スポンサーリンク

fork()システムコールにより、子プロセスを生成し、wait()システムコールで子プロセスの終了ステータスを取得したりします。

子プロセスがいないときに、wait()を使うと何がおきるか見てみましょう。

下記のプログラムは、子プロセスを作らずに、wait()システムコールを呼び出しています。

#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>

#include <sys/types.h>	// wait
#include <sys/wait.h>	// wait

#include <err.h>

int
main(int argc, char *argv[])
{
	int	status = 0;
	pid_t	wait_pid;

	wait_pid = wait (& status);

	if (wait_pid == -1)
	{
		// wait が失敗した
		err (EXIT_FAILURE, "wait error");
	}
	exit (EXIT_SUCCESS);
}

待つべき子プロセスがないため、当然、wait()システムコールは-1を返します。

% ./a.out
a.out: wait error: No child processes

このプログラムは、子プロセスが存在しないため、wait()システムコールが失敗した(-1を返した)理由は、明らかです。しかしながら、いくつもforkして子プロセスがたくさんいるときには、wait()が失敗したのか、それとも子プロセスがもういないのか、wait()の戻り値だけでは判断できません。

そのため、wait()システムコールの戻り値を見るだけではなく、errnoの値のチェックも必要になります。
wait()が-1を返したときには、wait()がerrnoの値をセットしています。

errnoは、下記の条件で設定されます。

説明
ECHILD 子プロセスが存在しない
EINTR シグナルに割り込まれた

というわけで、wait()が-1を返したときは、errnoを確認して、必要に応じた適切なハンドリングが必要になります。

#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>

#include <sys/types.h>	// wait
#include <sys/wait.h>	// wait

#include <err.h>
#include <errno.h>

int
main(int argc, char *argv[])
{
	int	status = 0;
	pid_t	wait_pid;

	wait_pid = wait (& status);

	if (wait_pid == -1)
	{
		if (ECHILD == errno)
		{
			(void) printf ("ECHILD\n");
		}
		else if (EINTR == errno)
		{
			(void) printf ("EINTR\n");
		}
		else
		{
			// wait が失敗した
			err (EXIT_FAILURE, "wait error");
		}
	}
	exit (EXIT_SUCCESS);
}

スポンサーリンク
スポンサーリンク
 
いつもシェア、ありがとうございます!


もっと情報を探しませんか?

関連記事

最近の記事

人気のページ

スポンサーリンク
 

過去ログ

2020 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2019 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2018 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2017 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2016 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2015 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2014 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2013 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2012 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2011 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2010 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2009 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2008 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2007 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2006 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2005 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2004 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2003 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12

サイト

Vim入門

C言語入門

C++入門

JavaScript/Node.js入門

Python入門

FreeBSD入門

Ubuntu入門

セキュリティ入門

パソコン自作入門

ブログ

トップ


プライバシーポリシー