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MOUNT_PORTALFS(8) FreeBSD システム管理者マニュアル MOUNT_PORTALFS(8)

名称

mount_portalfs − ポータルデーモンをマウントする

書式

mount_portalfs [−o options] /etc/portal.conf mount_point

解説

mount_portalfs ユーティリティは、ポータルデーモンが提供するインスタンスを ファイルシステムの名前空間に付加します。慣例的なマウントポイントは /p で す。このコマンドは、通常、ブート時に mount(8) によって実行されます。

オプション:

       −o

オプションは −o のあとにオプション文字列をコンマで区切って並べる ことにより指定します。指定できるオプションとそれらの意味は mount(8) を参照してください。

ポータルデーモンは open サービスを提供します。ポータルマウントポイント下 でオブジェクトをオープンすると、ポータルデーモンは設定ファイル中で指定さ れたルールに従って動的にそのオブジェクトを生成します。この機構を使えば、 ソケットなどの記述子をファイルシステムの名前空間の中で使うことができるよ うになります。

ポータルデーモンは、オープンしようとするオブジェクトのフルパス名を与える ことによって動作します。デーモンは、設定ファイル中のルールに従って適切な 記述子を生成し、この記述子を open システムコールの戻り値として呼び出しプ ロセスに返します。

名前空間

慣例に従い、ポータルデーモンは名前空間を部分名前空間に分割します。それぞ れの部分名前空間は特定の型のオブジェクトを扱います。

次の部分名前空間が実装されています: tcplisten, tcp, fstcplisten 名前 空間はスラッシュで区切られるホスト名とポートを与えられ、指定されたホスト 名とポートの組にバインドされる TCP/IP ソケットを作成します。ホスト名は "ANY" を指定することが可能であり、この場合他のどんなホストであってもこの ソケットに接続可能です。ポート番号 0 を指定すると動的にポートを割り当てま す。返されるファイル記述子を使用して getsockname(2) を呼び出すことで、割 り当てられたポートを得られます。特権ポートに対するバインドは、スーパユー ザのみ可能です。 tcp 名前空間はホスト名とポート番号(スラッシュ‘‘/’’で区切 られる) を与えられることで TCP/IP 接続を確立します。 fs 名前空間は、ルー トディレクトリまで戻ってそこからたどった名前のファイルをオープンします。 これは chroot によってルートディレクトリが変更された環境において、もとの ファイルシステムをアクセスする手法を安全に提供するために使用できます。

設定ファイル

設定ファイルはルールのリストによって構成されます。それぞれのルールは 1 行 に書かれ、空白で区切られた 2 つ以上のフィールドからなります。ハッシュ記号 (‘‘#’’) から行末までは無視されます。空行も無視されます。

第 1 フィールドはパス名のプレフィックスで、要求されたパス名と比較されま す。一致するものが見つかると、第 2 フィールドがデーモンに渡されてどの型の オブジェクトを生成するかが示されます。その後に続くフィールドは生成関数に 渡されます。

      # @(#)portal.conf       5.1 (Berkeley) 7/13/92

tcplisten/

tcplisten tcplisten/

tcp/ tcp tcp/
fs/ file fs/

関連ファイル

       /p/*

慣例的なマウントポイント

関連項目

mount(2), unmount(2), fstab(5), mount(8)

警告

このファイルシステムは NFS によってエクスポートすることはできません。

歴史

mount_portalfs は 4.4BSD から登場しました。

FreeBSD 10.0 March 27, 1994 FreeBSD 10.0

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