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== 概要 ==
 
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仮に壊れても、バックアップから復旧し、元の状態に戻します。
  
 
* システムの壊れにくさ
 
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* 障害の発生のしにくさ ([[平均故障間隔]] (MTBF) )
 
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* 障害発生時の修復の速度 ([[平均修復時間]] (MTTR) )
 
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== 可用性の数値を計算する公式 ==
 
== 可用性の数値を計算する公式 ==
 
 
  可用性 = (MTBF / (MTBF + MTTR) ) x 100
 
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[[平均修復時間]] (MTTR) が 0 に近づくと、[[可用性]] の数値が 100% に近づきます。
 
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== アプリケーションの障害の原因 ==
 
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* 不十分なテスト
 
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* 変更管理の問題
 
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* ハードウェア(ディスク、コントローラー、ネットワークデバイス、サーバー、電源、メモリ、CPU)障害
 
* ハードウェア(ディスク、コントローラー、ネットワークデバイス、サーバー、電源、メモリ、CPU)障害
 
* 環境上の問題(電力、家事、洪水、ほこり、台風、地震、自然災害)
 
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== サービス稼働率 ==
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1年の秒数は、 31536000 秒です。
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99.99%の稼働率の場合、稼働しない率は 0.01% です。
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ダウンタイムは、
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((60 * 60 * 24 * 365) * ((100-99.99)/100) ) = 3153.6 秒
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3153.6秒、つまり 52分34分です。
 
== 関連項目 ==
 
== 関連項目 ==
 
* [[機密性]]
 
* [[機密性]]

2015年5月25日 (月) 23:32時点における版

可用性 (Availability) とは、 システムが継続して稼働できる能力のことです。利用者からみて、「利用できる」度合いを示します。

読み方

可用性
かようせい
Availability
あべいらびりてぃ

概要

可用性 は、情報セキュリティ の3大要素(C.I.A)の1つです。

機密性
情報を漏らさないこと
完全性
情報が改ざんされていないこと
可用性
必要なときにアクセスできること

可用性には

  • トラブルがおきないように対策すること
  • トラブルがおきたときに、業務が停止しないように、代替手段を用意すること

が求められます。 トラブルがおきないように、二重化・冗長化をして、機能が停止しないようにします。 仮に壊れても、バックアップから復旧し、元の状態に戻します。

可用性の数値を計算する公式

可用性 = (MTBF / (MTBF + MTTR) ) x 100

平均修復時間 (MTTR) が 0 に近づくと、可用性 の数値が 100% に近づきます。

アプリケーションの障害の原因

  • 不十分なテスト
  • 変更管理の問題
  • 恵贈的な監視と分析の欠如
  • オペレーションミス
  • コードの脆弱さ
  • 室の高いソフトウェアエンジニアプロセスの欠如
  • 外部のサービス・アプリケーションとの相互作用
  • 稼働状況の変化(使用率の変更、ピーク時の過負荷)
  • セキュリティ障害など不測の事態
  • ハードウェア(ディスク、コントローラー、ネットワークデバイス、サーバー、電源、メモリ、CPU)障害
  • 環境上の問題(電力、家事、洪水、ほこり、台風、地震、自然災害)

サービス稼働率

稼働率と年間ダウンタイム
稼働率 読み方 年間ダウンタイム 月間ダウンタイム 週間ダウンタイム
99.9999% シックスナイン 32秒 2.59秒 0.605秒
99.999% ファイブナイン 5分15秒 25.9秒 6.05秒
99.99% フォーナイン 52分34秒 4.32分 1.01分
99.9% スリーナイン 8時間46分 43.2分 10.1分
99% ツーナイン 3日15時間36分 7.2時間 1.68時間
95% - 18.25日 36時間 8.4時間
90% - 36.5日 72時間 16.8時間

年間ダウンタイムの算出方法

1年の秒数は、 31536000 秒です。

31536000 = 60 * 60 * 24 * 365

99.99%の稼働率の場合、稼働しない率は 0.01% です。 ダウンタイムは、

((60 * 60 * 24 * 365) * ((100-99.99)/100) ) = 3153.6 秒

3153.6秒、つまり 52分34分です。

関連項目