「米国と英国による携帯電話の通話とデータ通信の監視」の版間の差分
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2015年2月22日 (日) 18:48時点における版
アメリカの国家安全保障局(NSA)とイギリスの政府通信本部(GCHQ)は、世界一のSIMカードメーカーであるGemeltoのネットワークをハッキングし、通信の秘密を守るための暗号鍵を入手し、携帯電話の通話やデータ通信の大半を監視可能となっています。
読み方
- SIM
- しむ
概要
SIMカードとは、携帯電話/スマートフォンなどで利用される小さなカードで、通話・通信ができるデバイスに入っています。
携帯電話などの通信は、プライバシー保護のために暗号化されています。暗号には、SIMに登録された鍵(暗号鍵)が利用されます。
NSAとGHCQは、プライバシーを守るための鍵を入手して盗聴していたとされています。世界中の数十億台の携帯電話端末を監視できます。
SIMメーカー Gemeltoの顧客
Gemelto は、アメリカのベライゾン、AT&T、スプリント, T-Mobileや世界各国の450キャリアのSIMを製造しています。日本のNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルのSIMも製造しています。
NSAとGCHQによるハッキング
NSAとGCHQの工作員は、2010年4月に、携帯盗聴班を結成しました。Gemelto のメインフレームをハッキングし、 SIM を守るために利用される暗号鍵を入手していました。 社内ネットワークに侵入し、社員の電子メールを盗み見て、暗号鍵を盗み出しました。
秘密鍵でできること
携帯電話を使用した通信・通話を、通信会社などの許可無く、傍受可能になります。
携帯の電波は、通信が暗号化されているため、解読できません。暗号化の目的は、プライバシーが保護することです。暗号には、鍵と呼ばれるものが使われ、送信者と受信者側で、暗号に必要な鍵(暗号鍵)を持ちます。鍵を持たない者は、暗号化されたデータを盗み見るのは、困難です。SIMカードに登録された暗号鍵を入手できれば、暗号化された通信・通話を解読できます。
アメリカによる盗聴
在外大使館に巨大なアンテナを設置して、周辺の議会や政府機関の通信を傍受していました。