RMUSER(8) FreeBSD システム管理者マニュアル RMUSER(8)
名称
rmuser − システムからユーザを削除する |
書式
rmuser [−yv] [−f file] [username ...] |
解説 |
rmuser ユーティリティは、コマンドラインまたはファイルから提供される、ひと り以上のユーザの削除を行います。システムからユーザを削除するときにこの ユーティリティは以下を行います: |
1. ユーザの crontab(1) エントリ (存在すれば) を削除します。
2. ユーザの at(1) ジョブを削除します。 3. ユーザが所有する全プロセスに SIGKILL を送ります。 4. システムのローカルパスワードファイルからユーザのエントリを削除しま す。 5. ホームディレクトリがユーザ所有であれば削除します。この際、実際のホー ムディレクトリまでのパスに存在するシンボリックリンクも削除します。 6. /var/mail より、存在すれば入力メールと POP デーモンのメールファイル を削除します。 7. ユーザが所有する全ファイルを /tmp, /var/tmp, /var/tmp/vi.recover か ら削除します。 8. ユーザ名を /etc/group の全てのグループから削除します。 (グループが空 になりかつグループ名とユーザ名が等しければ、グループも削除されます。 これは、 adduser(8) がユーザ 1 人に対して唯一のグループを与えている ためです)。 9. ユーザが所有しているメッセージキュー、共有メモリセグメント、セマフォ をすべて削除します。 rmuser ユーティリティは、ユーザ id が 0 であるユーザ (典型的には root で す) の削除は拒否します。この仕様は、ある動作 (つまり、ユーザの全プロセス を殺したりユーザのホームディレクトリを削除すること) が実行システムにダ メージを与えうることを考慮しています。 UID が 0 であるユーザを削除するこ とが必要な場合は、 vipw(8) を参照し、パスワードファイルを直接編集する方法 を調べてください。 −y オプションと共に rmuser が起動されていない場合、選択されたユーザのパス ワードファイルエントリを表示し、本当に消したいユーザであるのか尋ねます。 その後、ユーザのホームディレクトリを消しても良いのかどうか確認します。答 が肯定であった場合、ホームディレクトリと配下のすべてのファイルとサブディ レクトリは、それらがユーザ所有であった場合にのみ削除されます。更なる詳細 は pw(8) を参照してください。 rmuser の動作中、現在なにをやっているかをユーザに知らせます。エラーが発生 すると、標準エラー出力にそれを表示し、 rmuser が動作継続可能であれば動作 を継続します。 以下のオプションが利用可能です。 −f file −y −v username 関連ファイル |
/etc/master.passwd
/etc/passwd 関連項目 |
at(1), chpass(1), crontab(1), finger(1), passwd(1), group(5), passwd(5), adduser(8), pw(8), pwd_mkdb(8), vipw(8) |
歴史
rmuser ユーティリティは、 FreeBSD 2.2 から導入されました。 |
バグ
rmuser ユーティリティは、包括的にファイルシステムを検索して削除されたユー ザの全ファイルを消すわけではありません; あらゆる規模のシステムにおいても このようなことをしてしまうと、法外なほど遅くなり I/O 負荷がかかります。ま た、 rmuser ユーティリティは、ユーザが /tmp や /var/tmp に作成したシンボ リックリンクを削除できません。なぜなら、 4.4BSD ファイルシステムではシン ボリックリンクを誰が作成したかの情報を持たないからです。さらに、 /var/mail には、 /var/mail/username でも /var/mail/.pop.username でもない ファイルで、削除されたユーザ所有ではないものの、削除すべきファイルが有る かもしれません。 rmuser ユーティリティは YP/NIS については何も知りませんので、ローカルパス ワードファイルに対してのみ動作します。 FreeBSD 10.0 May 10, 2002 FreeBSD 10.0 |