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FINGER(1) FreeBSD 一般コマンドマニュアル FINGER(1)

名称

finger − ユーザ情報を調べるプログラム

書式

finger [−46gklmpshoT] [user ...] [user@host ...]

解説

finger ユーティリティはシステムのユーザに関する情報を表示します。

オプションは以下の通りです:

       −4

finger が IPv4 アドレスのみを使用するよう、強制します。

−6
finger
が IPv6 アドレスのみを使用するよう、強制します。

−s
ユーザのログイン名、本名、端末名、端末への書き込み状態 (書き込み が不可の場合は、端末名の前に ‘‘*’’ が付きます)、アイドル時間、ロ グイン時間、また、オフィスの所在地と電話番号もしくはリモートホス ト名を表示します。 −o が指定されていた場合 (デフォルト) は、オ フィスの所在地と電話番号が表示されます。 −h が指定されていた場合 は、代わりに、リモートホスト名が表示されます。

アイドル時間の単位は、数字だけの場合は何分か、‘‘:’’ がある場合は 何時間何分か、‘‘d’’ がある場合は何日か、です。アイドル時間が ‘‘*’’ の場合、ログイン時間は最後のログイン時間を示します。ログイ ン時間は、6 日以内の場合は何曜日の何時何分からか、それ以上の場合 は何月何日の何時何分からかが表示されます。もし 6 ヶ月を超えている 場合は、何年何月何日からかが表示されます。

アイドル時間やログイン時間がない場合と同様に、不明なデバイスは一 つのアスタリスクとして表示されます。

−h
−s
オプションと共に指定されたとき、オフィスの所在地と電話番号の代 わりにリモートホスト名を表示します。

−o
−s
オプションと共に指定されたとき、リモートホスト名の代わりにオ フィスの所在地と電話番号を表示します。

−g
本オプションは、gecos 出力をユーザの実名のみに制限します。 −h オ プション共に指定されたとき、リモートホストの出力を制限するという 副作用もあります。

−k
utmp(5) の使用をすべて無効化します。

−l
ユーザのホームディレクトリ、自宅の電話番号、ログインシェル、メー ルの状態、そしてユーザのホームディレクトリの .forward, .plan, .project, .pubkey の内容に加えて、 −s オプションの解説で述べた情 報全てが複数行にわたる形式で出力されます。

アイドル時間は 1 分以上 1 日以内の場合は、‘‘hh:mm’’ の形式となり ます。 1 日よりも大きいときには、‘‘d day[s]hh:mm’’ の形式となりま す。

電話番号は、11 桁の場合には ‘‘+N-NNN-NNN-NNNN’’ と表示されま す。10 桁もしくは 7 桁の場合には、上の文字列の適切な部分として表 示されます。5 桁の場合は ‘‘xN-NNNN’’、 4 桁の場合は ‘‘xNNNN’’ と 表示されます。

デバイスの書き込み許可がない場合、デバイス名を含む行に ‘‘(messages off)’’ という語句が追加されます。 −l オプションを指定 すると、1 人のユーザにつき 1 つの項目が表示されます。もしあるユー ザが複数回ログインしている場合には、端末の情報はその各ログインに ついて表示されます。

メールの状態は、全くメールがない場合には ‘‘No Mail.’’、その人が自 分のメールボックスに届いた新着メールを全て読んでいた場合には ‘‘Mail last read DDD MMM ## HH:MM YYYY (TZ)’’、その人あての新着 メールがあれば ‘‘New mail received ...’’ や ‘‘Unread since ...’’ のように表示されます。

−p
オプションは、 finger−l オプションが、 .forward, .plan, .project, .pubkey のファイルの内容を表示するのを抑制します。

−m
ユーザの本名と user とが名前の比較で一致しないようにします。 user は、たいていはログイン名なのですが、 −m オプションを指定しない限 り、ユーザの本名との比較もまた行われてしまいます。 finger によっ て比較される名前は、大文字小文字を区別しません。

−T
最初の接続要求において、データをピギーバックしません。このオプ ションは、いい加減な TCP の実装が行われているホストに finger を行 う時に必要です。

オプションが指定されなかった場合は、 finger は、対象が与えられた場合は −l の出力形式、与えられなかった場合は −s の出力形式をデフォルトの形式としま す。どちらの形式であったとしても、情報が有効でなかった場合には、その フィールドは欠けているかもしれないことに注意してください。

引数が全く指定されていない場合は、 finger は、現在システムにログインして いる各ユーザについての情報を表示します。

finger ユーティリティは、リモートマシン上のユーザを調べることにも利用でき ます。これには、 user として ‘‘user@host’’ もしくは ‘‘@host’’ と指定する 形式を使います。デフォルトでは、前者は −l 形式の出力、後者は −s 形式の出 力となります。 −l オプションは、リモートマシンに渡される唯一のオプション かも知れません。

もし、ユーザのホームディレクトリに .nofinger というファイルが存在した場 合、 finger は、そのユーザが存在していないかのように振る舞います。

オプションの finger.conf(5) 設定ファイルを使用して、別名を指定可能です。 fingerfingerd(8) が起動しますので、ローカルの問い合わせとネットワーク の問い合わせの両方で有効です。

環境変数

finger ユーティリティは、もし設定されていれば、以下の環境変数を利用しま す:

       FINGER

finger に好みのオプションがあれば、この環境変数に設定しておく とよいでしょう。

関連ファイル

       /etc/finger.conf

別名定義のデータベース
/var/log/lastlog
最後にログインした時間のデータベース

関連項目

chpass(1), w(1), who(1), finger.conf(5), fingerd(8)

       D. Zimmerman,                       The Finger User Information Protocol,                                                               RFC 1288,     December, 1991.

歴史

finger コマンドは、 3.0BSD で登場しました。

バグ

現在の FINGER プロトコルの RFC では、サーバが接続を閉じるまでクライアント はフルに接続をオープンする必要があります。これでは、最適な 3 パケット T/TCP 交換を妨げてしまいます (この仕様に依存するサーバは壊れていますが、 広いインターネットにはこのようなサーバが存在します)。

finger ユーティリティは、マルチバイト文字を認識しません。

FreeBSD 10.0 July 17, 2004 FreeBSD 10.0

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