30m IN A 192.168.0.4 | ||
</syntaxhighlight> | </syntaxhighlight> | ||
− | |||
== 関連項目 == | == 関連項目 == | ||
− | |||
* [[Domain Name System]] | * [[Domain Name System]] | ||
+ | * [[ネットワーク]] | ||
+ | <!-- | ||
+ | vim: filetype=mediawiki | ||
+ | --> |
2015年6月13日 (土) 01:26時点における最新版
DNSラウンドロビン(DNS round robin)は、1つのドメイン名に複数のIPアドレスを割り当てる負荷分散技術の1つです。ウェブサイトへのアクセスを複数のWebサーバへ分散することにより、負荷を分散できます。
読み方
- DNSラウンドロビン
- でぃーえぬえす らうんどろびん
目次
概要
DNSラウンドロビン(DNS round robin)は、1つのドメイン名に複数のIPアドレスを割り当てる負荷分散技術の1つです。ウェブサイトへのアクセスを複数のウェブサーバへ分散することにより、負荷を分散できます。
課題
通信の継続性
接続ごとに接続先が異なる可能性があります。 接続の継続性が求められる場合、問題が起きるかもしれません。
データの同期
ウェブサイトなどでデータを更新した場合に、分散先のデータベースの内容の同期が追いつかないことが考えられます。 書き込みの同期が完了すると予測される時間をクッションページなどで待たせるといった対応が必要でしょう。
分散先の負荷を考慮できない
負荷の均等な分散ができません。 一部のサーバに負荷が集中してしまうかもしれません。
分散先サーバの障害が検知できない
DNSラウンドロビン は、分散先のサーバの状態を取得できないため、分散先サーバのサービスが停止・応答不可能な状態であっても、分散先として割り振ってしまいます。
解決策として ロードバランサ の導入が考えられます。
512バイト問題
同一のFQDNに対して、多くのIPアドレスを割り当てると、UDPのパケットのサイズの512byteを超えてしまうと、正常な処理が行えないケースがあります。
ゾーンファイルの設定例
hoge IN A 192.168.0.2 hoge IN A 192.168.0.3 hoge IN A 192.168.0.4
hoge 30m IN A 192.168.0.2 hoge 30m IN A 192.168.0.3 hoge 30m IN A 192.168.0.4