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RCSMERGE

名称
書式
解説
オプション
使用例
環境変数
診断
作者
関連項目

名称

rcsmerge − RCS ファイルのリビジョンを併合する

書式

rcsmerge [options] file

解説

rcsmergeRCS の 2 つのリビジョン間の変更点を対応するワークファイルに 適用します。

RCS 拡張子にマッチするパス名は RCS ファイルであるとみなし、その他はワー クファイルであるとみなします。名前の対応については ci(1) を参照してくだ さい。

後述するオプション(通常は -r )によって、少なくとも1つのリビジョンを指定 する必要があります。最大で 2 つのリビジョンを指定することができます。 1 つのリビジョンのみが指定された場合、もう1つのリビジョンとして、デフォル ト枝(通常は幹で最大の番号を持つ枝) の最新リビジョンが用いられます。リビ ジョンは、数字またはシンボルで指定できます。

もし重複が発生すると、 rcsmerge は警告メッセージを表示し、重複した領 域 を merge(1) で説明されているような形式で出力します。本コマンドはチェッ クアウトしたリビジョンに一連の変更を加えるのに便利です。

オプション

−A

もしサポートされていれば、 diff3(1) の −A スタイルで矛盾 点 を 出 力します。 file2 から file3 への変更点全てを file1 に適用 し、大変詳細な情報を出力します。

−E, −e

これらは、 −A よりも情報量が少ない形式で矛盾点を出力 す る ス タ イルを指定するものです。詳細は diff3(1) を参照して下さ い。デフォルトは −E です。 −e を指定すると、 rcsmerge は矛盾 点 の警告を行ないません。

−ksubst

キーワード置換において、 subst で指定された形式を用います。詳細 は co(1) を参照してください。例えば、 −kk −r1.1 −r1.21.1 か ら 1.2 への変更を併合する際に、キーワードの違いを無視します。バ イナリファイルをテキストであるかのようにリビジョン併合するこ と は、普通、意味を持ちません。ですから rcsmerge−kb が指定され ているとファイルのリビジョン併合を行ないません。

−p[rev]

結果をワークファイルに上書きせずに、標準出力に書き出します。

−q[rev]

静かに動作します。診断メッセージは表示されません。

−r[rev]

リビジョン rev に関して併合を行います。 rev を指定しな い 場 合 は、デフォルト枝の最新リビジョン(通常は先頭)を使用します。

−T

このオプションは意味を持ちません。他の RCS コマンドとの互換 性のために存在します。

−V

RCS のバージョン番号を表示します。

−Vn

RCS システムのバージョン n のエミュレーションを行いま す。 詳細は co(1) を参照してください。

−xsuffixes

RCS ファイル拡張子を suffixes とします。詳しくは ci(1) を参照し てください。

−zzone

キーワード置換時のタイムゾーンを zone とします。詳し く は co(1) を参照してください。

使用例

す でにリリースしたリビジョン 2.8 の f.c というファイルがあるとします。 ここで、まだリリースしていないリビジョン 3.4 が完成したときに、他人から 2.8 を改良したものを受けとったとします。この改良と、あなたが 2.8 から 3.4 の間に行った変更を併合するには次のようにします。

rcsmerge −p −r2.8 −r3.4 f.c >f.merged.c

ここで、併合された f.merged.c を検査します。もし、2.8 に対する更新部 分 を RCS ファイル中に保存しておきたいと考えるなら、それを 2.8.1.1 という リビジョンでチェックインし、その後で co −j を実行します。

ci −r2.8.1.1 f.c
co −r3.4 −j2.8:2.8.1.1 f.c

別の例として、以下のコマンドはリビジョン 2.4 から 2.8 への変更をすで に チェックアウトいるワークファイル f.c から取り消します。

rcsmerge −r2.8 −r2.4 f.c

指定するリビジョン番号の順番に注意してください。また、 f.c が上書きされ ることにも注意してください。

環境変数

RCSINIT

コマンドライン引数に先立って指定すべきオプションを空白で区 切っ て指定します。詳しくは ci(1) を参照してください。

診断

併 合によって重複が生じなければ終了ステータス 0 を、重複があれば 1 を、 問題が発生した場合は 2 を返します。

作者

Author: Walter F. Tichy.
Manual Page Revision: 1.5; Release Date: 1999/08/27.
Copyright © 1982, 1988, 1989 Walter F. Tichy.
Copyright © 1990, 1991, 1992, 1993, 1994, 1995 Paul Eggert.

関連項目

ci(1), co(1), ident(1), merge(1), rcs(1), rcsdiff(1), rcsintro(1), rlog(1), rcsfile(5)
Walter F. Tichy, RCS --A System for Version Control, Software--Practice & Experience 15, 7 (July 1985), 637-654.

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