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PKG_VERSION(1) FreeBSD 一般コマンドマニュアル PKG_VERSION(1)

名称

pkg_version − インストールされた package のバージョンを要約表示

書式

pkg_version [−hv] [−l limchar] [−L limchar] [

                                                    [−X] −s string] [index]

pkg_version −t version1 version2
pkg_version −T
pkgname pattern

解説

pkg_version コマンドは、 pkg_add(1) コマンドを使ってインストールされた、 基本ソフトウェア以外のソフトウェア package (訳注: FreeBSD の package system におけるパッケージを指す場合にこう表記します) に関するレポートを作 成するために使います。

各 package のバージョン番号は、2 個の情報源のうちの 1 つと照会され、この package の更新が必要が否かが判断されます。 package 中に FreeBSD ports ツ リーにおける起源情報を含み、port の Makefile からバージョン番号を判定可能 な場合、 Makefile のバージョン番号を使用して、インストール済の package が 最新であるか更新要かを判定します。

package の起源が無い場合か、port の Makefile が見付からない場合、 pkg_version は ports collection インデックスファイル (典型的には /usr/ports/INDEX-5) から package を探します。マッチするバージョン番号 (複 数可) を使用して、インストール済の package が最新であるか更新要かを判定し ます。

一般的に、port の Makefile のバージョン番号を使用することにより、より正確 な結果となります。これは、インデックスファイルとは異なり、現在のバージョ ン番号を厳密に提供するためであり、これは複数のバージョンの port が ports collection 中にある場合でも成立します。更に、ports collection インデック スファイルの更新は間隔が開きますので、 ports collection に含まれるソフト ウェアのバージョン番号を完全に反映している訳ではありません。

各 package 名が、次に示す 1 文字のステータスフラグと一緒に表示されます:

       =

インストールされている package のバージョンは、最新です。

<
インストールされている package のバージョンは、最新バージョンより 古いものです。

>
インストールされている package のバージョンは、最新バージョンより も新しいものです。この状況は、インデックスが古い場合か、新規 port をテスト中に発生します。

?
インストールされた package がインデックス中に見付かりませんでし た。原因としては、インデックスが古いことか、コミットされていない package を PR から取得したことがあり得ます。

*
ある特定のソフトウェア package で複数バージョンがインデックスに列 挙されているものがあります。 FreeBSD port コレクションを例に取る と、 Tcl ツールキットや EMACS が該当します。

!
インストールされた package がインデックス中にありますが、なんらか の理由で、インストールされた package のバージョン番号とインデック ス中の対応するエントリとを pkg_version が比較できませんでした。

オプション

pkg_version ユーティリティは、いくつかのコマンドライン引数をサポートして います:

       −h

ヘルプメッセージを表示します。

−l
出力する package を、ステータスフラグが文字 limchar にマッチする ものに制限します。マッチに使用する文字を、複数個 limchar に指定可 能です。ステータスフラグの文字にはシェルの特殊文字でもあるものが 存在するため、 limchar をシングルクォートで括るのが最善手です。

−L
出力する package を、ステータスフラグが limchar にマッチしないも のに制限します。複数のマッチ対象の文字を limchar に指定可能です。 ステータスフラグの文字にはシェルの特殊文字でもあるものが存在する ため、 limchar をシングルクォートで括るのが最善手です。

−s
出力する package を、指定された文字列 string に名前がマッチするも のに制限します。

−X
string
を拡張正規表現として解釈します。

−t
バージョン番号文字列の組をテストし、終了します。次の単一文字のい ずれかを標準出力へ出力します: = (等しい), < (右側の番号が大きい), > (左側の番号が大きい)。本フラグは、スクリプトやテストに有用で す。

−T
pkgname
pattern にマッチするか検査し、それに従って終了コードを 設定します。 −T は、「フィルタモード」でも使用可能です。引数の 1 つが ‘-’ である場合標準入力が使用され、マッチした package の名前/ パターンの行が標準出力へ出力されます。

−v
冗長出力を有効にします。冗長出力は英文による、バージョン番号比較 に関する若干の説明と、各 package の比較に使われたバージョン番号の 説明が含まれています。スクリプトやプログラムで処理するには、おそ らく冗長でない出力の方が簡単でしょう。

index
比較の基準として利用するインデックスを指定します。インデックスと して、ファイル名 (ローカルなファイルシステム内) または URL を指定 することができます。 fetch(1) が解釈可能な URL であれば、どのよう なものでも指定することができます。コマンドラインで index ファイル が指定されていない場合は /usr/ports/INDEX-5 が利用されます。

互換性

−c オプションは価値が低下しており、もはやサポートされません。

関連項目

fetch(1), pkg_add(1), pkg_create(1), pkg_delete(1), pkg_info(1)

関連ファイル

       /usr/ports/INDEX-5

デフォルトのインデックスファイル。

使用例

以下は pkg_version コマンドの典型的な起動方法です。インストール済み package をローカルの port インデックスファイルと照合します:

% pkg_version -v

下のコマンドは、オンラインの port コレクションにおけるバージョン番号に対 してレポートを生成します:

% pkg_version http://www.FreeBSD.org/ports/INDEX-5

次のコマンドは、2 個の package バージョン文字列を比較します:

% pkg_version -t 1.5 1.5.1

作者

pkg_version ユーティリティは、 Bruce A. Mah ⟨bmah@FreeBSD.org⟩ が記述した Perl スクリプトを一部基にして、
Jeremy D. Lea ⟨reg@FreeBSD.org⟩ が記述しました。

寄贈者

Nik Clayton ⟨nik@FreeBSD.org⟩, Dominic Mitchell ⟨dom@palmerharvey.co.uk⟩, Mark Ovens ⟨marko@FreeBSD.org⟩, Doug Barton ⟨DougB@gorean.org⟩, Akinori MUSHA ⟨knu@FreeBSD.org⟩, Oliver Eikemeier ⟨eik@FreeBSD.org⟩

FreeBSD 10.0 June 29, 2004 FreeBSD 10.0

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