「ポラックの法則」の版間の差分
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消費電力(発熱量)あたりの性能は、ダイサイズを2倍にすると0.7倍に低下します。 | 消費電力(発熱量)あたりの性能は、ダイサイズを2倍にすると0.7倍に低下します。 | ||
== マルチコア化 == | == マルチコア化 == | ||
− | + | 2つのCPUコアが依存性のない2つのスレッドを並列に実行すれば、理論上は、2倍の性能を実現できます。ダイサイズを2倍にしても、理論上の性能は2倍になります。単一のコアの性能を増やさずに、コアを4つ積むことで4倍の性能になるということです。 | |
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+ | 純粋に同じ性能のコアを2つ積むと電力消費量が倍になります。消費電力を半分まで下げると、クロック数は80%に下がり、性能は10%程度下落します。この特性を活かして、[[マルチコア]]化が進みました。 | ||
== 関連項目 == | == 関連項目 == | ||
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2015年4月25日 (土) 18:30時点における最新版
ポラックの法則 とは、CPUの性能は、ダイサイズの平方根に比例する、というインテルのフレッド・ポラックの経験則です。
読み方
- ポラックの法則
- ぽらっく の ほうそく
概要
CPUの性能を2倍にするには、ダイサイズを4倍にする必要があります。
コアサイズを増やす方法
CPUのコアサイズを2倍、3倍にしても、CPUの整数演算性能は、約1.4倍から1.7倍程度にしかなりません。
トランジスタ数を増やしても、整数演算性能は、平方根倍にしか向上せず、ダイサイズを大きくするほど効率が悪化します。
√2 ≒ 1.4 倍
ダイサイズを2倍にすると同じプロセス技術の場合、消費電力が2倍になります。性能を1.4倍にするには、消費電力が2倍になり、非効率なアプローチとなります。
消費電力あたりの性能
消費電力(発熱量)あたりの性能は、ダイサイズを2倍にすると0.7倍に低下します。
マルチコア化
2つのCPUコアが依存性のない2つのスレッドを並列に実行すれば、理論上は、2倍の性能を実現できます。ダイサイズを2倍にしても、理論上の性能は2倍になります。単一のコアの性能を増やさずに、コアを4つ積むことで4倍の性能になるということです。
純粋に同じ性能のコアを2つ積むと電力消費量が倍になります。消費電力を半分まで下げると、クロック数は80%に下がり、性能は10%程度下落します。この特性を活かして、マルチコア化が進みました。