「std::tr1::unordered map」の版間の差分
提供: C++入門
(ページの作成:「std::tr1::unordered_map とは、キーを登録した順番とは関係なく、連想ハッシュです。キーを順番通りに格納する場合は、[[std::m...」) |
(→概要) |
||
(同じ利用者による、間の4版が非表示) | |||
行6: | 行6: | ||
== 概要 == | == 概要 == | ||
+ | [[std::tr1::unordered_map]] は、 [[C++11]] で追加されました。 | ||
+ | hash_mapは、非推奨であるため、unordered_mapを使用します。 | ||
− | + | == mapとhash_mapの違い == | |
+ | * mapは、要素型を対象とする<演算子が必要 | ||
+ | * hash_mapは、==演算子とハッシュ関数が必要 | ||
+ | * mapとhash_mapは、空間と時間のトレードオフ | ||
+ | * mapは、二分木 | ||
== ヘッダファイル == | == ヘッダファイル == | ||
行117: | 行123: | ||
== 関連項目 == | == 関連項目 == | ||
* [[std::map]] | * [[std::map]] | ||
− | <!-- | + | * [[auto]] |
− | vim: filetype=mediawiki | + | {{container}} |
− | --> | + | <!-- vim: filetype=mediawiki --> |
2015年11月8日 (日) 15:05時点における最新版
std::tr1::unordered_map とは、キーを登録した順番とは関係なく、連想ハッシュです。キーを順番通りに格納する場合は、std::map を使用します。
読み方
- std::tr1::unordered_map
- えすてぃーでぃー てぃーあーるわん あんおーだーど まっぷ
目次
概要
std::tr1::unordered_map は、 C++11 で追加されました。 hash_mapは、非推奨であるため、unordered_mapを使用します。
mapとhash_mapの違い
- mapは、要素型を対象とする<演算子が必要
- hash_mapは、==演算子とハッシュ関数が必要
- mapとhash_mapは、空間と時間のトレードオフ
- mapは、二分木
ヘッダファイル
#include <tr1/unordered_map>
単純な例 ハッシュとダンプの例
ソースコード umap1.cpp
#include <iostream> #include <tr1/unordered_map> using namespace std; int main(int argc, char const* argv[]) { std::tr1::unordered_map<std::string, int> hash; hash ["c"] = 3; hash ["a"] = 1; hash ["b"] = 2; for (auto& x: hash) { std::cout << x.first << ": " << x.second << std::endl; } return 0; }
コンパイル
clang++ -std=c++11 umap1.cpp -o umap1
実行例
% ./umap1 a: 1 c: 3 b: 2
代入の順番
代入の順番をこのように変更したとしても、 umap1.cpp と同じ結果になります。
hash ["a"] = 1; hash ["b"] = 2; hash ["c"] = 3;
キーを追加した順番に依存せずに並んでいることがわかります。
% ./a.out a: 1 c: 3 b: 2
キーを削除する例
ソースコード umap2.cpp
#include <iostream> #include <tr1/unordered_map> using namespace std; int main(int argc, char const* argv[]) { std::tr1::unordered_map<std::string, int> hash; hash ["c"] = 3; hash ["a"] = 1; hash ["b"] = 2; //hash ["a"] = 11; hash.erase ("a"); hash.erase ("a"); // 2回あっても何も言われない。 for (auto& x: hash) { std::cout << x.first << ": " << x.second << std::endl; } return 0; }
コンパイル
clang++ -std=c++11 umap2.cpp -o umap2
実行例
% ./umap2 c: 3 b: 2
関連項目
シーケンスコンテナ
連想コンテナ
連行コンテナ 順不同
- std::tr1::unordered_map
- std::unordered_set
- std::unordered_multiset
- std::unordered_multimap
コンテナアダプタ
コンテナへのアクセスで利用
コンテナで役立つC++11以降の機能
- std::iotaで各要素に連番の値を代入する。
- std::generateで各要素に値を代入する。
- std::for_eachで各要素に値を代入する。
- std::fillで各要素に同じ値を代入する。
- for文でstd::vector::push_backで1つ1つプッシュする。