「iptables ステートフルパケットインスペクション」の版間の差分
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2014年2月20日 (木) 18:28時点における版
iptables では、 state モジュールを使用し、ステートフルインスペクションのファイアーウォールを実現できます。
読み方
- iptables ステートフルパケットインスペクション
目次
概要
接続の状態については、 iptables 接続状態を参照してください。
使い方
iptables でステートフルインスペクションを使用するには、 iptables のステートモジュールを使用し、ステートごとにフィルターします。
ssh のアクセスをステートフルで許可する
これは、 ssh のアクセスを受け付ける例です。
確立しているセッションを ESTABLISHED,RELATED で許可します。 SYNビットが立っていて、NEW ステートの接続だけを sshd へのアクセスを許可します。
*filter :INPUT DROP [0:0] :FORWARD DROP [0:0] :OUTPUT DROP [0:0] -A OUTPUT -p tcp -m state --state ESTABLISHED,RELATED -j ACCEPT -A INPUT -p tcp -m state --state ESTABLISHED,RELATED -j ACCEPT -A INPUT -p tcp -m state --syn --state NEW --dport ssh -j ACCEPT COMMIT
SYN ビットがたっているかどうかは、 --syn オプションで確認できます。 --syn を指定した場合、SYN ビットがたっているパケットのみがマッチします。
NEW ステートのときに SYN ビットがセットされていないパケット
ステートが NEW であるのに、 SYN ビットがたっていない(SYNパケットではない)パケットは、不要なパケットです。
iptables は、 NEW ステートで SYN ビットのたっていないパケットであってもファイアーウォールを通過させます。
ログに出力し、 DROP する例です。
-A INPUT -p tcp ! --syn -m state --state NEW -j LOG --log-prefix "NEW not syn: " -A INPUT -p tcp ! --syn -m state --state NEW -j DROP
NEW ステートで SYN/ACK ビットがセットされたパケット
TCPシーケンス番号予測攻撃 (シーケンスナンバー予測、Sequence Number Prediction) が使われることがあります。
-A bad_tcp_packets -p tcp --tcp-flags SYN,ACK SYN,ACK \ -m state --state NEW -j REJECT --reject-with tcp-reset
関連項目
- iptables
- iptables のインストール
- iptables のテーブル
- iptables のサービスのコントロール
- iptables のコマンドラインオプション
- iptables のルールを確認する
- iptables の設定ファイル
- iptables の設定の変更
- iptables のターゲット
- iptables ログを出力する
- iptables アクセス回数を制限する
- iptables 接続状態
- iptables ステートフルパケットインスペクション
- iptables が動かない場合
- iptables ICMPのタイプ
- iptables icmp echo requestを許可する
- iptables DNSを許可する
- iptables HTTPとHTTPSを許可する
- iptables sshを許可する
- iptables の設定例
- ufw (Uncomplicated FireWall)、iptablesのフロントエンド
- ファイアーウォール