「SSD」の版間の差分

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2016年4月17日 (日) 10:16時点における版

SSD (Solid State Drive, ソリッドステートドライブ)とは、半導体素子メモリを用いたストレージです。HDDに比べ、高速で、円盤を必要としないので衝撃などに強いです。SSDに限った話ではありませんが、ほとんどの場合、ディスクは高速なほうが高いパフォーマンスを期待でき、使用での満足度も上がります。

読み方

SSD
えすえすでぃー
Solid State Drive
そりっど すてーと どらいぶ
ソリッドステートドライブ
そりっど すてーと どらいぶ

概要

SSDは、HDDよりも高速ですが、価格面ではHDDが安価です。 SSDは、空き容量が重要です。十分な空き容量がないと、SSDのスピードが劣化します。128GBぐらいの容量を常時使用しているなら、256GBのSSDが良いでしょう。

SSDは、HDDとは異なるメーカーがたくさん並んでいます。HDDは、淘汰が進み、数社のメーカーだけになりました。

HDDと比べた、SSDのメリット

HDD に対する SSD の比較です。

  • SSD は、圧倒的に速い
  • SSD は、衝撃に強い
  • SSD は、静か
  • SSD は、消費電力が少ない
  • SSD は、発熱が少ない
  • SSD は、軽量です

SSD の大容量モデルは、まだ高価ですので、コストパフォーマンスを考えると HDD も捨てられないケースもあるでしょう。

SSD は、圧倒的に速い

HDD に比べて、SSD は、圧倒的に高速です。

HDD は、磁気ディスクを読み書きするために、ヘッドを動かして、データを読み書きしています。磁気ディスクは、モーターで回しています。

それに対して、SSD は、NAND フラッシュメモリを利用しているため、ディスクを回転させ、目的の位置までヘッドを動かす必要なしに、データを読み書きできます。

つまり、物理的に圧倒的にアドバンテージがあります。

モデルによりますが、SSD のほうが2倍から3倍ぐらいは高速に読み書きできます。 Intel SSD 750 だと HDD よりも 20倍ぐらい速く読み込むことができます。

SSD は、衝撃に強い

HDD は、モーターで回して、ヘッドで読み書きする構造のため、衝撃に弱いです。 それに対して、SSDは、モーターもヘッドもなく、読み書きできるので、衝撃に強いです。

SSD は、静か

HDD に比べて、SSD は、静かです。そもそもヘッドやディスクなどの駆動系が存在しないため、音が出る要素がありません。そのため、無音です。やはり、静かな方が良いでしょう。

SSD は、消費電力が少ない

HDD に比べて、SSD は、消費電力が少ないです。モーターなどの駆動系もないため、電気代に優しくなっています。

SSD は、発熱が少ない

HDD に比べて、SSD は、発熱量が少ないです。

SSD は、軽量です

SSD は、非常に軽量です。持ち運びに有利です。

SSDに乗り換えたほうがいい場合

SSDに乗り換えてるけど、SSDを交換したほうがいい場合も掲載しています。

SSDを使ってるけどIMEの文字の変換がカクつくんだけど

SSD の空き容量が少なくて、IMEの文字の変換がカクついて、待たされるようなことがあれば、おそらく、そのSSD は、もう限界でしょう。実は、このケースを過去に経験しました。IMEの変換のたびに、変換候補が出るまで、停止したような状態になってしまってました。大容量のSSDに交換したら、アッサリとサクサク動くようになりました。

その場合は、絶対に、新しいSSDに交換したほうが良いでしょう。空き容量が、少ししかないのであれば、容量も今使っているモデルよりも大きいモデルに変更したほうが絶対にいいです。

システムドライブ(Cドライブ)がまだHDDなんですけど

SSD に変更しましょう。絶対に、そのほうが速いので、快適です。これは、間違いありません。

HDDのノートパソコンがガリガリいってて遅いんだけど

SSD に変更しましょう。絶対に、そのほうが速いので、快適です。これは、間違いありません。 ノートパソコンのほかのパーツの寿命にもよりますが、SSD 化して、延命できる可能性があります。ただし、ディスク交換が難しい場合は、買い替えのほうが速いケースもあります。

VMイメージをHDDに載せてるんだけど

VMWare などで、仮想マシンを動かしている場合に、仮想マシンのイメージファイルをHDD においていると、仮想マシンのパフォーマンスが出ない、スピードが遅い、といった現象に悩まされることがあります。HDDにディスクイメージをおいていた仮想マシンのUnixでコマンドを入力したあとに、止まって見えるような現象が起きていました。500GBのSSDに交換して、仮想マシンのイメージを SSD に移動して動かしてみると、今まで、待たされていたのが、ウソのように解決しました。

記録方式

  • SLC
  • MLC
  • TLC

記録方式とスピード

SLC > MLC > TLC

接続方式

  • SATA
  • mSATA(Mini SATA)
  • Micro SATA
  • PCI Express x2(Gen2)
  • M.2

インタフェース

  • AHCI(Advanced Host Controller Interface)
  • NVMe(NVM Express)

TBW

SSDには、書き換え回数の制限があります。TBWは、SSDに書き込みができる総書き込み容量になります。

パソコンでブラウジングとメールを少しするだけ、といった使い方をされている方は、あまり、この TBW を気にする必要はありません。相当、書き換えを行わない限り、SSDは、書き換え回数の寿命を迎えません。

企業や研究で、激しくデータを書きまくる場合には、SSDTBWを注意してみるようにしてください。

Trimコマンド

なぜTrimコマンドが必要なのか

WindowsやMacOSは、OS上でファイルを削除するとファイルシステムの上では、論理的には削除された状態になりますが、実際にデータの保存してあるセクタ/ブロックには、データが残っている状態になります。

Trim コマンドは、SSDコントローラーに、ファイルが削除されて開放されたセクタを通知し、SSDに開放させます。

SSDは、HDDとは異なり、セクタを上書きすることができません。書き込みを行う場合には、完全に削除されたエリアが必要です。

Trimコマンドに対応するOS

新しいOSであれば、たいてい対応しています。

TrimコマンドのOSの対応
OS 対応状況
Windows XP x
Windows Vista x
Windows 7 o
Windows 8/8.1 o
Windows 10 o
MacOSX 10.5 Leopard x
MacOSX 10.6 Snow Leopard o
MacOSX 10.7 Lion o

ウェアレベリング

フラッシュは、デバイスの仕様上、書き換えの上限があります。

フラッシュの書き換え操作が特定のブロックに集中して、ブロックが消耗して、寿命が尽きることをさけるために、 ウェアレベリングの機能が実装されました。

ウェアレベリングは、書き換え回数を管理し、書き換え対象のブロックを選択するときには、書き換え回数の少ないブロックを選択します。ウェアレベリングを使用することで、SSD全体のフラッシュの寿命を伸ばします。

デフラグ

SSDは、デフラグが不要と言われています。

HDDでは、ディスクを回転させ、ヘッドが移動して読み取るため、ファイルの書き込まれたセクタが並んでいれば、ヘッド移動が効率化され、データを速く読み取れます。

SSDの場合は、電気的なアクセスなため、断片化によるアクセス速度の低下が起こりにくいです。

プチフリーズ(プチフリ)

2008年ごろのSSDが出始めたころは、プチフリーズ(petit freeze, プチフリ)という言葉がよく出ました。 プチフリというのは、パソコンが一瞬(しばらくの間)、フリーズ(停止)しているかのように見える減少です。 MLC-NAND SSDの問題と考えられていました。JMicron製コントローラーのJMF602を搭載したSSDでプチフリが報告されています。 低価格化のために、キャッシュメモリを搭載していないことが原因だったとされています。 2010年代では、コントローラーの改善により、キャッシュメモリが非搭載でもプチフリが起きないレベルまで、進化しています。 現代のSSDでは、プチフリの心配は、ないと考えられます。

SATA

SATAは、HDDSSD、その他の光学ドライブ用の接続方式です。 SATA 3.0の転送スピードは、6Gbps(600MB/s)です。

PCI Express

PCI Expressは、拡張スロットの規格です。 PCI Express Gen2では、1レーンあたり片方向1GB/sで、双方向で2GB/sの転送スピードです。SATAよりも高速なのが特徴です。

PrextorのM6e PCI Express SSD(M6e)の場合は、PCI Express x2(Gen2)に対応しています。M6eでは、PCI Express x2を2レーン利用するため、インターフェースの最大転送速度は片方向2GB/s, 双方向で4GB/sになります。これはインターフェースの最大転送速度なので、SSDとしてのリードとライトのスピードは、モデルによって異なります。シーケンシャルリードは、770MB/sで、シーケンシャルライトは512GBモデルで最大625MB/sです。

M6e PCI Express SSDのスペック
モデル シーケンシャルリード シーケンシャルライト ランダムリード ランダムライト
512GB 770MB/s 672MB/s 105,000IOPS 100,000IOPS
256GB 770MB/s 580MB/s 105,000IOPS 100,000IOPS
128GB 770MB/s 335MB/s 96,000IOPS 83,000IOPS

M.2とは

M.2は、Intel 9シリーズチップセットから採用された、ストレージ向けインターフェイスです。Intel X99, Z97, H97チップセットを搭載するマザーボードでM.2の採用が進んでいます。

PLEXTOR M.2 type2280接続SSD 512GB PX-G512M6e

mSATAとは

mSATAとは、 Mini SATA の略です。ケーブルを利用せずに、PCに接続できます。端子形状は、Mini PCI Expressスロットと共通だが、信号方式が異なります。そのため、以下のどのケースであるか注意が必要です。

  • Mini PCI Express と mSATA SSD の両対応
  • Mini PCI Express 専用
  • mSATA SSD 専用

mSATA SSDは、NUCやUltrabookで使われます。

mSATA(Mini SATA)とMicro SATAは別物

mSATA(エムサタ,エムエスエーティーエー)とMicro SATA(マイクロSATA)は異なる規格です。 Micro SATA は、1.8インチサイズのHDD/SSDで採用されているSATAの規格です。mSATAとは、コネクタの形状が異なります。

Crucial の SSD

Plextor の SSD

Intel の SSD

SanDisk

関連項目