make world

概要

FreeBSDにおけるmake worldとは、システムの再構築のことを意味します。

システムの再構築とは、カーネルやライブラリ、コマンド、マニュアルなどをビルドしなおすということです。

システムの再構築は、いくつかの目的で実行されます。

ユーザランドやカーネルの構築には、下記の設定ファイルが参照されます（もし存在すれば）。

ユーザランドを構築します。コンパイルして作成されたファイルは、 /usr/obj におかれます。

cd /usr/src
sudo make buildworld

カーネルを構築します。config と make をつかった古い方法とは異なり、 /usr/obj の新しいコンパイラが使われます。ここでカスタムカーネルを使う場合には、KERNCONFのオプションを指定します。詳細は、カスタムカーネルをご参照ください。

sudo make buildkernel

新しいカーネルをインストールします。

sudo make installkernel

システムをシングルユーザモードで再起動します。

sync; sync; sync;
sudo shutdown -r now

システムを再起動した場合は、ローダのプロンプトから

boot -s

sync; sync; sync;
sudo shutdown now

シングルユーザモードで、設定ファイルのアップデートを行います。

mount -u /
mount -a -t ufs
mergemaster -p

ユーザランドを更新します。

cd /usr/src
make installworld

残りの設定ファイルを更新します。

mergemaster

最後にシステムを再起動します。

sync; sync; sync;
shutdown -r now

make world の高速化には、makeのプロセスを並列実行します。

make -j 4

ただし、並列実行した結果、ビルドが失敗したりすることがありますので、その場合は、一度、/usr/obj を消してから、並列オプションをやめて、再構築する必要があります。