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CALENDAR(1) FreeBSD 一般コマンドマニュアル CALENDAR(1)

名称

calendar − 予定表サービス

書式

calendar [−a] [−A num] [−B num] [−F friday] [−f calendarfile] [

              −t dd[.mm[.year]]] [−W num]

解説

calendar ユーティリティは、カレントディレクトリの calendar という名前の ファイルをチェックし、今日もしくは明日の日付で始まる行を表示します。週末 の前日 (通常は金曜日) には、3 日間分のイベントを表示します。

オプションには以下のものがあります:

       −A num

今日から num 日先(未来)までの行を表示します。

−a
全ユーザの ‘‘calendar’’ ファイルを処理し、結果をメールで各ユーザ に送ります。このオプションを使用するためには、スーパユーザの権限 が必要です。

−B num
今日から num 日前 (過去) までの行を表示します。

−F friday
どの日が ‘‘金曜日’’ (週末が始まる前日) かを指定します 。デフォル トは 5 です。

−f calendarfile
デフォルトのカレンダファイルとして calendarfile を使用します。

−t dd[.mm[.year]]
テスト専用: 指定された値に日付を設定します。

−W num
今日から次の num 日 (未来方向) は線を表示します。日数を数えるにあ たり、週末は無視します。

各国語でのカレンダを扱うには、カレンダファイルのできるだけ最初のほうに ‘‘LANG=<locale_name>’’ という記述を入れておきます。その国のカレンダでの イースター名を扱うには、 ‘‘Easter=<national_name>’’ (Catholic Easter の場 合) あるいは ‘‘Paskha=<national_name>’’ (Orthodox Easter の場合) という記 述を入れます。

各行は月や日で始まらなければなりません。数字による表記、文字による表記を 含め、ほぼいかなる形式でも受け付けます。適切なロケールが設定されていれ ば、その国の月表記や曜日表記も使用できます。アスタリスク (‘‘*’’) 1 つは、 全ての月にマッチします。曜日だけで月の指定のないものは、毎週のその曜日に マッチします。月だけの指定で日のないものは、その月の 1 日 (ついたち) に マッチします。日の指定の後に 2 桁の数字が来た場合は、この数字が月の指定と みなされます。タブではじまる行は直前に指定した日にちが指定されたことにな り、これによって同一日のイベントを複数の行に記述することが出来ます。

‘‘Easter’’ は今年のイースターであり、正または負の整数を後ろにつけることが できます。

‘‘Paskha’’ は今年の Orthodox Easter であり、正または負の整数を後ろにつけ ることができます。

曜日の後ろには ‘‘-4’’ ... ‘‘+5’’ をつけることができます。これらは「最後」 「第 1」「第 2」「第 3」「第 4」の別名であり、「4 月の最後の月曜日」と いった日付が変動するイベントの記述に用いられます。

慣習により、日付の後にアスタリスクが付いているイベントは決まった日にちで はなく、その年によって日にちが変わります。

イベントの内容は行の中の最初のタブ文字以降に記述します。行の中にタブ文字 がなければイベント内容は表示されません。行の中の最初の文字がタブである場 合、その行は直前の行の継続行として扱われます。

‘‘calendar’’ ファイルは cpp(1) によって処理されます。例えば、その会社の休 日やミーティングの予定などの共有ファイルを include することができます。共 有ファイルがフルパス名指定されない場合、 cpp(1) はまずカレントディレクト リ (もしくはホームディレクトリ) を参照し、次に /usr/share/calendar ディレ クトリを参照します。空行や C のコメント (/* ... */) の部分は無視されま す。

calendar ファイルの例を示します (タブ文字 <tab> は強調した \t で示しま す):

LANG=C
Easter=Ostern

#include <calendar.usholiday>
#include <calendar.birthday>

6/15\t6月15日 (曖昧だと、デフォルトでは 月/日になります).
Jun. 15\t6月15日.
15 June\t6月15日.
Thursday\t毎週木曜日.
June\t毎年6月1日.
15 *\t毎月15日.

May Sun+2\t5月の第2日曜日 (母の日)
04/SunLast\t4月の最後の日曜日,
\t
欧州のサマータイム
Easter\tイースター
Ostern-2\tGood Friday (イースターの 2 日前)
Paskha\tOrthodox Easter

関連ファイル

       calendar

カレントディレクトリにあるカレンダファイル。
~/.calendar
カレンダのホームディレクトリ。もしこのディレクトリが 存在すれば、そこに chdir します。
~/.calendar/calendar
カレントディレクトリにカレンダファイルが存在しない場 合に用いるカンレダファイル。
~/.calendar/nomail
このファイルが存在すればメールは送信しません。

デフォルトのカレンダファイルとして、以下のものが用意されています:

calendar.all
すべてのデフォルトファイルをインクルードするファイ ル。
calendar.australia
オーストラリアの記念日。
calendar.birthday
有名な人 (およびそれほど有名でない人) の誕生日や没 日。
calendar.christian
キリスト教の休暇。このカレンダは、その年に合うよう に、システム管理者が毎年更新する必要があります。
calendar.computer
コンピュータ関連の人が知っておきたい記念日。
calendar.croatian
クロアチアの記念日。
calendar.freebsd
FreeBSD コミッタの誕生日。
calendar.french
フランスの記念日。
calendar.german
ドイツの記念日。
calendar.history
その他いろいろ。主にアメリカの歴史的な記念日。
calendar.holiday
その他の記念日。あまり知られていないものや、全く知 られていないものも含まれています。
calendar.judaic
ユダヤ教の休暇。このカレンダは、その年に合うよう に、システム管理者が毎年更新する必要があります。
calendar.music
音楽関係の記念日。誕生日、没日。特にロックンロール 系。
calendar.newzealand
ニュージーランドの記念日。
calendar.russian
ロシアのカレンダ。
calendar.southafrica
南アフリカの記念日。
calendar.usholiday
アメリカ合衆国の祝日。このカレンダは、移動する祝日 がその年に正しく合うよう、システム管理者が毎年更新 する必要があります。
calendar.world
各国のカレンダファイル以外すべてをインクルード。

関連項目

at(1), cpp(1), mail(1), cron(8)

互換性

以前の calendar は、正しい日付であれば、行のどこにあっても認識するように プログラムされていましたが、本バージョンの calendar は、行の先頭にある日 付しか認識しません。

歴史

calendar コマンドは Version 7 AT&T UNIX から登場しました。

バグ

ユダヤの祝日や月齢は calendar ユーティリティでは処理できません。

FreeBSD 10.0 June 13, 2002 FreeBSD 10.0

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