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VMSTAT(8) FreeBSD システム管理者マニュアル VMSTAT(8)

名称

vmstat − 仮想メモリの統計情報を報告する

書式

vmstat [−afimsz] [−c count] [−M core [−N system]] [−w wait] [−n devs] [

            −p type,if,pass] [disks]

解説

vmstat ユーティリティは、プロセス、仮想メモリ、ディスク、トラップ、CPU の 活動状況などについてカーネルが持っている統計情報を報告します。

−M オプションが指定されていない場合には、現在実行中のカーネルから sysctl(3) インタフェース経由で情報を取得します。そうでなければ、指定され たカーネルイメージ (またはデフォルトのイメージ) 中の名前リストを使用し て、指定されたコアファイルから情報を読み込みます。

オプション:

       −a

−i と組み合わせて使われた場合には、発生していない割り込みの統計を 含めます。

−c
表示を count 回繰り返します。最初の表示はリブート時からの統計で、 その後の表示は直前の表示から現在までの間の統計です。繰り返し回数 count を指定せず、 −w を指定すると、デフォルトは無限になります。 そうでない場合、デフォルトは 1 になります。

−f
システムが起動してからの fork(2), vfork(2), rfork(2) システムコー ルの回数と、それぞれのシステムコールで使われた仮想メモリのページ 数を表示します。

−i
システムが起動してから各デバイスで起こった割り込みの回数を表示し ます。

−M
指定された core から、名前リストに関連する値を取り出します。

−N
−M
も指定されていれば、名前のリストを取り出す際に、デフォルトの代 わりに指定された system を使います。デフォルトはシステムがブート に使用したカーネルイメージです。

−m
カーネルの動的メモリの利用状況について、確保したサイズ、利用のタ イプの順で一覧にして表示します。

−n
表示する最大ディスク数を、デフォルトの 2 から変更します。

−p
どのタイプのデバイスを表示するのかを指定します。 3 種類のカテゴリ のデバイスがあります:

デバイスタイプ:
da
ダイレクトアクセス
sa
シーケンシャルアクセスデバイス
printer
プリンタ
proc
プロセッサデバイス
worm
ライトワンスリードマルチプルデバイス
cd
CD デバイス
scanner
スキャナデバイス
optical
オプティカルメモリデバイス
changer
メディアチェンジャデバイス
comm
コミュニケーションデバイス
array
ストレージアレイデバイス
enclosure
エンクロージャサービスデバイス
floppy
フロッピデバイス

インタフェース:
IDE
Integrated Drive Electronics デバイス
SCSI
Small Computer System Interface デバイス
other
その他のデバイス

パススルー:
pass
パススルーデバイス

ユーザは少なくとも 1 つのデバイスタイプを指定する必要があり、各カ テゴリにおいては最大 1 つのデバイスタイプを指定可能です。 1 つの デバイスタイプ文に複数のデバイスタイプを指定するには、コンマで区 切ります。

コマンドライン上では、 −p 引数をいくつ指定してもかまいません。 −p 引数はすべて OR がとられ、システム内の全デバイスが対象となる比較 式が形成されます。いずれかの −p 引数に完全に合致するデバイスは、 vmstat の出力に含まれます。ただし、3 デバイスもしくはユーザが指定 した最大デバイス数の範囲に限られます。

−s
sum
構造体の内容を表示し、システムが起動してから起こったいくつか の種類のページング関連のイベントの合計を報告します。

−w
各表示の間で、 wait 秒停止します。停止間隔 wait を指定していなけ れば、デフォルトは 1 秒になります。

−z
ゾーン毎に、カーネルゾーンアロケータが使用するメモリを報告しま す。表示される情報は、 vm.zone sysctl 変数で返されるものと同じで す。

デフォルトでは、 vmstat は以下の情報を表示します。

procs
以下の各状態でのプロセス数に関する情報

r
実行待ち行列にある状態
b
リソース確保 (i/o やページングなど) のためにブロックされ ている状態
w
実行可能または短期間のスリープ中 (20 秒以内) であるが、ス ワップされている状態

memory
仮想メモリと実メモリの使用状況に関する情報を表示します。実行中ま たは最近 20 秒間で実行されたプロセスに属する仮想ページ (1024 バイ ト単位で表示される) は、アクティブであるとみなします。

avm
アクティブな仮想ページ
fre
フリーリストのサイズ

page
ページフォルトとページングの活動状況に関する情報を表示します。こ れらは 5 秒間の平均として、秒単位で表示します。

flt
ページフォルトの総数
re
要求されたページ数 (参照ビットをシミュレート)
pi
ページインされたページ数
po
ページアウトされたページ数
fr
秒単位の解放されたページ数
sr
クロックアルゴリズムによってスキャンされたページ数 (秒単 位)

disks
秒単位のディスク操作に関する情報 (このフィールドはシステム依存で す)。通常、ページングは使用可能なドライブにまたがって分割されま す。このフィールドのヘッダは、ディスク名の最初の 2 文字とユニット 番号です。システムが 3 つ以上のディスクドライブを扱うように設定さ れている場合、 vmstat は最初の 3 つのドライブしか表示しません。た だし、ユーザが −n 引数を指定して表示するデバイス数を増した場合は 別です。この場合、表示が 80 桁を越えてしまうかもしれません。 vmstat で特定のドライブを表示するには、コマンド行でドライブ名を指 定します。デフォルトでは、 vmstat ユーティリティはディスクを最初 に、それからシステム内の他の様々なランダムデバイスを合計 3 つま で、もしあれば表示します。デバイスをコマンドラインで指定した場 合、もしくはデバイスタイプが合致するパターンが指定された場合 (前 述)、 vmstat は指定されたデバイスもしくはパターンに合致するデバイ スのみを表示し、システム内の他のデバイスをランダムに選択するとい うことはありません。

faults
最近 5 秒間のトラップ/割り込みの平均レート (秒単位)。

in
デバイス割り込み (クロック割り込みを含む) の回数
sy
システムコールの回数
cs
cpu のコンテキストスイッチの回数

cpu
CPU 使用時間の内訳 (%)

us
通常およびそれより低い優先度のプロセスのユーザ時間
sy
システム時間
id
CPU アイドル時間

使用例

コマンド:

vmstat -w 5

は、システムがどのように動作しているかを 5 秒おきに表示します。 5 秒おき にサンプリングされている統計情報があるため、この間隔で表示するのがちょう どよいです。その他の統計情報は 1 秒毎に変化します。しばらく出力を続けれ ば、どれが毎秒計算し直されているかがわかるでしょう。

コマンド:

vmstat -p da -p cd -w 1

は、ダイレクトアクセスデバイスもしくは CDROM デバイスから最初の 3 つのデ バイスを選択し、他のシステム統計情報と同様に、毎秒これらのデバイスの統計 情報を表示します。

関連ファイル

       /boot/kernel/kernel

デフォルトのカーネル名前リスト
/dev/kmem
デフォルトのメモリファイル

関連項目

fstat(1), netstat(1), nfsstat(1), ps(1), systat(1), iostat(8), pstat(8), sysctl(8)

Installing and Operating 4.3BSD の ‘‘Interpreting system activity’’ で始 まるセクション

バグ

−c−w オプションは、デフォルトの出力を行うときにのみ有効です。

FreeBSD 10.0 December 10, 2003 FreeBSD 10.0

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