CentOSでOpenSSLをビルドする方法
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このドキュメントの内容は、以下の通りです。
はじめに
インターネットでは、セキュリティやプライバシーを守る目的で、多くの通信が暗号化されています。ソフトウェアが暗号化を行う場合、多くの場合は、暗号ライブラリを利用します。いろいろなライブラリが存在します。オープンソースソフトウェア(OSS)にも暗号の実装があります。OSSの有名な暗号ライブラリの1つは、 OpenSSLでしょう。
OpenSSL は、Linux や FreeBSD などの Unix でよく使われています。
各 Unix のディストリビューションでは、ビルドされたバイナリのパッケージが配布されています。しかし、パッケージで提供されるバイナリを利用したくないケースもあると思います。
たとえば、CentOS のOpenSSL は、FIPSのパッチが適用されており、パフォーマンスに影響が出るケースがあるます。そのため、FIPSのパッチなしのOpenSSLが必要になることがあり、その場合は、自前でビルドする必要があります。
ここでは、 CentOSで OpenSSL を自前でビルドする方法を説明致します。
環境整備
まず、ビルドに必要な環境を整備します。zlib とは、圧縮のライブラリです。
CentOS 8 は、 dnf コマンドを利用します。
sudo dnf install zlib-devel
CentOS 8 未満の環境は、 yum コマンドを利用します。
sudo yum install zlib-devel
ソースコードのダウンロード
ソースコードはこのサイトからダウンロードできます。https://www.openssl.org/source/
ブラウザもしくは、wget などのコマンドでダウンロードします。
ビルド
ソースコードのビルドには、 make コマンドを利用しますが、 make コマンドを利用する前に、 config と呼ばれるスクリプトを実行する必要があります。sh config zlib make
zlib.h がないとエラーが発生します
zlib-devel がインストールされていないと zlib.h がないため、OpenSSLのビルドが失敗します。 dnf/yum コマンドでインストールしましょう。
gcc -I.. -I../.. -I../modes -I../asn1 -I../evp -I../../include -DZLIB -DOPENSSL_THREADS -D_REENTRANT -DDSO_DLFCN -DHAVE_DLFCN_H -Wa,--noexecstack -m64 -DL_ENDIAN -O3 -Wall -DOPENSSL_IA32_SSE2 -DOPENSSL_BN_ASM_MONT -DOPENSSL_BN_ASM_MONT5 -DOPENSSL_BN_ASM_GF2m -DSHA1_ASM -DSHA256_ASM -DSHA512_ASM -DMD5_ASM -DAES_ASM -DVPAES_ASM -DBSAES_ASM -DWHIRLPOOL_ASM -DGHASH_ASM -c -o c_zlib.o c_zlib.c c_zlib.c:25:19: 致命的エラー: zlib.h: そのようなファイルやディレクトリはありません # include <zlib.h> ^ コンパイルを停止しました。 make[2]: *** [c_zlib.o] エラー 1 make[2]: ディレクトリ `/home/kaworu/tmp/openssl/openssl-1.0.1p/crypto/comp' から出ます make[1]: *** [subdirs] エラー 1 make[1]: ディレクトリ `/home/kaworu/tmp/openssl/openssl-1.0.1p/crypto' から出ます make: *** [build_crypto] エラー 1
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