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EDITRC(5) FreeBSD ファイルフォーマットマニュアル EDITRC(5)

名称

editrc − editline ライブラリの設定ファイル

書式

editrc

解説

editrceditline(3) ライブラリで使用されている様々な設定を定義します。

それぞれの行のフォーマットは以下となります:

[prog:]command [arg [...]]

commandeditline(3) の組み込みコマンドのうちの 1 つです。より詳しい情 報は 組み込みコマンドを参照してください。

prog はプログラムが editline(3) をセットアップするために el_init(3) を呼 び出す時に定義したプログラム名の文字列で、通常は argv[0] です。 commandprog にマッチする全てのプログラムに対しても実行されます。

progregex(3) 形式の正規表現であってもよく、その場合 command はその正 規表現にマッチする全てのプログラムに対して実行されます。

prog が指定されてない場合、 command がすべてのプログラムに対して実行され ます。

組み込みコマンド

editline ライブラリにはいくつかの組み込みコマンドがあり、行編集とヒストリ 機能操作の方法に作用します。これらは tcsh(1) シェルに存在する似た名前の組 み込みコマンドに基づいています。

以下の組み込みコマンドが利用可能です:

       bind              [−a] [−e] [−k] [−l] [−r] [−s] [−v] [key [command]]

オプション無しでは、全ての割り当てられたキーと、それぞれが割り当て られた編集コマンドを表示します。もし key が与えられたら、 key に対 する割り当てを示します。もし key command が与えられたら、 commandkey に割り当てます。含まれるオプションは以下です:

−e
全てのキーを GNU Emacs の標準に似た割り当てに割り当てます。

−v
全てのキーを vi(1) の標準に似た割り当てに割り当てます。

−a
vi(1) モードのもう 1 つ (コマンドモード) のキーマップにおける キー割り当てを表示または変更します。

−k
key
は矢印記号キー名、 ‘up’, ‘down’, ‘left’ または ‘right’ の うちの 1 つ、として解釈されます。

−l
全ての編集コマンドとそれぞれの短い説明を表示します。

−r
キーの割り当てを削除します。

−s
command
は文字列リテラルとして扱われ、 key がタイプされた時に 端末入力として扱われます。 command 中の割り当てられたキーは、 それ自身が再解釈され、これは 10 レベルの解釈まで継続されま す。

command は、後述の エディタコマンドに記されたコマンドか、もしくは別 のキーでも構いません。

keycommand は ‘^character’ (例えば ‘^A’) 形式のコントロール文字 と、以下のバックスラッシュ付きのエスケープシーケンスを含むことがで きます:

\a
ベル
\b

バックスペース
\e

エスケープ
\f

フォームフィード
\n

改行
\r

キャリッジリターン
\t

(水平) タブ
\v

垂直タブ
\
nnn
8 進数 nnn で表される ASCII 文字

‘\’ は、次の文字に特別な意味があるならば、それを無効化します。特 に、 ‘\’ と ‘^’ の特別な意味を無効化します。

echotc
[−sv] arg ...
arg ...
で与えられた端末のケーパビリティを実行します。もし arg が ‘baud’, ‘cols’, ‘lines’, ‘rows’, ‘meta’, ‘tabs’ であればそのケーパ ビリティの値が表示されます。 ‘‘yes’’ または ‘‘no’’ は、端末がその ケーパビリティを持つのか持たないのかを表します。

−s を指定すると存在しないケーパビリティに対してエラーを起こすのでは なく、空の文字列を返します。 −v を指定するとメッセージを冗長に表示 します。

edit [on | off]
プログラム中で editline の機能を有効または無効にします。

history
ヒストリを表示します。

telltc
全ての端末のケーパビリティの値を表示します (termcap(5) 参照)。

settc cap val
termcap(5) で定義された端末のケーパビリティ capval に設定しま す。正しさのチェックは行われません。

setty
[−a] [−d] [−q] [−x] [+mode] [-mode] [mode]
editrc
がどの tty モードの変更をユーザに許可しないかを制御します。 −d, −q, −xsetty に対してそれぞれ ‘edit’, ‘quote’, ‘execute’ tty モードセットにおいて働くことを示します。デフォルトでは −x です。

他の引数がなければ、 setty は選択されたセットにおいて何が on (‘+mode’) または off (‘-mode’) に固定されているかを表示します。 −a は設定に関わらず選択されたセットにおける全ての tty モードを表示しま す。 +mode, -mode, mode, は選択されたセットにおいて mode を on また は off に固定すること、あるいは mode の制御を行わないことを指定しま す。

エディタコマンド

以下のエディタコマンドが、キーの割り当てに使用できます:

       vi-paste-next

vi 風に、直前に行った削除をカーソルの右側に張り付けます。

vi-paste-prev
vi 風に、直前に行った削除をカーソルの左側に張り付けます。

vi-prev-space-word
vi 風に、空白で区切られた直前の単語へ移動します。

vi-prev-word
vi 風に、直前の単語へ移動します。

vi-next-space-word
vi 風に、空白で区切られた次の単語へ移動します。

vi-next-word
vi 風に、次の単語へ移動します。

vi-change-case
vi 風に、カーソルの下の文字の大文字小文字を変更し、1 文字進めます。

vi-change-meta
vi 風に、プレフィックスコマンドを変更します。

vi-insert-at-bol
vi 風に、行頭で入力モードに入ります。

vi-replace-char
vi 風に、カーソルの下の文字を、次に入力する文字に置き換えます。

vi-replace-mode
vi 風に、置き換えモードに入ります。

vi-substitute-char
vi 風に、カーソルの下の文字を入力する文字に置き換え、入力モードに入 ります。

vi-substitute-line
vi 風に、行全体を置き換えます。

vi-change-to-eol
vi 風に、行末まで変更します。

vi-insert
vi 風に、入力モードに入ります。

vi-add
vi 風に、カーソルの後ろで入力モードに入ります。

vi-add-at-eol
vi 風に、行末で入力モードに入ります。

vi-delete-meta
vi 風に、プレフィックスコマンドを削除します。

vi-end-word
vi 風に、現在いる空白で区切られた単語の最後へ移動します。

vi-to-end-word
vi 風に、現在いる単語の最後に移動します。

vi-undo
vi 風に、最後に行った変更を取り消します。

vi-command-mode
vi 風に、コマンドモードに入ります (別のキー割り当てを使用します)。

vi-zero
vi 風に、行の先頭に移動します。

vi-delete-prev-char
vi 風に、1 文字前に移動します (バックスペース)。

vi-list-or-eof
vi 風に、補完の選択肢をリストするか、空行の場合は EOF を表します。

vi-kill-line-prev
vi 風に、行頭からカーソルまでを削除します。

vi-search-prev
vi 風に、ヒストリを後方検索します。

vi-search-next
vi 風に、ヒストリを前方検索します。

vi-repeat-search-next
vi 風に、現在の検索を同じ方向へ繰り返します。

vi-repeat-search-prev
vi 風に、現在の検索を逆方向へ繰り返します。

vi-next-char
vi 風に、前方の指定された文字に移動します。

vi-prev-char
vi 風に、後方の指定された文字に移動します。

vi-to-next-char
vi 風に、前方の指定された文字の手前に移動します。

vi-to-prev-char
vi 風に、後方の指定された文字の手前に移動します。

vi-repeat-next-char
vi 風に、現在の文字検索を同じ方向に繰り返します。

vi-repeat-prev-char
vi 風に、現在の文字検索を逆方向に繰り返します。

em-delete-or-list
カーソルの下の文字を削除するか、行末の場合は補完の選択肢をリストし ます。

em-delete-next-word
カーソルから現在の単語の終わりまで削除します。

em-yank
カーソル位置に削除バッファを張り付けます。

em-kill-line
行全体を削除し、削除バッファに保存します。

em-kill-region
マークとカーソルとの間の領域を削除し、削除バッファに保存します。

em-copy-region
マークとカーソルとの間の領域を削除バッファにコピーします。

em-gosmacs-transpose
カーソルの前の 2 文字を入れ換えます。

em-next-word
現在の単語の終わりに移動します。

em-upper-case
カーソルから現在の単語の終わりまでを大文字にします。

em-capitol-case
カーソルから現在の単語の終わりまでの部分の先頭を大文字にします。

em-lower-case
カーソルから現在の単語の終わりまでを小文字にします。

em-set-mark
カーソル位置にマークを設定します。

em-exchange-mark
カーソルとマークを入れ換えます。

em-universal-argument
ユニバーサル引数 (引数を 4 倍にします)。

em-meta-next
次に入力する文字に 8 番目のビットを付加します。

em-toggle-overwrite
挿入モードと上書きモードを相互に切り替えます。

em-copy-prev-word
現在の単語をカーソル位置にコピーします。

em-inc-search-next
Emacs のインクリメンタル検索を行います。

em-inc-search-prev
Emacs のインクリメンタル検索を逆方向に行います。

ed-end-of-file
EOF を指示します。

ed-insert
行に文字を追加します。

ed-delete-prev-word
現在の単語の最初からカーソルまでを削除します。

ed-delete-next-char
カーソルの下の文字を削除します。

ed-kill-line
行末まで削除します。

ed-move-to-end
行末までカーソルを移動します。

ed-move-to-beg
行頭までカーソルを移動します。

ed-transpose-chars
カーソルの左側の文字とカーソルの下の文字とを入れ換えます。

ed-next-char
右に 1 文字移動します。

ed-prev-word
現在の単語の先頭に移動します。

ed-prev-char
左に 1 文字移動します。

ed-quoted-insert
次に入力される文字をそのまま追加します。

ed-digit
引数に追加するか、もしくは数字を入力します。

ed-argument-digit
引数を開始する数字。

ed-unassigned
未割り当ての文字を表示します。

ed-tty-sigint
tty の割り込み文字。

ed-tty-dsusp
tty の停止遅延文字。

ed-tty-flush-output
tty の出力フラッシュ文字。

ed-tty-sigquit
tty の中止文字。

ed-tty-sigtstp
tty の停止文字。

ed-tty-stop-output
tty の出力の禁止文字。

ed-tty-start-output
tty の出力の許可文字。

ed-newline
コマンドを実行します。

ed-delete-prev-char
カーソルの左側の文字を削除します。

ed-clear-screen
現在の行は画面の一番上に残し、画面を消去します。

ed-redisplay
すべてを再表示します。

ed-start-over
現在行を消去し、最初から始めます。

ed-sequence-lead-in
複数文字コマンドの最初の文字。

ed-prev-history
ヒストリの 1 行前に移動します。

ed-next-history
ヒストリの 1 行後に移動します。

ed-search-prev-history
ヒストリ中から、現在行にマッチする行を後方検索します。

ed-search-next-history
ヒストリ中から、現在行にマッチする行を前方検索します。

ed-prev-line
1 行上に移動します。

ed-next-line
1 行下に移動します。

ed-command
editline の拡張コマンド。

関連項目

editline(3), regex(3), termcap(5)

作者

editline ライブラリは Christos Zoulas によって書かれ、このマニュアルはい くつかの節は tcsh(1) に影響されて、 Luke Mewburn によって書かれました。

FreeBSD 10.0 November 8, 2000 FreeBSD 10.0

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