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AX(4) FreeBSD/i386 カーネルインタフェースマニュアル AX(4)

名称

ax − ASIX Electronics AX88140A ファストイーサネットデバイスドライバ

書式

device ax0

解説

ax ドライバは、ASIX AX88140A ファストイーサネットコントローラチップを用い た PCI イーサネットアダプタと組み込みコントローラをサポートします。これに は、 Alfa Inc. の GFC2204 や、CNet の Pro110B が含まれます。

この ASIX チップはバスマスタ DMA を使用し、DEC 21x4x 類似になるように設計 されています。DEC チップと ASIX チップの唯一の大きな違いは、ASIX の受信器 のフィルタが 2 つの特殊なレジスタを用いてプログラミングするのに対し、DEC チップでは送信器の DMA エンジン経由で、特別のセットアップフレームをアップ ロードすることです。ASIX 受信フィルタは、ローカルステーションのアドレスに 対するフィルタエントリまるごと 1 つと 64 ビットのマルチキャストハッシュ テーブル 1 つだけをプログラミングできます。一方、DEC のフィルタは、他にい くつかのオプションをサポートします。ASIX ファストイーサネットコントローラ は、外部 MII トランシーバを使用することで、全 2 重もしくは半 2 重におい て、 10Mbps と 100Mbps の両方の速度をサポートします。

ax ドライバは次に示すメディアタイプをサポートします。

       autoselect

メディアタイプとオプションの自動選択機能を使用しま す。メディアオプションを /etc/rc.conf ファイルに追 加することにより、自動選択されたモードをユーザ自身 が変更することができます。

10baseT/UTP
10Mbps 動作を設定します。 mediaopt オプションを指定 して、 full-duplex モードか half-duplex モードのい ずれかを指定することもできます。

100baseTX
100Mbps (ファストイーサネット) 動作を設定します。 mediaopt オプションを指定して、 full-duplex モード か half-duplex モードのいずれかを指定することもでき ます。

ax ドライバは、次に示すメディアオプションをサポートしています。

full-duplex
強制的に全 2 重動作を指定します。

half-duplex
強制的に半 2 重動作を指定します。

このデバイスの設定に関しこれ以上の情報が必要ならば、 ifconfig(8) を参照し て下さい。

診断

ax%d: couldn’t map memory 致命的な初期化エラーが発生しました。

ax%d: couldn’t map interrupt 致命的な初期化エラーが発生しました。

ax%d: watchdog timeout このデバイスはネットワークへの応答を停止しまし た。もしくは、ネットワークへの接続 (ケーブル) に問題があります。

ax%d: no memory for rx list ドライバが、受信データのリングバッファへの mbuf 割り当てに失敗しました。

ax%d: no memory for tx list ドライバが、パッドバッファ割り当ての際、もし くは mbuf チェーンをクラスタへ入れる際に、送信データのリングバッファへの mbuf 割り当てに失敗しました。

ax%d: chip is in D3 power state -- setting to D0 このメッセージは電力管 理をサポートしているアダプタのみに適用されます。オペレーティングシステム によっては、シャットダウンの際にコントローラをローパワーモードにするもの があります。PCI BIOS の中には、チップに設定する前に、チップをこの状態から 元に戻すことができないものがあります。 D3 状態では、コントローラは自分の PCI 設定情報のすべてを失ってしまいますので、BIOS が間に合うようにフルパ ワーモードに戻さなかった場合、正しくコントローラを設定できなくなります。 ドライバはこの状態を検知してアダプタを D0 (フルパワー) 状態に戻そうとしま す。しかし、完全に動作する状況にドライバを戻すためには、これだけでは不十 分である可能性があります。起動時にこのメッセージが出てきて、ドライバがこ のデバイスをネットワークインタフェースとしてアタッチし損なう場合、デバイ スを正しく設定させるために、もう 1 回ウォームブートさせる必要があります。

この条件は、他のオペレーティングシステムの後にウォームブートさせる場合の み生じます。 FreeBSD をブートする前にシステムの電源を切る場合、カードは正 しく設定されるはずです。

関連項目

arp(4), netintro(4), ifconfig(8)

       ASIX AX81140A データシート,                                     http://www.asix.com.tw.

歴史

ax デバイスドライバは、 FreeBSD 3.0 で初めて現れました。

作者

ax ドライバは Bill Paul ⟨wpaul@ctr.columbia.edu⟩ が書きました。

FreeBSD January 2, 1999 FreeBSD

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