自作パソコンの作り方

提供: 自作パソコン入門
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パソコン(PC)とはパーソナルコンピュータの略称です。パソコンは多くのパーツにより構成されています。自作パソコン(自作PC)とは、自分で作成したパソコン(PC)のことです。パソコンとは、いくつかの規格があり、ここでは、断りがない限り、パソコンはIBM PC/AT互換機 DOS/Vマシンです。

読み方

自作パソコン
じさくぱそこん
自作PC
じさく ぴーしー

概要

よくパソコンの調子が悪くなった、という言葉を耳にします。それは、オペレティングシステムのアップグレードや設定の変更によるものだったり、アプリケーションを追加したことが原因であったり、パーツを追加したことによる相性問題、パーツの老朽化による障害だったりすることがあります。何が原因であるか、見極めるのは困難であることが多いですが、より詳しい知識を習得することにより、原因究明を補うことができます。

パソコンを自作するとは

「自作パソコン」(自作PC)を作るということは、どういうことでしょうか?

  • 好きなパーツを集める
  • 好きなOS、ソフトウェアを入れる

ということです。

パソコンは、目的によって、必要なパーツが異なります。目的を明確にして、自分にあったパソコンを作る、というのが「自作パソコン」の醍醐味でもあります。自作パソコンの目的として、たとえば、以下のような「欲しいパソコン」があります。

  • ゲーム用などの最速のパソコンが欲しい
  • 省スペースな小さいパソコンが欲しい
  • ケーブルが少ないパソコンが欲しい
  • できるだけ安いパソコンが欲しい
  • テレビを8チャンネル録画するパソコンが欲しい
  • 「外からスマホで家の録画サーバから動画が見れる」ようにするためのパソコンが欲しい
  • オーディオPCが欲しい
  • ハッキングの勉強のための環境が欲しい

自作パソコンだけができるというわけではないですが、パソコン・パーツを交換しやすいです。パソコンがパワーアップしたくなったとき、パソコンのパーツが壊れた時に、柔軟に対応しやすいのが、自作パソコンのメリットです。パソコンを買い換えるときも、必要最低限のパーツだけ買い揃えることで、それ以外の資産を流用できます。

パソコンを構成するパーツ

パソコンは次のようなパーツなどにより構成されてます。必ずしも、すべて必要というわけではありません。

  • マザーボード
  • CPU
  • CPUクーラー
  • メモリ
  • ビデオカード
  • FDD
  • SSD
  • HDD
  • CDROM/DVD/BD
  • サウンドカード
  • LANカード
  • LANケーブル
  • テレビチューナー
  • キーボード
  • マウス
  • PCケース
  • 電源
  • ディスプレイ

パソコンに必要なソフトウェア

パソコンを動かすには、ソフトウェアが必要です。

  • OS
  • アプリケーション

OSというのは、マイクロソフトのWindows だったり、Unix (Linux, FreeBSD) などのことを言います。

アプリケーションは、ブラウザやメーラ、メモ帳、ゲームなどのことです。

OS、アプリケーションは、それぞれ、無償のもの、有償のものが存在します。

パソコンのパーツはどこで買えるの?

パソコンのパーツは、どこでも手に入ります。

  • 秋葉原のパソコンショップ
  • ビックカメラ、ヨドバシカメラなどの家電量販店
  • オンラインショップ

ディスプレイ、パソコンケースなどの大物は、ネット通販を利用するか、お店から郵送して頂くのがよいでしょう。

パソコンの組み立てって難しいの?

パソコンの組み立ては難しいでしょうか?いいえ、決して難しくはありません。昔のプラモデルのように接着剤も必要ありません。たいていの場合は、ドライバー一本あれば、事足ります。それ以外は、コネクタをマザーボードの接続部分につなぐだけです。力も大して必要ありません。

ほとんどのデバイスは、マザーボードに接続します。パソコンのケースにマザーボードを固定します。

パソコンの組み立て時にあったほうがよいもの

パソコン組み立て時に、ないとマズイものは、以下の通りです。

  • 長めのプラスドライバー

また、あったほうが良いものは、以下の通りです。

  • ねじ
  • 軍手
  • シリコングリス
  • エアダスター

シリコングリスは、CPUやCPUクーラーに付属している場合もありますので、必ずしも必要ではありません。

パソコンの組み立て方

  1. 鉄などに触って、体に帯電している電気を放電する
  2. マザーボードを出す
  3. マザーボードにCPUを装着する
  4. CPUにシリコングリスを塗る
  5. CPUにCPUクーラーを装着する
    1. CPUクーラーのファンから伸びている電源ケーブルをマザーボードのCPUクーラー用の電源供給部分に接続します。
    2. ただし、CPUクーラーが大きくて、メモリが挿しにくくなる場合には、メモリを先に刺してください
  6. マザーボードにメモリを刺す
  7. パソコンケースのコネクタをマザーボードに刺す
    1. △の記号が + (プラス) です。
    2. パワースイッチ
    3. リセットスイッチ
    4. サウンド
    5. パワーLED
    6. HDD LED
    7. などがあります。
  8. この時点で、ディスプレイ、ビデオカードと電源をつないで、一度、スイッチが入ることを確認することをおすすめします。
  9. マザーボードをパソコンケースに固定します
  10. BDなどのドライブをパソコンケースの5インチベイに固定します
  11. HDDをパソコンケースの3.5インチベイに固定します。
  12. マウンタを利用して、SSDを3.5インチベイに固定します。
  13. ドライブ、ディスクとマザーボードをSATAケーブルで接続します。
    1. 古いデバイスであれば、IDEケーブルを使用します。
  14. ビデオカードを取り付けます
  15. 電源とマザーボード、ドライブ、HDD/SSDを接続します。
    1. マザーボードには、24ピン以外に、8ピンなどのコネクタを追加で刺す必要があります。
    2. ビデオカードによっては電源からの供給が必要な場合があります。8+6が必要なことがあります。
  16. PS/2 もしくは、USB にマウスを接続します。
  17. PS/2 もしくは、USB にキーボードを接続します。
  18. 電源部分に、コンセント用のケーブルを取り付けます。
  19. ビデオカードとディスプレイを接続します。
  20. ディスプレイの電源を入れます。
  21. LANケーブルを接続します。
  22. パソコンの電源を入れます。
    1. パソコンの電源部分にスイッチがある場合には、そこのスイッチをオン(I)にします。

UEFI/BIOSの設定

パソコンを組み立てて、起動するようになったら、UEFI/BIOSの設定を行います。UEFIは、BIOSの後継の仕組みです。

BIOS/UEIF の設定画面に入るためには、パソコンの電源を入れて、UEIFなどの画面でF2 やDeleteキーを押す必要があります。UEIFなどの仕様によって、押すキーが異なるため、起動画面をよくみてください。セットアップに入りたかったら、何のキーを押してください、と英語でたいてい書いてあります。設定画面に入るまで、時間がかかるものがあります。

  1. パソコンを起動します
  2. UEFIの画面で、F2, Delete などのキーをおして、設定画面に入ります
  3. ブートシークエンスを設定します。

ブートシークエンスは、起動したいドライブを選択します。 インストールメディアがDVD,CDなどの場合は、DVD,CD,BDドライブのプライオリティ(優先順位)を挙げます。システムドライブにしたいディスクを2番めに設定してください。

OSをインストールする

UEFIでブートシークエンスの優先順位の1番目にDVDなどを設定ができたら、パソコンの電源を入れて、Windows などのインストールメディアをドライブにセットします。

  1. パソコンを起動します
  2. すかさず、DVD/BDドライブのボタンを押して、トレーを出します。
  3. トレーにWindowsなどのインストールメディアをセットします。
  4. 再び、ドライブのボタンを押して、トレーを閉めます。
  5. もし、インストールメディアを入れて、「起動するなら何か押して」とメッセージが出たら、それに従って、キーボードを押します。
  6. インストールメディアからロードされたセットアップ用のプログラムに従って、OSをインストールします。

インストールの過程で、ユーザを作成したり、ネットワークの設定、ライセンスの確認などが行われます。

OSが起動したら

OSが起動したら、やることは山積みです。

  1. ネットワークに接続します。
  2. OSのアップデートを実行します。
  3. ハードウェアを適切に使うためのドライバをインストールします。
  4. ウイルス対策ソフトをインストールします

OSのアップデート

まず、OSのアップデートをしましょう。Windows であれば、Windows Update を行います。 もし、ネットワークに接続できていないようであれば、ネットワークに接続するのが先です。

ネットワークアダプタ(LANカード)が使用不能な状態であれば、先に、マザーボードのドライバをインストールします。

ネットワークの接続が確認できたら、Windows Update などの仕組みを使って、OSを最新の状態に上げていきます。ここで、何度も再起動を要求されることが多々あります。

ドライバのインストール

OSのアップデートが完了したら、ドライバをインストールします。

  • マザーボード
  • ビデオカード
  • DVD/BDなどのドライブ
  • (もしあれば)SSD(用のソフトウェア)

ほかにも、サウンドカード、TVチューナーなど、追加でデバイスを取り付けている場合には、それぞれのドライバをインストールします。

ここでも、OSの再起動を何度も要求されることがあります。

ソフトウェアのインストール

ここからは、必要なソフトウェアをインストールします。

  • ウイルス対策ソフト
  • ブラウザ
  • メーラー
  • マルチメディアプレイヤー
  • IME(マイクロソフト以外のIMEが利用したければ)
  • クラウドストレージ
  • メッセンジャー

組み立てた後のパーツの箱

パソコンを組み立てると、いろいろなパーツの箱がたくさん増えてしまいます。これは、捨ててしまっても良いのですが、もし、パーツを売却したくなった場合、箱などの付属品がないと、買取価格が下がってしまいます。空間的に余裕があるなら、箱を綺麗な状態で保管しておくことをお勧めします。また、初期不良時に返品することになったときに、箱がないと困ります。

初期不良を乗り越える

パソコンを組み上げて、電源を入れたとき、もし、何も問題なければ、すんなり動くでしょう。しかしながら、「初期不良」というものに遭遇した場合、パソコンに電源が入らない、立ち上がらない、といった現象に悩まされることもあります。予備パーツなどに交換して、原因を特定できればよいですが、そうでない場合には、問題を解決するのに苦労するかもしれません。

おかしなパーツがわかったら、購入店に相談をして、交換をしてもらうことになります。初期不良の場合は、ショップで交換してもらえることが多いです。または、在庫がない場合は、パーツを返却して返金となることもあります。

パーツが壊れた場合

パソコンが急に立ち上がらない、ストレージ(SSD,HDDなど)にアクセスができなくなった、といった症状が発生するかもしれません。パソコンのパーツが壊れた場合、基本的には、「パーツの交換」が必要になります。

パーツを交換するために、以下のアプローチがあります。

  • メーカー、もしくはショップの保証期間内なので、メーカーに修理に出して直してもらう
  • 保証期間が過ぎてるので、新しいパーツを購入して、取り替える

メーカー修理になった場合、手元に帰ってくるまでに、それなりに時間がかかることもあり、覚悟が必要になります。予備の端末があれば、耐えられるかもしれませんが、予備マシンがなく、パソコンが必要な場合には、パーツを買い換える必要が出てくることもあります。新しくパーツを買い、修理上がり品を売却する、というやり方もあります。

組み立てるのが面倒な方へ

「組み立てるのがイヤ」という方は、出来合いのデスクトップやノートパソコンの購入をオススメします。カスタムPCを作ってくれるメーカー、ショップもありますので、そちらをご利用ください。自作をしなければ、パソコンの交換がシンプルになります。

パーツがいらなくなったら

パソコンのパーツが不要になった場合には、以下の処分方法があります。

  • 友達に譲る
  • ヤフオクなどのオークションで売却する
  • ソフマップ、じゃんぱら、ドスパラなどのショップの買取サービスを利用する
  • 引取サービスを利用する
  • 燃えないゴミで捨てる / 粗大ごみに出す

詳しくは、パソコンパーツの買取をしてくれる店のまとめをご参照ください。

関連項目





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