「ssh ProxyCommandを利用した多段ssh」の版間の差分

提供: セキュリティ
移動: 案内検索
(ページの作成:「<!-- vim: filetype=mediawiki --> sshd のアクセス元の制限をしている環境では、ssh でログインするために、特定のサーバーを経...」)
(相違点なし)

2013年6月29日 (土) 10:29時点における版

sshd のアクセス元の制限をしている環境では、ssh でログインするために、特定のサーバーを経由してログインすることがあります。中継サーバーを利用した、多段 ssh を簡単にする方法を説明します。

読み方

ProxyCommand
ぷろきし こまんど

概要

セキュリティを目的として、アクセス元を制限することは多くあります。アクセスの制限は、 hosts.allowファイアーウォール などで行えます。 ネットワークの構成が理由で、プライベートネットワークのサーバにアクセスするために、ゲートウェイとなるサーバを経由するケースもあります。

クライアントからターゲットの間にある中継サーバーたちは、 ssh のプロキシ、踏み台サーバー(乗っ取られたサーバーという意味ではなく)、ssh ゲートウェイサーバー などと呼ばれています。

多段 ssh とは、たとえば、以下の経路のことです。

local - gw1 - target1
local - gw1 - gw2 - target2

多段 ssh を実行する場合に、面倒なやり方として以下のログイン手順があります。

local% ssh gw1
gw1% ssh target1

毎回、この作業をやるのは、面倒です。 また、中継するサーバーが増えると、効率が悪くなります。

ProxyCommand

ssh には、 ProxyCommand という機能が提供されています。

サーバへ接続するときに使うコマンドを指定します。このコマンドは、ユーザのシェルで実行されます。

~/.ssh/config (ssh_config) に ProxyCommand を定義することにより、多段 ssh を簡単にできます。

ProxyCommand 置き換えられる文字列
記号 説明
 %h 接続するホスト名に置き換えられます。
 %p ポート番号に置き換えられます。
 %r リモートユーザー名に置き換えられます。

この ProxyCommand ディレクティブは、 netcat (nc, ncat) を併用すると便利です。

使い方

中継サーバー1台のssh

下記の多段 ssh を簡単にする方法を説明します。

local - gw1 - target1

~/.ssh/config (ssh_config) に下記の設定を行います。

Host target1
	ProxyCommand ssh -q -W %h:22 gw1

中継サーバー2台のssh

下記の多段 ssh を簡単にする方法を説明します。

local - gw1 - gw2 - target2

~/.ssh/config (ssh_config) に下記の設定を行います。

Host target2
	ProxyCommand ssh -q -W %h:22 gw2
Host gw2
	ProxyCommand ssh -q -W %h:22 gw1

関連項目