yacc(1)

yacc − LALR(1) パーサジェネレータ

yacc [−dlrtv] [−b file_prefix] [−o output_filename] [−p symbol_prefix] filename

解説

yacc ユーティリティは、 filename から文法仕様を読み取り、その仕様から LR(1) パーサを生成します。パーサは、C 言語で書かれた LALR(1) 解析テーブル とドライバルーチンのセットから構成されています。 yacc ユーティリティは通 常、 y.tab.c というファイルに解析テーブルとドライバルーチンを書き込みま す。

以下のオプションが使えます:

出力ファイル名の先頭に加えるプレフィックス文字列を file_prefix に 変更します。デフォルトのプレフィックスは y です。

−d
ヘッダファイル y.tab.h を生成するよう指示します。

−l
もし −l オプションが指定されていなければ、 yacc は生成コードに #line ディレクティブを挿入します。 #line ディレクティブは、生成さ れたコードの中のエラーとユーザのオリジナルコードとの関連づけを C コンパイラに行わせます。もし −l オプションが指定されていれば、 yacc は #line ディレクティブを挿入しません。ユーザによって指定さ れた #line ディレクティブはそのまま残されます。

−o output_filename
yacc に対し、デフォルトファイルの y.tab.c の代りに output_filename に生成コードを出力させます。

−p symbol_prefix
yacc によって生成されたシンボルの先頭につけるプレフィックスを symbol_prefix で指定された文字列に変更します。デフォルトのプレ フィックスは、文字列 yy です。

−r
yacc はコードとテーブルを別々のファイルに出力します。コードファイ ル名は y.code.c となり、テーブルファイル名は y.tab.c となります。

−t
yacc によって生成されるプリプロセッサディレクティブを変更し、デ バッグ用の文をコンパイルされたコードの中に埋め込みます。

−v
生成されたパーザの詳細を人間に読める形式で、ファイル y.output に 出力します。

環境変数

テンポラリファイルが作られるディレクトリ名。

テーブル

本バージョンの yacc が作成するテーブル名は yylhs, yylen, yydefred, yydgoto, yysindex, yyrindex, yygindex, yytable, yycheck です。 2 個の追加 テーブル yyname と yyrule は、 YYDEBUG を非 0 に定義すると作成されます。

y.tab.c
y.tab.h
y.output
/tmp/yacc.aXXXXXXXXXX
/tmp/yacc.tXXXXXXXXXX
/tmp/yacc.uXXXXXXXXXX

診断

もし還元できないルールがあった場合、そのルール数が標準エラー出力に表示さ れます。もし何らかの LALR(1) の衝突があった場合、衝突数も標準エラー出力に 表示されます。

yyfix(1)

yacc コマンドは PWB UNIX に登場しました。

yacc ユーティリティは IEEE Std 1003.2 (‘‘POSIX.2’’) に適合しています。

FreeBSD 10.0 May 24, 1993 FreeBSD 10.0