通信の秘密

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電気通信における通信の秘密 とは、「通信の内容や宛先を第三者に知られたり、漏えいされたりしない権利」です。

読み方

通信の秘密
つうしん の ひみつ
電気通信事業法
でんきつうしん じぎょうほう

概要

電気通信事業は、通信の秘密に直接かかわる事業で、公共性があり、そこで取り扱われる個人情報を保護する必要性があります。利用者に利便性を提供しますが、電気通信サービスの提供に伴って「取得される個人情報」が不適切な取り扱いをされたり、電気通信サービスを利用して個人情報を不適正な取り扱いをされると、個人に被害を与えます。

電気通信事業法では、「電気通信事業者の取り扱いに関わる通信の秘密は、侵してはならない。」と規定されます。 電話の盗聴などを行うと、電気通信事業法の通信の秘密を侵害したことになります。

通信の秘密を侵害する行為

  1. 知得(ちとく): 積極的に通信の秘密を知る行為
  2. 窃用(せつよう): 通信当事者の意図に反して利用する行為
  3. 漏えい: 他人が知り得る状態に置く行為

通信の秘密の侵害の罰則

電気通信事業法 第六章 罰則 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S59/S59HO086.html

平成26年は、2014年です。

最終改正:平成二六年六月一三日法律第六九号
第百七十九条  電気通信事業者の取扱中に係る通信(第百六十四条第二項に規定する
通信を含む。)の秘密を侵した者は、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処す
る。
2  電気通信事業に従事する者が前項の行為をしたときは、三年以下の懲役又は二百
万円以下の罰金に処する。
3  前二項の未遂罪は、罰する。

インターネットサービスと通信の秘密

機械的な処理であっても、通信の秘密を侵害にあたります。 インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)のメール配送などの行為は、すべて通信の秘密の侵害とされています。ただし、当事者の同意がある場合、通信の秘密の侵害にはあたりません。

ISPなどで提供されるウイルスチェックサービスや迷惑メールフィルタリング対策は、通信当事者の片方である通信者の同意がとれている場合には、侵害には当たらないとされています。

メール配送など業務上必要な正当業務行為は、違法とはされません。

定義

電気通信事業法 第二条の定義

電気通信
有線、無線、その他の電磁的方法により、符号、音響、または、映像を送り、伝え、または受けることをいいます。
電気通信設備
電気通信を行うための機械、器具、線路、その他の電気通信の設備をいいます。
電気通信役務
電気通信設備を用いて、他人の通信を媒介し、その他電気通信設備を他人の通信用に供することをいいます。
電気通信事業
電気通信役務を他人の需要に応ずるために提供する事業をいいます。
電気通信事業者
電気通信事業を営むことについて、第9条の登録を受けた者、及び、第16条第1項の規定による届け出をしたものを言います。

通信の秘密の保障

通信の秘密の保障は、通信の内容だけではなく、通信の存在の秘密が確保されることが含まれます。

通信の内容のみではなく、

  • 通信当事者の住所
  • 通信当事者の氏名
  • 通信日時
  • 発信場所などの通信構成要素
  • 通信の存在の事実の有無

も含まれます。

関連項目




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