「コンテナ」の版間の差分
提供: セキュリティ
行8: | 行8: | ||
== 概要 == | == 概要 == | ||
== コンテナと仮想マシンの違い == | == コンテナと仮想マシンの違い == | ||
+ | === 非仮想化環境 === | ||
+ | [[コンテナ]]を使わない非仮想化環境を示します。コンテナや仮想マシンを使用しない場合、OSの上で、フラットな空間でプロセスが実行されます。 | ||
+ | {|class="wikitable" style="text-align: center;" | ||
+ | |+ 非仮想化環境のスタック | ||
+ | |- | ||
+ | |プロセス | ||
+ | |プロセス | ||
+ | |プロセス | ||
+ | |プロセス | ||
+ | |- | ||
+ | | colspan="6" | OS | ||
+ | |- | ||
+ | | colspan="6" | 物理マシン | ||
+ | |} | ||
=== 仮想マシン === | === 仮想マシン === | ||
仮想マシンでは、以下のようなスタック構造になります。 | 仮想マシンでは、以下のようなスタック構造になります。 | ||
− | + | 物理マシン(HW, Hardware)の上にホストOSがあり、ホストOSの上で仮想マシン(VM)が実行され、VMの上で、ゲストOSが動作し、ゲストOSの上でプロセスが実行されます。VMの上で動作するゲストOSは、ホストOSと異なるものが実行できます。 | |
{|class="wikitable" style="text-align: center;" | {|class="wikitable" style="text-align: center;" | ||
|+ 仮想マシン(VM)のスタック | |+ 仮想マシン(VM)のスタック | ||
行22: | 行36: | ||
| colspan="2" | ゲストOS | | colspan="2" | ゲストOS | ||
|- | |- | ||
− | | colspan="2" | | + | | colspan="2" | 仮想マシン |
− | | colspan="2" | | + | | colspan="2" | 仮想マシン |
|- | |- | ||
− | | colspan="4" | | + | | colspan="4" | ホストOS |
|- | |- | ||
− | | colspan="4" | | + | | colspan="4" | 物理マシン |
|} | |} | ||
行54: | 行68: | ||
| colspan="6" | OS | | colspan="6" | OS | ||
|- | |- | ||
− | | colspan="6" | | + | | colspan="6" | 物理マシン |
|} | |} | ||
== コンテナのメリット == | == コンテナのメリット == | ||
行64: | 行78: | ||
* それぞれのコンテナから見えるカーネルは、同じカーネルであるため、コンテナから見える・アクセスできるデバイスやカーネルモジュールは、すべて同じになります。 | * それぞれのコンテナから見えるカーネルは、同じカーネルであるため、コンテナから見える・アクセスできるデバイスやカーネルモジュールは、すべて同じになります。 | ||
+ | == コンテナで分割されるリソース == | ||
+ | [[コンテナ]]ごとに分割されるリソースの例を以下に挙げます。 | ||
+ | * プロセステーブル | ||
+ | * ファイルシステム | ||
+ | * ネットワーク | ||
+ | * CPU、メモリ、デバイス | ||
== コンテナを実現する機能 == | == コンテナを実現する機能 == | ||
* namespace | * namespace |
2015年1月10日 (土) 02:59時点における版
コンテナ とは、LinuxでいえばLXCやDockerといった「プロセス空間を隔離」したOSレベルでの仮想化です。
読み方
- コンテナ
- こんてな
- container
- こんてな
目次
概要
コンテナと仮想マシンの違い
非仮想化環境
コンテナを使わない非仮想化環境を示します。コンテナや仮想マシンを使用しない場合、OSの上で、フラットな空間でプロセスが実行されます。
プロセス | プロセス | プロセス | プロセス | ||
OS | |||||
物理マシン |
仮想マシン
仮想マシンでは、以下のようなスタック構造になります。 物理マシン(HW, Hardware)の上にホストOSがあり、ホストOSの上で仮想マシン(VM)が実行され、VMの上で、ゲストOSが動作し、ゲストOSの上でプロセスが実行されます。VMの上で動作するゲストOSは、ホストOSと異なるものが実行できます。
プロセス | プロセス | プロセス | プロセス |
ゲストOS | ゲストOS | ||
仮想マシン | 仮想マシン | ||
ホストOS | |||
物理マシン |
コンテナ
コンテナのプロセスは、ホストOSのプロセスとして実行されます。コンテナに属するプロセスは、通常のプロセス空間とは異なる隔離された空間内で実行されます。隔離空間をコンテナと呼びます。
隔離空間
|
隔離空間
|
プロセス | プロセス | ||||
OS | |||||||
物理マシン |
コンテナのメリット
- 起動が軽いです
- オーバーヘッドが少ないてすみます
- 必要なプロセスだけ起動すれば良いです(ゲストOSは不要)
コンテナのデメリット
- OSが実行できるプロセスしか実行できません。
- それぞれのコンテナから見えるカーネルは、同じカーネルであるため、コンテナから見える・アクセスできるデバイスやカーネルモジュールは、すべて同じになります。
コンテナで分割されるリソース
コンテナごとに分割されるリソースの例を以下に挙げます。
- プロセステーブル
- ファイルシステム
- ネットワーク
- CPU、メモリ、デバイス
コンテナを実現する機能
- namespace
- cgroups
namespace
namespace(名前空間) は、プロセスをグループ化し、隔離されたコンテナの空間を作る機能です。 namespace には、以下の種類があります。
- マウント名前空間
- UTS名前空間
- PID名前空間
- IPC名前空間
- ユーザ名前空間
- ネットワーク名前空間