Windows 10がAcronisのTrueImageでフリーズする現象と解決方法
Windows 7 から Windows 10 にアップグレードしたときに、OSが不安定になったり、 Windows 10 にバックアップソフト(クローンソフト)を入れたら不安定になったので、その時の話です。
読み方
- Acronis
- あくろにす
目次
概要
Windows 7 から Windows 10 へアップグレードしたときに、 Windows 10 が起動してから、10分程度利用していると、OSが不安定になって、操作不能になる問題がおきました。 結論から言えば、 おそらくではあるが、 Acronis(アクロニス)のTrue Image というバックアップソフト(クローンソフト) と Crucial の SSD MX200 の相性だったと思われます。 True Image を捨てれば、解決したのだと思われるが、ほかのクローンのツールも同様の問題が起きていた可能性もあるが、結論には至っていません。
Windows 7 から Windows 10 へアップグレードすると不安定になる
Windows 10にアップグレードした後に、OS が起動してから10分程度利用しているとOSが操作不能になりフリーズするという現象に悩まされました。ドライバを入れなおすなど、いくつかの対策を試みたものの、力及ばず、Windows 10から Windows 7 にロールバックする作業をしました。
その時は、マザーボードが問題なのだと考えていました。ですが、マザーボードのメーカーからは、多少は Windows 10 用のドライバも出ていたので、それなりに対応していたのだと思います。自作PCだったため、原因を追究するのが難しく、そのままにしていました。
Windows 7 から Windows 10 へ再びアップグレードする
しかしながら、マザーボードを交換するために、Windows 7 を Windows 10へアップグレードする必要が出てきたため、 再び OS のアップグレードをすることに決めました。以前、Windows 10へのアップグレードを試みたときから、1年以上も経過していたこともあり、状況が改善しているのではないかと、都合よく楽観的に考えていました。
いざ、 OS をアップグレードしてみると、やはり OS が不安定になるという現象が発生しました。 やはり、起動してからしばらくたつと、操作が不能になってしまいます。 新しいプロセスを起動することもできませんし、動いているアプリケーションを終了させることもできません。 ほとんど何もできなくなります。
高速スタートアップが問題なのではないかという疑いもあったのですが、これは関係がありませんでした。
サービスとスタートアップをとめるという対策
不安定になる原因が当時は不明でしたが、できるだけ、いろいろ外すことにしました。
Windows 7 から Windows 10 にアップグレードするときに、以下の設定を行いました。
- Windows 7 でスタートアップを全部停止させました。
- Windows 7 で Microsoftのサービス以外のサービスを全部停止させました。
- msconfig 「サービス」のタブで、「Microsoftのサービスをすべて隠す」を選択して、残ったサービスを「すべて無効」にします。
msconfig の「サービス」のタブと「スタートアップ」のタブで設定できます。
この状態で Windows 10 にアップグレードすると、何事もなかったかのように Windows 10 を使い続けることができました。 いろいろ止めたせいで、TrueImage が使えなくなる、という弊害もありましたが、それ以外は問題がなかったように思います。
クローンソフトを入れたら問題が再発した
ここからの話は Windows 7 の話は関係がありません。Windows 10 にアップグレードしたあとの話です。
Windows 10の環境で SSD から M.2 SSD に乗り換えるときに、ディスクイメージをクローンすることになりました。再び、ディスクをクローンしなければならなくなりましたが、TrueImage が使えなくなっていたので、ほかの方法でクローンをする必要がありました。
Intel Data Migration というツールが Intel から提供されていたので、ためしにダウンロードしてみて、入れてみました。インストールしている途中か、マニュアルで Acronis という文字列が見えたので、ひょっとして、これは、また、PCが不安定になるんじゃないかなー、って思っていたのですが、いろいろ同時に入れすぎて、よくわからなくなってしまいました。
- AOMEI Backupper
- EaseUP Partion Master
- Intel Data Migration
あたりをインストールして、はじめは、特に問題はなかったのですが、ディスクをコピーして、再起動して、使っているうちに、マシンが不安定になってきました。
ここで気づいたのは、以下の問題です。
- Acronis と Crucial の SSD の MX200 の相性が出るらしい
- SSD HIPM という省電力機能の問題
私の都合により
- AOMEI Backupper
- EaseUP Partion Master
の2つは必要でした。
そのため、以下の手順を実行しました。
- Intel Data Migration をアンインストール
- LPM (Link Power Management) をオフにする
LPMをオフにする
Windows + r ボタンで 「ファイル名を指定して実行」を呼び出し、regedit と入力して OK を押し、レジストリエディタを起動します。
HKEY_LOCAL_MACHINE SYSTEM CurrentControlSet Control Power PowerSettings 0012ee47-9041-4b5d-9b77-535fba8b1442 0b2d69d7-a2a1-449c-9680-f91c70521c60
のツリーを開き、 Attributes のデータを 0 にします。
Windows + x でメニューを開き、「電源オプション」を開きます。 関連設定の「電源の追加設定」をクリックして、コントロールパネルの電源オプションを開きます。 お気に入りプランの 「プラン設定の変更」 をクリックします。 「プラン設定の編集」の「詳細な電源設定の変更」をクリックして、AHCI Link Power Management の設定を Active にします。
- ハードディスク
- AHCI Link Power Management - HIPM/DIPM
- 設定: Active (ここ!)
- AHCI Link Power Management - HIPM/DIPM
このとき、この設定を開いたときに、はじめから Active だったので、私の環境では意味がなかったのかもしれません。
SSDのLPM問題について
SSD の LPM 問題は
- Crucial MX100, MX200, MX300
- SAMSUNG 850/840 EVO
で発生すると言われています。
HIPM非対応機種の SSDで HIPM機能がオンになってしまったときに、省電力機能が動いたときに、アクセスができなくなります。
まとめ
- クローンソフトとSSDが干渉しておかしくなることがある。
- クローンソフトを消してみると問題が解決するかも
- SSDによってはLPM問題を疑うこと
関連項目
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