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ATM

名称
書式
解説
サブコマンド
関連項目
バグ
COPYRIGHT
作者
謝辞
日本語訳

名称

atm − HARP ATM インタフェースに関する、ユーザ設定と表示のコマンド

書式

インタフェース管理サブコマンド:

atm attach <interface> <sigmgr> atm detach <interface> atm set MAC <interface> <MAC/ESI address> atm set netif <interface> <prefix> <count> atm set prefix <interface> <NSAP prefix> atm show config [<interface>] atm show interface [<interface>] atm show netif [<netif>] atm show stats interface [<interface> [phy | dev | atm | aal0 | aal4 | aal5 | driver]]

VCC 管理サブコマンド:

atm add PVC <interface> <vpi> <vci> <aal> <encaps> <owner> ... atm delete PVC <interface> <vpi> <vci> atm delete SVC <interface> <vpi> <vci> atm show stats VCC [<interface> [<vpi> [<vci>]]] atm show VCC [<interface> [<vpi> [<vci>] | SVC | PVC]]

IP 管理サブコマンド:

atm add ARP [<netif>] <host> <ATM address> atm add PVC <interface> <vpi> <vci> <aal> <encaps> IP <netif> [<host> | dynamic] <traffic> <params> ... atm delete ARP [<netif>] <host> atm set arpserver <netif> <ATM address> | local [<IP prefix> ...] atm show ARP [<host>] atm show arpserver [<netif>] atm show IPVCC [<host> | <netif>]

その他のサブコマンド:

atm help atm show version

解説

atm は Host ATM Research Platform (HARP) ネットワーキングソフトウェアの 状 態を設定および表示します。サブコマンドは、いくつかのカテゴリに分類さ れます:

インタフェース管理 サブコマンドは、ATM インタフェースを制御します。機能 としては、シグナリングマネージャのインタフェースへの割り当て、 ATM アド レスの設定、 (複数の) ネットワークインタフェースと (単一 の) イ ン タ フェースとの関連付け、インタフェースの情報の表示があります。

VCC 管 理 サ ブ コ マンドは、 ATM 仮想チャネル接続 (Virtual Channel Connection; VCC) を管理します。機能としては、VCC のオープン・クローズ・ 情報の表示があります。

IP 管理 サブコマンドは、 IP と ATM ソフトウェアの間のインタフェースを管 理します。機能としては、ATMARP キャッシュの表示と操作、 IP に接続 し た PVC の オープン、 ATMARP サーバのネットワークインタフェースへの割り当 て、 IP VCC の情報の表示があります。

その他 のサブコマンドは、ATM ソフトウェアのバージョン表示と atm コマ ン ドのヘルプ表示があります。

シグナリングマネージャ

シグナリングマネージャには VCC のオープンとクローズの責任があります。 4 種のシグナリングマネージャがサポートされています:

PVC - PVC にのみ対応。 SPANS - FORE 独自のシグナリングプロトコルである SPANS をサポート。 UNI 3.0 - ATM Forum の ATM User-Network Interface Specification, Version 3.0 のシグナリングプロトコルをサポート。 UNI 3.1 - ATM Forum の ATM User-Network Interface Specification, Version 3.1 のシグナリングプロトコルをサポート。

4 種すべてのシグナリングマネージャが PVC のオープンとクローズをサポート します (adddelete のサブコマンドを参照)。

物理インタフェース上で VCC を作成可能とするには、物理インタフェー ス 1 個 に 対 し、 シ グ ナリングマネージャ 1 個をアタッチする必要があります (attach サブコマンド参照)。

物理インタフェースおよびネットワークインタフェース

次の 2 種類のインタフェースがサポートされています: それぞれ物理イ ン タ フェースとネットワークインタフェースです。物理インタフェースは ATM ネッ トワークへの物理的な接続点を表現します。物理インタフェースは、自身に 関 連 付 けられた ATM アドレスを持ちます。ただし、PVC のみのシグナリングマ ネージャが使用されているときは例外です。

ネットワークインタフェースは論理インタフェースです。 1 個以上の ネッ ト ワー ク インタフェースを 1 個の物理インタフェースに関連付けられます。各 ネットワークインタフェースは、自身に関連付けられた IP アドレスを持ち ま す。 UNI が制御するインタフェースでは、 1 個の物理インタフェースに 256 個までのネットワークインタフェースを関連付けることができます。 こ の 場 合、ネットワークインタフェースと ATM アドレスの対応は、物理インタフェー スの ATM アドレスのセレクタフィールド (最後のバイト) によって行わ れ ま す。 PVC のみのインタフェースでは、各物理インタフェースに 256 個までの 論理インタフェースを関連付けることが可能です。 SPANS もしくは PVC の シ グ ナリングマネージャが制御するインタフェースでは、各物理インタフェース には単一のネットワークインタフェースのみが関連付けられる必要が あ り ま す。

キーワードと文書の約束

キー ワードを十分区別できるだけの先頭部分を与えるだけで、コマンドとサブ コマンドのキーワードを短縮できます。よって、atm sh v atm show vcc と 同じ結果になります。

すべてのキーワードは大文字小文字の区別がありません。

atm コマンドにホストアドレスを与える必要があるときには、 DNS での名前で も、ドット付き 10 進数形式による IP アドレスでも使用可能です。

ATM アドレスは 16 進数の文字列として指定します。前に "0x" を付けても か ま いません。アドレス内のフィールドはピリオドで区切ってもかまいません。 ピリオドは読み易さのためだけにあり、単に無視されます。 SPANS アドレスは 8 バイト長であり、NSAP 形式アドレスは 20 バイト長です。先行する 0 を含 めて、全アドレスを指定する必要があります。例:

0x47.0005.80.ffe100.0000.f21a.0170.0020481a0170.00 (NSAP 形式)
0x00000010.f2050aa9 (SPANS 形式)

サブコマンド

インタフェース管理サブコマンド:

atm add PVC <interface> <vpi> <vci> <aal> <encaps> <owner> ...

add PVC サブコマンドの形式は PVC の所有者に依存して変化します。 "IP 管 理サブコマンド" を参照してください。

atm attach <interface> <sigmgr>

ここで:

<interface> は、 シ グナリングマネージャをアタッチする物理インタ フェースを指定します。 <sigmgr> は、どのシグナリングマネージャをアタッチするかを指定し ま す。有効な指定は、"SIGPVC", "SPANS", "UNI30", "UNI31" です。

こ の コ マンドは、シグナリングマネージャをインタフェースにアタッチしま す。この処理が完了するまで、VCC のオープンおよびクローズはできませ ん。 1 度に 1 個のシグナリングマネージャのみインタフェースにアタッチ可能で す。

atm detach <interface>

ここで:

<interface> は、シグナリングマネージャをデタッチする物 理 イ ン タ フェースを指定します。

こ のコマンドは、インタフェースからシグナリングマネージャをデタッチしま す。このシグナリングマネージャが作成した全 VCC はクローズされ、再度 (同 じもしくは異った) シグナリングマネージャが作成されるまで新規の VCC は作 成できません。

atm set MAC <interface> <MAC/ESI address>

ここで:

<interface> は、 MAC アドレスが設定される物理インタフェースを指 定 します。 <MAC/ESI address> は、インタフェースの NSAP アドレスの 6 バイト MAC 部分を指定します。 MAC アドレスは 12 文字の 16 進数文字列 に より指定され、先頭に "0x" を付けてもかまいません。アドレス 中のフィールドをピリオドで区切ってもかまいません。

このコマンドは、UNI が制御するインタフェースの MAC アドレスを設定 し ま す。 20 バイトの NSAP 形式アドレスのうち、先頭 13 バイト (プレフィック ス) が atm set prefix コマンドもしくは ILMI デーモン (ilmid (8)) によっ て設定され、次の 6 バイト (エンドシステム識別子 (End System Identifier; ESI)) が本コマンドにより設定され、最後のバイト (セレクタ) がどのネッ ト ワー クインタフェースがアドレスに関連付けられているかによって決定されま す。

atm set MAC コマンドを使用して、インタフェースハードウェア中の MAC アド レスを上書き可能です。

atm set netif <interface> <prefix> <count>

ここで:

<interface> は、ネットワークインタフェース (複数可) を関連付ける物 理インタフェースを指定します。 <prefix> は、ネットワークインタフェース名の不変部分を指定します。 <count> は、作成するネットワークインタフェース数を指定します。

このコマンドは 1 個以上のネットワークインタフェースを作成し、これらを指 定 し た 物理インタフェースに関連付けます。ネットワークインタフェース名 は、プレフィックスとカウントから決定されます。名前は <prefix><nn> の 形 式となり、 <prefix> は set サブコマンドで指定するプレフィックスであり、 <nn> は 0 から <count>-1 の範囲の値です。例えば、コマンド:

atm set netif hfa0 ni 2

は ni0 と ni1 という名称の 2 個のネットワークインタフェースを作成し、こ れらを物理インタフェース hfa0 と関連付けます。

atm set prefix <interface> <NSAP prefix>

ここで:

<interface> は、 NSAP プレフィックスを設定する物理インタフェースを 指定します。 <NSAP prefix> は、インタフェースの NSAP アドレスの先頭 13 バイトを 指定します。プレフィックスは16 進数文字列により指定され、先頭 に "0x" を付けてもかまいません。プレフィックス中のフィール ド をピリオドで区切ってもかまいません。

このコマンドは、UNI が制御するインタフェースのアドレスを設定します。 20 バイトの NSAP 形式アドレスのうち、先頭 13 バイト (プレフィックス) が 本 コマンドにより設定され、次の 6 バイト (エンドシステム識別子 (End System Identifier; ESI)) が物理インタフェースから得られる MAC アドレスになるか または set MAC サブコマンドにより設定され、最後のバイト (セレクタ) がど のネットワークインタフェースがアドレスに関連付けられているかによって 決 定されます。

UNI が制御するインタフェースがアクティブになる前に、 NSAP プレフィック スを設定する必要があります。これは、ILMI デーモン (ilmid (8)) もしく は set prefix サブコマンドにより実現されます。

atm show config [<interface>]

次の情報を表示します:

Interface − 物理インタフェース名。

Vendor − アダプタベンダ名。

Model − アダプタのモデル。

Media − アダプタが使用する通信媒体。

Bus − アダプタがアタッチされているバスのタイプ。

Serial No. − アダプタのシリアル番号。

MAC address − インタフェースの MAC アドレス。 atm set MAC コマンドを使 用してインタフェースの実効 MAC アドレスを変更した場合であっても、これは アダプタのハードウェアにエンコードされた MAC アドレスです。

Hardware version − インタフェースが報告するハードウェアリビジョンレベ ル。

Firmware version − インタフェースが報告するファームウェアリビジョンレベ ル。

show config サ ブ コマンドでパラメータを指定しない場合、全物理インタ フェースの設定が表示されます。インタフェース名を指定すると、指定した イ ンタフェースの設定だけが表示されます。

atm show interface [<interface>]

次の情報を表示します:

Interface − 物理インタフェース名。

Sigmgr − インタフェースにアタッチされたシグナリングマネージャ名。シグナ リングマネージャがアタッチされていない場合、ダッシュ (-) が表示さ れ ま す。

State − インタフェースのシグナリングマネージャの状態。各シグナリングマ ネージャは、それぞれの状態の組み合わせを保持します。それらを示します:

PVC:

ACTIVE --- シグナリングマネージャはアクティブです。 DETACH --- シグナリングマネージャはデタッチされているところで す。

SPANS:

ACTIVE --- シグナリングマネージャはアクティブです。 DETACH --- シグナリングマネージャはデタッチされているところで す。 INIT ----- シグナリングマネージャの初期状態。 PROBE ---- シグナリングマネージャは ATM スイッチと接続を 行っ ているところです。

UNI 3.0 または UNI 3.1:

NULL ----- シグナリングマネージャの初期状態。 ADR_WAIT - シグナリングマネージャは NSAP プレフィックスが設定 されるのを待っているところです。 INIT ----- シグナリングマネージャはスイッチとの接続を確立して いるところです。 ACTIVE --- シグナリングマネージャはアクティブです。 DETACH --- シグナリングマネージャはデタッチされているところで す。

ATM address − インタフェースの ATM アドレス。

Network interfaces − 物理インタフェースに関連付けられたネットワークイン タフェース名 (存在する場合)。

show interface サブコマンドでパラメータを指定しない場合、全物理インタ フェースの設定が表示されます。インタフェース名を指定すると、指定した イ ンタフェースの設定だけが表示されます。

atm show netif [<netif>]

次の情報を表示します:

Net Intf − ネットワークインタフェース名。

IP Address − ネットワークインタフェースの IP アドレス。

show netif サブコマンドでパラメータを指定しない場合、全物理インタフェー スの設定が表示されます。インタフェース名を指定すると、指定した イ ン タ フェースの設定だけが表示されます。

atm show stats interface [<interface> [phy | dev | atm | aal0 | aal4 | aal5 | driver]]

1 個以上のインタフェースに関連する統計情報を表示します。対象を示す キー ワード (phy, dev, atm, aal0, aal4, aal5, driver) を指定して、表示する統 計情報のスコープを変更可能です。

対象を表すキーワードを指定しないと、次の情報を表示します:

Interface − 物理 ATM インタフェース名。

Input PDUs − インタフェースで受信したプロトコルデータユニット (Protocol Data Unit; PDU) 数。

Input Bytes − インタフェースで受信したバイト数。

Input Errs − インタフェースに発生した入力エラー数。

Output PDUs − イ ン タ フェースから送出したプロトコルデータユニット (Protocol Data Unit; PDU) 数。

Output Bytes − インタフェースから送出したバイト数。

Output Errs − インタフェースに発生した出力エラー数。

Cmd Errs − インタフェースに発生したコマンドエラー数。

対象を表すキーワードを指定すると、その対象の統計情報が表示されます。 表 示 される情報はアダプタ依存です。要求した統計情報が利用不能なアダプタの 場合、エラーが報告されます。

show stats interface サブコマンドでパラメータを指定しない場合、 全 ATM イ ンタフェースの統計情報が表示されます。インタフェース名を指定すると、 指定したインタフェースの統計情報だけが表示されます。

VCC 管理サブコマンド:

atm delete PVC <interface> <vpi> <vci>
atm delete SVC <interface> <vpi> <vci>

ここで:

PVC は、クローズする VCC として PVC を指定します。 SVC は、クローズする VCC として SVC を指定します。 <interface> は、クローズする VCC が終端する物理インタフェースを 指 定します。 <vpi> は、VCC の仮想パス識別子 (Virtual Path Identifier; VPI) を指 定します。 <vci> は、VCC の仮想チャネル識別子 (Virtual Channel Identifier; VCI) を指定します。

こ のコマンドは、VCC をクローズします。 2 個の形式の違いは、 1 番目の形 式が VCC は PVC (add PVC サブコマンドで作成されたものです) であると指定 するのに対し、 2 番目の形式が VCC は SVC であると指定することだけです。 予約された VCC (VCI 値が 32 未満のもの) は、このコマンドでクローズで き ません。

atm show stats VCC [<interface> [<vpi> [<vci>]]]

次の情報を表示します:

Interface − VCC が終端する物理インタフェース。

VPI − VCC の仮想パス識別子 (Virtual Path Identifier; VPI)。

VCI − VCC の仮想チャネル識別子 (Virtual Channel Identifier; VCI)。

Input PDUs − VCC で受信したプロトコルデータユニット (Protocol Data Unit; PDU) 数。

Input Bytes − VCC で受信したバイト数。

Input Errs − VCC で発生した入力エラー数。

Output PDUs − VCC から送出したプロトコルデータユニット (Protocol Data Unit; PDU) 数。

Output Bytes − VCC から送出したバイト数。

Output Errs − VCC で発生した出力エラー数。

show VCC サブコマンドでパラメータを指定しない場合、アクティブな VCC す べてが表示されます。インタフェース名を指定すると、指定したインタ フェー ス のアクティブな VCC すべてが表示されます。インタフェースと VPI を指定 すると、指定したインタフェースの VPI に対するアクティブな VCC すべて が 表 示されます。インタフェースと VPI と VCI が指定された場合、指定された インタフェースの指定された VCC だけが表示されます (SPANS は SVC を単 方 向と見なしますので、実際には 2 個の VCC になり得ます)。

atm show VCC [<interface> [<vpi> [<vci>] | SVC | PVC]]

次の情報を表示します:

Interface − VCC が終端する物理インタフェース。

VPI − VCC の仮想パス識別子 (Virtual Path Identifier; VPI)。

VCI − VCC の仮想チャネル識別子 (Virtual Channel Identifier; VCI)。

AAL − VCC で使用している ATM アダプテーションレイヤ (ATM Adaptation Layer; AAL)。表示される値は、ヌルと AAL の 1 から 5 です。

Type − VCC が SVC か PVC かを指定します。

Dir − VCC の情報の流れの方向。 VCC は、入力・出力・双方向のいずれかにな り得ます。

State − シグナリングマネージャが報告する、VCC の状態。各シグナリングマ ネージャは、それぞれの状態の組み合わせを保持します。それらを示します:

PVC:

NULL ----- 状態はありません。 ACTIVE --- VCC はアクティブです。 FREE ----- VCC はクローズされ、シグナリングマネージャは自己の 資源が解放されることを待っています。

SPANS:

NULL ----- 状態はありません。 ACTIVE --- VCC は PVC であり、アクティブです。 ACT_DOWN - VCC は PVC であり、インタフェースがダウンしていま す。 POPEN ---- VCC はオープンされるところです。 R_POPEN -- VCC はリモートホストによってオープンされるところで す。 OPEN ----- VCC はアクティブです。 CLOSE ---- VCC はクローズされるところです。 ABORT ---- VCC は中断 (abort) するところです。 FREE ----- VCC はクローズされ、シグナリングマネージャは自己の 資源が解放されることを待っています。

UNI 3.0 または UNI 3.1:

NULL ----- 状態はありません。 C_INIT --- VCC が開始 (initiate) されるところです。 C_OUT_PR - 外向きの VCC リクエストが進行しています。 C_PRES --- VCC がネットワークにより開始されるところです。 CONN_REQ - VCC リクエストが HARP ユーザに受理されました。 C_IN_PR -- 内向きの VCC リクエストが進行しています。 ACTIVE --- VCC はアクティブです。 REL_REQ -- VCC はクローズされるところです。 REL_IND -- ネットワークが VCC をクリアしています。 SSCF_REC - シグナリングチャネルの SSCF セッションはエラーから 回復中です。 FREE ----- VCC はクローズされ、シグナリングマネージャは自己の 資源が解放されることを待っています。 ACT_DOWN - VCC は PVC であり、インタフェースがダウンしてい ま す。

Encaps − VCC で有効となっているカプセル化。表示されるカプセル化は、ヌル か LLC/SNAP です。

Owner − VCC の所有者 (複数可) です。 VCC を使用している機能 (function) 名を表示します。

Destination − VCC のリモートエンドにあるホストの ATM アドレス。

show VCC サブコマンドでパラメータを指定しない場合、アクティブな VCC す べてが表示されます。インタフェース名を指定すると、指定したインタ フェー ス のアクティブな VCC すべてが表示されます。インタフェースと VPI を指定 すると、指定したインタフェースの VPI に対するアクティブな VCC すべて が 表 示されます。インタフェースと VPI と VCI が指定された場合、指定された インタフェースの指定された VCC だけが表示されます (SPANS は SVC を単 方 向と見なしますので、実際には 2 個の VCC になり得ます)。

IP 管理サブコマンド:

atm add ARP [<netif>] <host> <ATM address>

ここで:

<netif> は、 ATMARP エントリが関連付けられるネットワークインタ フェース名であり、省略可能です。名前を指定しないと、追加さ れ る ホストの IP アドレスに依存して、ネットワークインタフェース が選択されます。 <host> は、ATMARP テーブルに追加されるホストのホスト名もしくは IP アドレスです。 <ATM address> は、ホストの ATM アドレスです。

こ のコマンドは、ATM の ATMARP テーブルにエントリを追加します。指定した ホストの IP アドレスは、指定した ATM アドレスと関連付けられます。 IP が そのホストに対してデータを送出する必要があるとき、指定した ATM アドレス を使用して SVC をオープンします。

ATMARP テーブルのエントリには永続的の印が付けられ、エイジングの対象には なりません。

atm add PVC <interface> <vpi> <vci> <aal> <encaps> IP <netif> [<host> | dynamic] <traffic> <params...>

ここで:

<interface> は、PVC が終端する物理インタフェースを指定します。 <vpi> は、PVC の仮想パス識別子 (Virtual Path Identifier; VPI) を指 定します。 <vci> は、PVC の仮想チャネル識別子 (Virtual Channel Identifier; VCI) を指定します。 <aal> は、PVC のATM アダプテーションレイヤ (ATM Adaptation Layer; AAL) を指定します。使用可能な値は、"null" か、ヌル AAL を表す "AAL0" か、 AAL 1 を表す "AAL1" か、 AAL 2 を表す "AAL2" か、 AAL 3/4 を表す "AAL3", "AAL4", "AAL3/4" のいずれかか、 AAL 5 を表す "AAL5" です。 <encaps> は、PVC のカプセル化を指定します。指定可能な値は、カプ セ ル 化無しを表す "null" または "none" か、 LLC/SNAP カプセル化 を表す "LLC/SNAP", "LLC", "SNAP" のいずれかです。 IP は、PVC の所有者が IP であることを指定します。 <netif> は、PVC が関連付けられるネットワークインタフェースを指定し ま す。ネットワークインタフェースが存在することと、指定された 物理インタフェースと関連付けられていることが必要です。 <host> | dynamic は、 PVC の彼方にあるホストのアドレスを指定 す る か、逆 ARP でアドレスを決定する必要がある場合には語 "dynamic" を指定します。 "dynamic" を指定する場合、LLC/SNAP カプセル 化 もまた指定する必要があります。 <traffic> は PVC のトラフィックタイプであり、 UBR, CBR, VBR のいず れかです。トラフィックタイプの後には、トラフィックパラメー タ を 与える必要があります。 UBR と CBR に対してはこれはピークセ ルレートであり、 VBR に対してはこれはピークおよび実質の セ ル レートと最大バーストサイズです。

このコマンドは、指定した属性の PVC を作成し、IP にアタッチします。

atm delete ARP [<netif>] <host>

ここで:

<netif> は、 ATMARP エントリが関連付けられるネットワークインタ フェース名であり、省略可能です。名前を指定しないと、関連付 け ら れているネットワークインタフェースにかかわらず、指定したホ ストをキャッシュエントリから削除します。 <host> は、ATMARP テーブルから削除されるホストのホスト名もし く は IP アドレスです。

こ のコマンドは、指定したホストのエントリを ATMARP テーブルから削除しま す。

atm set arpserver <netif> <ATM address> | local [<IP prefix> ...]

ここで:

<netif> は、 ATMARP サーバアドレスが設定されるネットワークイ ン タ フェースを指定します。 <ATM address> は、 ATMARP サービスを提供するホストの ATM アドレス を指定します。 ATM アドレスではなく "local" が指定さ れ た 場 合、 こ の コマンドが発行されたホストが ATMARP サーバになりま す。 <IP prefix> ... は、 ATMARP サーバの情報提供対象となる IP プ レ フィッ ク ス のリストであり、省略可能です。 IP プレフィックス は、ドット付き 10 進数の IP アドレス、続いてスラッシュ、続 い て IP アドレスの何ビットが意味があるかを示す数字により指定さ れます。例えば 10.0.0.0/8 は、 IP ネットワーク 10 の全アド レ ス に対して ATMARP サーバがサービスすることを表現します。ネッ トワークインタフェースが属する IP サブネットワークは、自動 的 に含まれます。

こ のコマンドは、ネットワークインタフェースに対して ATMARP サーバのアド レスを設定します。

atm show ARP [<host>]

次の情報を表示します:

Net Intf − エントリに対応するトラフィックが使用するネットワークイ ン タ フェース名。

Flags − エントリが有効であるか、そして永続的であるかを示すフラグ。 − ATMARP エントリの更なる情報を示すフラグ。フラグの文字の意味は次の通りで す:

P - エントリは永続的です。
R - エントリはリフレッシュされました。
V - エントリは有効です。

Age − エントリが有効なままでいる残り時間 (分)。

Origin − ATMARP エントリのソース。表示される値は次の通りです:

LOCAL ---- このエントリは、このホストのインタフェース用です。 PERM ----- このエントリは、永続的です。 add ARP コマンドで作成した エントリに対して使用されます。 REG ------ このエントリは、あるホストが ATMARP サーバに登録した 結 果として作成されました。 SCSP ----- このエントリは、SCSP を介して学習しました。 LOOKUP --- このエントリは、あるホストが ATMARP 検索 (lookup) を実 行した結果として作成されました。 PEER_RSP - このエントリは、あるホストが InARP リクエストに応答した 結果として作成されました。 PEER_REQ - このエントリは、あるホストが InARP リクエストを送信した 結果として作成されました。

ATM address − エントリが参照するホストの ATM アドレス。

IP address − エントリが参照するホストの IP アドレスまたはドメイン名。

show ARP サブコマンドでパラメータを指定しない場合、 ATMARP テーブルすべ て が表示されます。ホスト名もしくは IP アドレスが指定されると、指定した ホストに関する情報のみが表示されます。

このコマンドは、動的に学習した情報 (あれやこれやの形式の ATMARP によ る も の、または SCSP によるもの) と、ユーザが設定した情報 (add ARP サブコ マンドによるもの) の両方を表示します。

atm show arpserver [<netif>]

次の情報を表示します:

Net Intf − 情報表示対象のネットワークインタフェース。

State − ATMARP サーバへの接続状態。表示される値は次の通りです:

NOT_CONF - インタフェースに対して ATMARP サーバが設定されていま せ ん。 SERVER --- このホストが ATMARP サーバです。 PEND_ADR - イ ンタフェースに対して ATM アドレスが設定されていませ ん。 POPEN ---- このホストが ATMARP サーバに対して VCC をオープンしよう としています。 REGISTER - このホストは、 ATMARP サーバに対してオープンされた VCC を持っていて、サーバに対して登録作業中です。 ACTIVE --- ATMARP サーバへの接続はアクティブです。

ATM Address − ATMARP サーバの ATM アドレス。

show arpserver サブコマンドでパラメータを指定しない場合、全ネットワーク イ ンタフェースに関する ATMARP サーバが表示されます。インタフェース名を 指定すると、指定したネットワークインタフェースに関する情報のみ表示さ れ ます。

atm show IPVCC [<host> | <netif>]

次の情報を表示します:

Net Intf − VCC が終端するネットワークインタフェース名。

VPI − VCC の仮想パス識別子 (Virtual Path Identifier; VPI)。

VCI − VCC の仮想チャネル識別子 (Virtual Channel Identifier; VCI)。

State − VCC の状態。表示される値は次の通りです:

PMAP ---- ホストは送信すべき IP パケットを持っていて、 ATMARP マッ ピングを待っています。 POPEN --- VCC はオープンされているところです。 PACCEPT - リモートホストからの VCC が受理されているところです。 ACTPENT - PVC はオープンですが、ATMARP 情報はまだ利用できません。 ACTIVE -- VCC はアクティブです。

Flags − フラグは、VCC に関する更なる情報を表示します。フラグの文字の 意 味は次の通りです:

S - VCC は SVC です。
P - VCC は PVC です。
L - VCC は LLC/SNAP カプセル化を使用します。
M - VCC の IP-to-ATM アドレスマッピングは有効です。
N - VCC に関するアイドルタイムアウトはありません。

IP Address − VCC のリモートエンドのホストの名前と IP アドレス。

show IPVCC サブコマンドでパラメータを指定しない場合、アクティブな VCC すべてが表示されます。ホスト名を指定すると、指定したホストのアクティ ブ な VCC が表示されます。ネットワークインタフェース名を指定すると、指定し たネットワークインタフェースのアクティブな VCC が表示されます。

その他のサブコマンド:

atm help

サブコマンドとパラメータとともに、atm コマンドとの書式を表示します。

atm show version 実行中の HARP ソフトウェアのバージョンを表示します。

関連項目

ilmid (8); scspd (8); atmarpd (8)

バグ

物理インタフェースとネットワークインタフェースに混乱しないようにして く ださい。

バグは harp-bugs@magic.net に報告してください。

COPYRIGHT

Copyright (c) 1994-1998, Network Computing Services, Inc.

作者

John Cavanaugh, Network Computing Services, Inc.
Mike Spengler, Network Computing Services, Inc.
Joe Thomas, Network Computing Services, Inc.

謝辞

本ソフトウェアは、 Defense Advanced Research Projects Agency (DARPA) の 協力により開発されました。

日本語訳

堀川和雄 <horikawa@jp.FreeBSD.org>

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