GROWFS(8) FreeBSD システム管理者マニュアル GROWFS(8)
名称
growfs − 既存の UFS ファイルシステムのサイズを拡張する |
書式
growfs [−Ny] [−s size] special |
解説 |
growfs ユーティリティは newfs(8) プログラムを拡張したものです。 growfs を 実行する前に、ディスクは bsdlabel(8) を用いて大きなサイズに設定されていな ければなりません。ファイルシステムが置かれたスライスの境界を越えて拡張し たい場合、 growfs の実行前に fdisk(8) を使用して、当該スライスの大きさを 変えてください。もしボリュームを使っている場合は、 vinum(8) を用いてディ スクを大きくする必要があります。 growfs は指定されたスペシャルファイル上 のファイルシステムのサイズを拡張します。現在 growfs ユーティリティは、マ ウントされていないファイルシステムの拡張しかできません。マウントされた ファイルシステムを拡張しようとしないでください。システムがパニックするか もしれませんし、そうするとファイルシステムはもはや使えなくなるでしょう。 newfs(8) で使用したほとんどのオプションは変更できません。実際、ファイルシ ステムのサイズを大きくすることしかできません。その他の変更を行う場合は tunefs(8) を使用してください。 以下のオプションが使用できます: |
−N
‘‘テストモード’’ 実際にファイルシステムを大きくすることなく、新し いファイルシステムのパラメータを表示します。 −y −s size 使用例 |
growfs -s 4194304 /dev/vinum/testvol |
は、 /dev/vinum/testvol に十分な領域がある場合、2GB に /dev/vinum/testvol を拡張します。 |
バグ
growfs ユーティリティは FreeBSD 3.x から動き始めました。 FreeBSD 3.x のみ において growfs は、ファイルシステムがマウントされているかどうかを正しく 認識できずにエラーメッセージを出して終了することがあります。その場合は、 ファイルシステムがマウントされていないことを確認して、 growfs −y をしてく ださい。 (安全のため、) 拡張した後、 fsck(8) をすることもお勧めします。 ある一定の制限以上に拡張するには、最初のシリンダグループにいくらかの空き ブロックがあることが必要です。最初のシリンダグループに空きが無い場合、新 規に使用可能なシリンダグループに重要なデータ構造が移動されます。 FreeBSD 3.x では後で fsck(8) が問題となります。よって、 FreeBSD 3.x で growfs を 使用するには fsck(8) のパッチが必要となります。 FreeBSD 4.4 からはこの パッチは既に FreeBSD に組み込まれています。この構造の再配置を避けるには、 最初のシリンダグループに対して ffsinfo −g 0 −l 4 を行って、CYLINDER GROUP cgr0 の CYLINDER SUMMARY (内部 cs) 内の nbfree に十分なブロックがあるかど うかを確認することを、現在ではお勧めします。経験上、デフォルトのファイル システムのパラメータに対して、全ファイルシステムのサイズの 2GB 毎に 1 ブ ロック必要です。 通常、 growfs はこの重要な構造をディスクに書き込んでから後で再度読み取 り、更なる更新を行います。 −N を使用すると、この読み取り操作は予期せぬ データを返してしまいます。このような理由で、この部分は実際にはシミュレー トできないので、テストモードではスキップします。 |
関連項目
bsdlabel(8), dumpfs(8), fdisk(8), ffsinfo(8), fsck(8), newfs(8), tunefs(8), vinum(8) |
作者
Christoph Herrmann 〈chm@FreeBSD.org〉 |
歴史
growfs ユーティリティは FreeBSD 4.4 ではじめて登場しました。 FreeBSD 10.0 September 8, 2000 FreeBSD 10.0 |