スポンサーリンク

TTYS(5) FreeBSD ファイルフォーマットマニュアル TTYS(5)

名称

ttys − 端末初期設定情報

解説

ファイル ttys は端末特殊ファイルを初期化したり制御するあらゆるルーチンが 使用する情報を含んでいます。この情報は getttyent(3) ライブラリルーチンで 読まれます。 ttys ファイルの中には 1 つのスペシャルデバイスファイルにつき 1 行の記述があります。フィールドはタブやスペースにより区切られます。 1 語 以上からなるフィールドはダブルクォート (‘‘"’’) で括られていなければなりま せん。空行やコメントはファイル中のどこに現れても構いません。コメントは ハッシュ記号 (‘‘#’’) および改行によって区切られます。指定されていない フィールドはデフォルトでナルです。

最初のフィールドは、通常は端末特殊ファイルの名前であり、 /dev にあるよう なものです。しかしながら、関連付けられたコマンドが tty に無関係である場 合、任意の文字列にできます。

2 番目のフィールドはその回線に対して実行するコマンドで、通常 getty(8) で す。これは回線を初期化して開くプログラムで、スピードを設定したり、ユーザ 名を待ったり login(1) プログラムを実行します。しかしながら、それはどんな 希望するコマンド、例えばウィンドウシステムの端末エミュレータやデーモンプ ロセスの起動コマンドでも構いません。そして、もしクォートで括られているの なら複数語を含む事もできます。

3 番目のフィールドは通常その tty 回線に接続される端末のタイプで、普通 termcap(5) データベースファイル中に収められています。環境変数 TERM は getty(8) または login(1) による値に初期化されます。

残りのフィールドは ty_status エントリ (getttyent(3) 参照) 中のフラグを指 定したり、その端末回線に対して init(8) が維持するウィンドウシステムのプロ セスを指定したり、オプションで tty のタイプ (ダイヤルインか、ネットワーク か、またはそれ以外か) を決定したり、またログインクラスのデータベース (login.conf(5) 参照) が多くの tty をグループとして参照できるような tty グ ループ名を指定します。これはグループとして tty に対して選択的にアクセスを 許可または拒否したりアカウンティング機能を可能または不可能にするためで す。

フラグの値としては、文字列 ‘‘on’’ と ‘‘off’’ は init(8) が 2 番目のフィー ルドで与えられるコマンドを実行するか(しないか)を指定します。一方 ‘‘secure’’ は ( ‘‘on’’ も与えられていれば) uid が 0 のユーザがこの回線に ログインすることを許可します。フラグ ‘‘dialin’’ は tty エントリがダイヤル イン回線であることを示しており、 ‘‘network’’ は tty エントリがネットワー ク接続であることを示しています。端末タイプのフィールドには、これらの文字 列のどちらかが指定できます。文字列 ‘‘window=’’ の後には init(8) が 2 番目 のフィールドで指定されるコマンドを開始する 前に実行するコマンド列をクォー トで括って続けます。

文字列 ‘‘group=’’ の後には、多くの tty 回線をアクセスの許可/拒否やアカウ ンティング機能の可能/不可能を決めるためのグループとして参照するために login.conf(5) で使われる、文字・数字のグループ名を続けます。何のグループ も指定されなかった場合、ttyはグループ "none" に属するようになります。以前 との互換性のために、 ‘‘group=’’ は行の最後に、任意のコメントのすぐ前に現 れなければなりません。

第 2 フィールドと ‘‘window=’’ で指定されるコマンドは、語に分解され、 execve(2) を使用して実行されます。語は、タブとスペースの任意の組み合わせ で区切られます。空白を含む引数は、シングルクォート (’) で区切るべきです。 シェル式のグラブその他さまざまな置換は働かないことに注意してください。

使用例

# 1200 ボーでコンソール、root でのログイン可

console

"/usr/libexec/getty std.1200"

vt100

on secure

# 1200 ボーでダイヤルアップ、root でのログイン不可

ttyd0

"/usr/libexec/getty d1200"

dialup

on group=dialup

# 555-1234

# Mike の端末: hp2621

ttyh0

"/usr/libexec/getty std.9600"

hp2621-nl

on group=dialup

# 457 Evans

# John の端末: vt100

ttyh1

"/usr/libexec/getty std.9600"

vt100

on group=dialup

# 459 Evans

# 端末エミュレート/ウィンドウシステム

ttyv0

"/usr/new/xterm -L :0"

vs100

on window="/usr/new/Xvs100 0"

# ネットワーク仮想 tty -- getty は使用しません

ttyp0

none

network

group=pty

ttyp1

none

network

off

group=pty

関連ファイル

       /etc/ttys

関連項目

login(1), getttyent(3), ttyslot(3), gettytab(5), login.conf(5), termcap(5), getty(8), init(8)

歴史

ttys ファイルは Version 6 AT&T UNIX で登場しました。

FreeBSD 10.0 November 17, 1996 FreeBSD 10.0

スポンサーリンク