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ログやソースコード、コマンドの出力を表示するために利用されます。 | ログやソースコード、コマンドの出力を表示するために利用されます。 | ||
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lessは、[[GNU Source-highlight]]を組み合わせるとlessの出力をシンタックスハイライトした状態にでき、ソースコード、設定ファイル、[[Apache]]のアクセスログの閲覧のときに、視認性が上がり、非常に便利です。 | lessは、[[GNU Source-highlight]]を組み合わせるとlessの出力をシンタックスハイライトした状態にでき、ソースコード、設定ファイル、[[Apache]]のアクセスログの閲覧のときに、視認性が上がり、非常に便利です。 | ||
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+ | less は、tail -f のように使うことができます。コマンドで起動するときは、 | ||
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+ | less +F /var/log/httpd-access.log | ||
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+ | 複数のファイルをlessすることもでき、less a.c b.c みたいに開けます。:n は、次のファイル、 :p で前のファイルに戻れます。 | ||
環境変数 LESS は、コマンドのオプションを指定できます。 | 環境変数 LESS は、コマンドのオプションを指定できます。 | ||
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;-S:長い行の折り返しをやめます。左右のカーソルキーでスクロールできます。hlが効かないのでご注意ください。 | ;-S:長い行の折り返しをやめます。左右のカーソルキーでスクロールできます。hlが効かないのでご注意ください。 | ||
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jlessは、すでに過去の遺物になってしまったかもしれません。オリジナルのlessは、日本語を正しく表示できなかったため、jlessが利用されてきました。Linuxの世界では、「jless?なにそれ?」と言われることがあります。オリジナルのless バージョン346からUTF-8がサポートされました。 | jlessは、すでに過去の遺物になってしまったかもしれません。オリジナルのlessは、日本語を正しく表示できなかったため、jlessが利用されてきました。Linuxの世界では、「jless?なにそれ?」と言われることがあります。オリジナルのless バージョン346からUTF-8がサポートされました。 | ||
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w3mは、このような形で利用できます。 | w3mは、このような形で利用できます。 |
2015年4月20日 (月) 00:34時点における最新版
ページャ (pager, ページャー)とは、GUI環境でテキストファイルやコマンドの出力を閲覧するために利用されるソフトウェアです。manドキュメントを見るために利用します。lessなどがよく利用されます。
読み方
- ページャ
- ぺーじゃ
- pager
- ぺーじゃ
概要
ページャの利点やオプションを知ることでより便利になります。
以下のページャ がよく利用されます。
- more (デフォルト)
- less (デフォルト)
- jless
- lv
ログやソースコード、コマンドの出力を表示するために利用されます。 そのほかにも
- w3m
- less.sh
- vimpager
- most
などもあります。
ページャは、正しく設定すれば、manドキュメントをカラーで表示できます。
ページャの利点
ページャの利点は、なんでしょうか?
- 動作が軽い
- 誤って編集してしまうようなことはない
vimなどのエディタで巨大なファイルを開こうとするとエディタが固まったような状態になってしまうことがあります。エディタには、大きなファイルは向いてないことがあります。巨大なログファイルと立ち向かうときには、軽量なページャを利用すると、サクサク読めたいします。
vimなどのエディタでファイルを開いてしまうと、誤って編集してしまう可能性があります(保存しなければいいわけですが)。クセで編集した瞬間に :w とかしてしまうこともあります。more/less などで開いていれば、編集ができないので、うっかり上書きすることもありません。
more
more(モア)は、上から下へ(前方向)にしか表示できず、ターミナルの表示を上に遡ることはできませんでした。最近の実装では、上方向にもスクロールできます。
more a.c
less
less(レス)は、moreに似たプログラムです。moreは前方向にしかスクロールできませんでしたが、lessは、逆方向にもスクロールできます。バージョン346からUTF-8をサポートしました。
lessは、GNU Source-highlightを組み合わせるとlessの出力をシンタックスハイライトした状態にでき、ソースコード、設定ファイル、Apacheのアクセスログの閲覧のときに、視認性が上がり、非常に便利です。
less は、tail -f のように使うことができます。コマンドで起動するときは、
less +F /var/log/httpd-access.log
です。lessでFを押すと同じように、ファイルの後ろにデータが追加されるのを監視します。tail -f は、検索ができませんが、lessなら検索が可能です。監視モードは、C-cで抜けることができます。Fで再び、監視モードに戻ります。
複数のファイルをlessすることもでき、less a.c b.c みたいに開けます。:n は、次のファイル、 :p で前のファイルに戻れます。
環境変数 LESS は、コマンドのオプションを指定できます。
lessで使えるかもしれないオプションをいくつかピックアップします。
- -n
- ライン行を表示できます。
- -m
- 表示しているバイト数を表示できます。
- -M
- 表示している行の範囲を表示できます。
- -S
- 長い行の折り返しをやめます。左右のカーソルキーでスクロールできます。hlが効かないのでご注意ください。
- +F
- tailのようなモードになります。
jless
jlessは、すでに過去の遺物になってしまったかもしれません。オリジナルのlessは、日本語を正しく表示できなかったため、jlessが利用されてきました。Linuxの世界では、「jless?なにそれ?」と言われることがあります。オリジナルのless バージョン346からUTF-8がサポートされました。 pkgコマンドでインストールする場合
sudo pkg install ja-less+iso
lv
ページャのlvは、スーパーブランドのルイ・ヴィトンやレベル(Lv)の略ではありません。lvは、a Powerful Multilingual File Viewer / Grep です。 lvは、国産のページャで日本語の文字コードに強いと言われています。コマンド名が短いという利点もあります。 pkgコマンドでインストールする場合
sudo pkg install lv
w3m
w3m(だぶる さん えむ)は、国産のテキストブラウザですが、ページャでもあります。 pkgコマンドでインストールする場合
sudo pkg install w3m
w3mは、このような形で利用できます。
ls | w3m
less.sh
less.sh は、vimに同梱されているシェルスクリプトです。
/usr/local/share/vim/vim74/macros/less.sh
単純にless.vimを利用して、vimを起動するだけのシェルスクリプトです。ただのvimを起動するわけなので、vimの機能が使えますが、vimが起動するので重いです(vimをカスタマイズしすぎてるだけです)。
vimpager
vimpagerは、less.shの置き換えを目的としています。 pkgコマンドでインストールする場合
sudo pkg install vimpager
cat some_file | vimpager
設定ファイルは、ユーザ用は ~/.vimpagerrc もしくは ~/.vim/vimpagerrc に設定できます。
most
viバインドな感じで使おうとすると、キーバインドが違うので戸惑いがあるかもしれません。 pkgコマンドでインストールする場合
sudo pkg install most