「QoS」の版間の差分
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* 送信元や送信先の[[IPアドレス]]、プロトコル、ポート番号で決める | * 送信元や送信先の[[IPアドレス]]、プロトコル、ポート番号で決める | ||
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***: IP ヘッダの 9-16 bit のフィールド。先頭の3bitはIPプレシデンス、8段階の転送優先順位を指定します。 | ***: IP ヘッダの 9-16 bit のフィールド。先頭の3bitはIPプレシデンス、8段階の転送優先順位を指定します。 | ||
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=== 優先制御の挙動 === | === 優先制御の挙動 === | ||
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* WFQ (Weighted fair queuing) | * WFQ (Weighted fair queuing) | ||
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帯域制限には、2種類あります。 | 帯域制限には、2種類あります。 | ||
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*: 特定のトラフィックに対して、与える帯域を一定値までに制限します。 | *: 特定のトラフィックに対して、与える帯域を一定値までに制限します。 | ||
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2015年9月22日 (火) 13:57時点における最新版
QoS (Quality of Service) とは、ネットワーク上で、特定の通信のための帯域を予約し、一定の通信速度を保証する技術です。
読み方
- QoS
- きゅーおーえす
- Quality of Service
- くおりてぃ おぶ さーびす
概要
QoS は、主に、優先制御 と 帯域制御 に分けられます。
優先制御
優先度の決定方法
ルーター や レイヤー3スイッチ で実行される優先制御と帯域制御は、パケットの処理順に差をつけて行うという意味では、同じです。
ルーター がパケット の優先度を決める方法は、大きく分けて2つです。
- 送信元や送信先のIPアドレス、プロトコル、ポート番号で決める
- パケット の優先度を明示的にパケットのフィールドで指定する
- IPヘッダーは、QoSを指定する専用のフィールド TOS 、 DSCP を持ちます。
- TOS (Type of service)
- IP ヘッダの 9-16 bit のフィールド。先頭の3bitはIPプレシデンス、8段階の転送優先順位を指定します。
- DSCP ( Differentiated service code point)
- TOS フィールドの先頭6bitを使用し、64段階の転送優先順位を指定します。
- TOS (Type of service)
- IPヘッダーは、QoSを指定する専用のフィールド TOS 、 DSCP を持ちます。
優先制御の挙動
優先度に従って、優先度の高いパケットから送信する機能を PS (Priority queuing) といいます。 混雑した状態で、優先度の高いパケットだけを送信し続けた場合、優先度の低いパケットがまったく配送されない状態が発生します。 優先度の低いパケットを一定の割合で配送する設定ができるルーターもあります。
- CQ (Custom queuing, 重み付けキュー)
- 低い優先順位のパケットの送信の重み付けが設定できます。
- WFQ (Weighted fair queuing)
- 重み付けをしたうえで、同じ優先順位のパケットを平等に送信します。コネクション単位で、パケットの行列を細分化します。
帯域制御
帯域制限には、2種類あります。
- 帯域保証
- 特定のトラフィックに対して、最低保証する下限値を設定します。
- 帯域制限
- 特定のトラフィックに対して、与える帯域を一定値までに制限します。